転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護

文字の大きさ
7 / 83
本編

5話 ふわふわモフモフで幸せです

しおりを挟む
眩しい。
家族とお別れを済ませてから、どうしたんだっけ?

迫り来る無数の黒い手は、私より速いこともあり、私から半径3メートルに張られているシールドにぶつかり、執拗に殴ってきたことを覚えている。恐怖に怯えながら、私はトーイを見失わないよう、足場の悪い中を必死に走り続けていくと、後方で急にバシュッていう音がして、背後からの圧が消えたんだよ。そして、トーイの「目的地に到着だ。4歳の身体で、よくここまで走り抜いたね」と言われた瞬間、気が抜けたのか、そこから先を思い出せない。

あれ?
身体が濡れてないし、私の下着も服も乾いてる。
泥だらけで汚かったのに、新品同然というくらい綺麗になってる。

「おはよう、ユミル。目的地に到着した途端、君は体力を使い果たし、そのまま寝てしまったんだ。あれから、12時間ほど経過している。そのまま放っておいたら間違いなく風邪をひくから、聖域の水を飲ませたよ。君の体力も全快しているはずだ。ついでに、汚れていた衣服類も脱がして、綺麗に洗浄浄化しておいたから」

トーイが、私のもとに来てくれた。私はカーバンクルたちに素っ裸にされても、全然起きなかったんだ。

というか、ミンクのような精霊が、どうやって私の服を脱がしたの?
魔法とかで私を浮かせて脱がせのかな?
綺麗になったからいいか。

昨日の一件、私にとって衝撃的なことばかりだったから、肉体的にも精神的にも疲れたよ。

今は身体も不思議と軽いし、体調も万全だ。
これが、聖域の水の効果なんだ。

「ここが僕たちの隠れ家、カーバンクルの聖域だよ。結界が張られているから、魔物や人間たちも入ってこれない。周りを見てごらん」

言われるがまま周囲を見渡すと、そこは森の中だけど、何故か神聖な雰囲気を醸し出しており、もっと驚かされるのは、フワフワモフモフのカーバンクルたちが大勢いて、皆が私を取り囲んでいることだ。

「ふおお~~~、フワフワモフモフがいっぱいいる~~~~」

モフモフの天国みたいだ~。みんな、トーイに似ているけど、毛色やその紋様が微妙に違っていて、それぞれに個性がある。

そうだ、まずは自己紹介しなきゃ!!

「初めまして。私は、ユミルって言うの」

貴族の苗字は、もういらない。
私は、あの家に戻るつもりはないもの。
みんな、私に興味を持ってくれたのか、どんどん集まってくる。
ここは、フワフワモコモコのパラダイスだよ!!

「君の事情については、もう皆に話している。これはこの聖域の長からの言葉で、『3日以内に、聖域にいる者たち全員と心を通わせ、友としての絆を深めてみせろ。成功すれば、私も友として認め、全面的に信頼しよう』だ」

3日以内に、カーバンクルたちから信頼を勝ち取れない場合は、ここから追い出されるってことだね。

「最低でも3日間の滞在許可を得ているから、まずは僕がみっちりとスキルや魔法、精霊といったこの世界の常識について教えよう。神が僕たちと君を出会わせたのだから、皆からの信頼を勝ち取れば、僕たちの願いを叶える伝統魔法を必ず覚えるはずだ」

責任重大だ。カーバンクルの抱えている悩みも気になるけど、まずはみんなと仲良くなって、友達として認めてもらおう。

よ~し、頑張るぞ~。

「トーイ、ありがとう。長へ挨拶に伺ってもいいかな?」

「それもダメ。長のいる場所は特別なところで、今の君だとダメージを受けるかもしれない」

ダメージ!?
なんで、そんな場所で暮らしているの?

「あはは、ごめんね。長から認められたら、全ての事情を打ち明けるよ。さ、まずは腹ごしらえだ」

何か事情があるようだし、嫌われたくないから、これ以上踏み込まない方がいいよね。お腹も減ったし、トーイたちの用意してくれた木の実とかを食べよう。
しおりを挟む
感想 41

あなたにおすすめの小説

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

チートな転生幼女の無双生活 ~そこまで言うなら無双してあげようじゃないか~

ふゆ
ファンタジー
 私は死んだ。  はずだったんだけど、 「君は時空の帯から落ちてしまったんだ」  神様たちのミスでみんなと同じような輪廻転生ができなくなり、特別に記憶を持ったまま転生させてもらえることになった私、シエル。  なんと幼女になっちゃいました。  まだ転生もしないうちに神様と友達になるし、転生直後から神獣が付いたりと、チート万歳!  エーレスと呼ばれるこの世界で、シエルはどう生きるのか? *不定期更新になります *誤字脱字、ストーリー案があればぜひコメントしてください! *ところどころほのぼのしてます( ^ω^ ) *小説家になろう様にも投稿させていただいています

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

おばさん冒険者、職場復帰する

神田柊子
ファンタジー
アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。 子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。 ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。 さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。 生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。 ----- 剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。 一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。 ----- ※小説家になろう様にも掲載中。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

余命半年のはずが?異世界生活始めます

ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明… 不運が重なり、途方に暮れていると… 確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。

加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護
ファンタジー
交通事故で不慮の死を遂げてしまった僕-リョウトは、死後の世界で女神と出会い、異世界へ転生されることになった。事前に転生先の世界観について詳しく教えられ、その場でスキルやギフトを練習しても構わないと言われたので、僕は自分に与えられるギフトだけを極めるまで練習を重ねた。女神の目的は不明だけど、僕は全てを納得した上で、フランベル王国王都ベルンシュナイルに住む貴族の名門ヒライデン伯爵家の次男として転生すると、とある理由で魔法を一つも習得できないせいで、15年間軟禁生活を強いられ、15歳の誕生日に両親から追放処分を受けてしまう。ようやく自由を手に入れたけど、初日から幽霊に憑かれた幼女ルティナ、2日目には幽霊になってしまった幼女リノアと出会い、2人を仲間にしたことで、僕は様々な選択を迫られることになる。そしてその結果、子供たちが意図せず、どんどんチート化してしまう。 僕の夢は、自由気ままに世界中を冒険すること…なんだけど、いつの間にかチートな子供たちが主体となって、冒険が進んでいく。 僕の夢……どこいった?

処理中です...