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コヨタ

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第28話 開戦

第28話・1 旧・第三研究区画

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 夜明け前。

 紫のグラデーションが空を染める中、無人の旧市街を1台の黒い車が走り行く。
 龍調査機関の輸送車──その中で、4人の若者がそれぞれの思いを胸に、沈黙の中にいた。

「あと2キロ……もうすぐ、着くよ」

 ラショウが前席のナビを見つめながら呟く。その声には、普段の優しさとは違う緊張の揺らぎがある。

「地下構造は……予想以上に複雑だ。ジキル……が関わったなら、どこに何を仕掛けていてもおかしくない」

 資料ファイルに目を落としながら、アシュラは眉をひそめた。
 リルのいる場で『ジキル』という名を出すことに、未だ少し躊躇いがあるようだった。

 しかし。

「……仕掛けがあるなら、全部潰すだけだ」

 リルは後部座席の窓から夜明け前の街を見やりながら、短く吐き捨てる。

 冷静、かつ強かな声音。

「……私も、役に立てるはず。休んでばかりいられない」

 そしてレイラは静かに意を決した。
 その右腕に僅かに痛みが走るが、それでも、もう戦える。

 ──早朝5時。
 旧・第三研究区画前に到着する。

 霧の中に浮かぶように現れたのは、朽ちた廃ビル群。その奥に佇む、フェンスに囲まれた半壊した施設。
 地面はひび割れ、張り巡らされた鉄条網が風に軋む音を立てていた。

「入口……あれ、だと思う。地下へ続く通路があるはず」

 ラショウが前方へと指差す。

「歓迎は無いに越したことはないが……油断するなよ」

 アシュラは鞘に手をかけながら、足を止めることはない。

「……行こう」

 そしてレイラが一歩、踏み出す。

 その瞬間。

 ──ガギィン!!!

「!!」

 金属を引き裂くような轟音と共に、地面が砕けて盛り上がった。

「ッ……来たか……!」

 リルが素早く構え、瞳孔が細くなる。

 白煙の中から現れたのは、四足獣の姿を模した機械──全身を鋼で覆った、自律戦闘兵器。
 背中には禍々しい龍因子の脈動が走っている。

「なに、これ……っ!?」

 ラショウが目を見開いた。

 ──そして、モニター室。

「薊野さん! 中継入りました!」

 響く職員の声。

「全映像、解析班にも送れ! ログも録りっぱなしで!」

 セセラは身を乗り出し、レイラたちが身に付ける小型カメラの中継映像に目を凝らす。

 その目には明らかな焦燥が滲んでいた。

「……やっぱり出しやがったな……あの野郎ジキル……!! 初手から試作兵器か……!!」


 ◇


「初っ端からこれかよ……っ!!」

 リルの両手が変化する。赤く光る禍々しい龍の爪が、バキバキと音を立てて出現。

「リル、無理するなよ! レイラは後方! ラショウはサポートに回れ!」

「了解!」

 アシュラの指示にレイラが頷き、蒼白いオーラのような瘴気が体から立ち昇った。ブレードを構え、走り出す。

「援護は任せて!」

 ラショウも2本の短剣を抜き、アシュラの隣へ駆けた。

 金属の獣が咆哮と共に突進──!

「う……ッ、速い……!!」

 呻くように叫ぶラショウ。だが、その突進にアシュラが刀を構え、真正面から斬撃を放った。

「喰らえッ!」

 空気が裂ける。

 続けてリルが側面から飛び込み、爪が獣型兵器の肩装甲を切り裂いた。音を立てて火花が散る。

「レイラちゃん、後ろから!」

「了解、任せて!」

 レイラはラショウの指示に瞬時に回り込み、龍気を纏わせた剣で鋭く斬る。

 しかし──。

「えっ、……傷、塞がってる!?」

 動揺するラショウ。

「再生装甲か……! 龍因子を応用した回復機構かもしれない!」

 尚も冷静に、アシュラが読み取る。

 ──モニター室ではセセラが唸った。

「再生速度……通常の龍より早い。リルの攻撃じゃなかったら、今のでも装甲を貫けてない……」

 ギリッ……と歯を食いしばると──。

「解析班、装甲の再生タイミングを割り出せ! 俺がレイラたちにタイミングを送る!」

「了解しました!」

 画面の向こう、暴れ回る金属の獣。
 通常の龍とは異なる“敵”に、機関内は今までとは違う空気の焦燥が走っていた。

 そして、戦場。

「……だったら」

 リルの爪が禍々しく光る。

「再生が追いつかねえくらい殴り続ければいいんだろ……ッ!!」

 地面を抉るような踏み込み。
 爪が唸りを上げ、獣型兵器の側面を一気に切り裂く。そのまま連撃を重ねていくと鋼がめくれ、内部構造が露出した。

「……ッ……!」

 それはまるで、生身の生物が有する臓物のよう。

 生々しい光景に一瞬だけレイラたちが怯んだ、その刹那──。

「うわ!」

 ──ガガガガガ……ッ……!!!

 ガシャンガシャンと派手な音を立てながら、狂ったような挙動を見せる四足獣を模した戦闘兵器。

 不規則なリズム、不規則な動き。
 およそ通常の生物ではありえない、無機質な暴走。

 しかし。それでも。

「…………!」

 リルの目は、それを確かに追い続けていた。

 ──そして。

「……そこだッ……!!」

 獣型兵器の動きが僅かに隙を見せたその瞬間をリルは見逃さず、渾身の殴打を叩き付けた。

 そのとき、レイラたちの耳へ無線が飛ぶ。

『リルの一撃が効いてる! レイラ、今だ!』

「……!!」

 指示を受けたレイラ。
 内部が剥き出しになり、リルの攻撃で怯んだ金属の獣の元へとすぐに駆け出す──。

「……これかッ!!」

 レイラの剣が、脈動するコアのような部位へとまっすぐ突き立てられた。

「斬った!!」

 ──ギギギギギギ!!!

「……っ、え……!?」

 装甲がひび割れ、機体全体が赤く脈打つ。

 やがて、獣の機体が崩れ、爆発寸前のような光を放ち出した。

「ッ、離れろ!!」

 咄嗟に察したアシュラが叫び、全員を一気に引き戻す。

 その瞬間。

 ──ドカァアンッ!!!

 爆音。

「……ッわ!!」

「……!!」

 火球が夜明け前の空を焦がし、吹き上がった煙が空を覆う。

 爆風と共に、機体は木っ端微塵となった。

「…………!」

 ──しばらくして、静寂が戻る。

 風が抜ける中、4人は肩で息をしていた。

「び……びっくりした……アシュ、ありがとう……」

「いや……なんていうか……これ、最後は絶対爆発するって思ったから……」

「……ふぅ……アレが入口の守護ってやつか……」

 両手の龍化を解き、大きく息を吐くリル。

「もう、大丈夫……?」

 ラショウは呼吸を整えながら辺りを見回していた。

「……うん……、入口は……あ、あれかな……」

 レイラが指差した先──崩れた瓦礫の奥に、冷たく重たい鉄の扉が見えた。

 爆発で吹き飛ばされた金属の残骸を踏み越え、4人はついに鉄の扉の前へと辿り着く。

 コンクリに埋もれるようにして立つ重厚なそれは、無数のひび割れと錆に侵食されていた。
 中央には、朽ちた『立入禁止』の警告が貼り付けられている。

「……ここが、兵器の牢か」

 低く呟くアシュラ。刀に添えた手に力がこもっていた。

「鍵は……要らなさそう。でも、逆に……嫌な感じ」

 ラショウの言葉の横でレイラは鋭い目で周囲を見渡す。目に見える罠は無いが、それがかえって不気味だった。

「心配すんな。こんなの──」

 ──ドンッ!!

 そんな中でリルが容赦なく扉を蹴り付ける。

「ちょ……ちょっとリルくん……! もう少し慎重に……!」

 しかし。

 ラショウの心配をよそに扉は重厚な金属音と共に、軋みながら内側へと開かれた。

 ただの蹴りで開放された扉に、「……え、ほんとに開いた……?」とラショウがぽつり。


 ◇


 その先に広がっていたのは、予想外の光景だった。

「…………!」

 白く塗られた壁、滑らかな床。
 等間隔に設置された蛍光灯が、昼間のような明るさを保っている。
 まるで“今も誰かが使っている”かのように整備されていた。

「なんか……ラボって感じ。異様に綺麗すぎて……逆に、怖い……」

 ラショウの声が小さく震える。

「……敵の気配は、今のところは無いな」

 先頭を歩くアシュラは、刀を抜いたまま。

「空調が……生きてる? 少し、寒い」

 レイラは肌に触れる空気の不自然さに目を細めた。

 ──そして通路の先に現れた、広い円形のフロア。

 中央には観測用のステージのような高台があり、その中心に設置された大型のカプセル。
 内部には、人のような“何か”が横たわっている。

「……誰か、いる……?」

 レイラが声を落とすと、「人か……?」とリルが前に出ようとした。

 その時──。

「待って。何か、おかしい……」

 レイラの制止が、フロアに緊張を走らせた。

『やあ~、ようこそ。朝早いねえ』

 突然だった。

 天井のスピーカーから、どこか飄々とした──あの、掴み所の無い声が響いた。

 ジキルの声──。

「!!」

『やっぱり来たね、レイラちゃん。みんなも、お元気そうで何よりだよ』

 天井に、ジキルの映像が投影される。
 その映像に、リルは即座に反応を示した。

「……え」

 淡く微笑むその姿は、リルが知るのまま──。

「……っ……」

 言葉にならない音が、リルの喉から漏れる。

 ──死んだと信じていたはずの男。
 自分を変えてしまった張本人。

 そして、父。

「……ッ…………!!!」

 10年越しに再び目の前に現れたその顔に、リルの瞳が揺らぐ。

「リル……ッ」

「リルくん……!」

 レイラとラショウが即座にその変化を察し、リルの傍へと駆け寄った。

『久しぶり……リル。あの頃よりも、ずっと強くなったみたいだね』

 ジキルの優しげな声。
 だが、ぞっとするほど冷たい。

「はッ……、……は、……はあッ……、っ……!!」

 目を見開いたリルの呼吸が荒くなっていく。
 膝も僅かに震えていた。

『ここはね、過去の記録を保管していた研究区画。今は……ちょっとした“アトラクション”に改装してあるんだ』

「ッ、ふ……ざけんな……ッ!!」

 リルが牙を剥いたような声を上げる。

「……リル……! 落ち着いて……!」

 震える声でリルを引き留めるレイラ。
 だがその目線は、既にカプセルの中に。

「……あれ、中にいるの……人間? ……じゃない……ッ!」

『それじゃあ……第一のゲーム、始めようか』

 映像のジキルが不気味に微笑むと同時に、カプセルの周囲に電撃が走り、警告灯が点滅を始める。

 さらに。

 ──ゴゴゴ……!!

 フロアの壁がせり上がり、内部から異形と化した実験体が続々と現れた。

「……!!?」

 ──かつて、人間だったものたち。

 顔も、手も、体も、あまりに歪み、龍因子を無理矢理注入された、失敗作。
 理性も言葉も失い、ただ肉体と本能だけで生かされている者たち。

 ──成れの果て。

「……ッ、まさか……」

 ラショウは思わず後ずさった。

「試してるつもりかよ……!」

 リルは再度構え直す。怒りと混乱の中、目の奥が赤く燃え始めていた。

「来いよ……テメェら失敗作共が!!」

 リルの怒声がフロアに響き渡ると同時──両手が再び龍の手へと変貌し、鋭く空気を裂いた。

 次の瞬間。
 迫っていた実験体の首が捻れ、爆発するように吹き飛ぶ。

 だが──。

「まだ生きてやがる……ッ……!」

 吹き飛ばされた肉塊が、異様に膨れた手足で地面を這い、姿勢を立て直す。
 その体は既に人の形を成していない。

 呻き声と共に、再び跳躍──!

「……完全に、操られてるな。自我の残滓も無い」

 アシュラが素早く前へ。抜き放たれた刀が、飛びかかる個体の首をなぞるように滑る。

 無音の斬撃。
 そのまま肉体は崩れ、痙攣しながら地に沈んだ。

 しかし、背後から別の個体がラショウに迫る。

「ラショウ!!」

「ッ、くっ……う……」

 恐怖でラショウの足が止まった、その瞬間──。

 レイラの剣が間に滑り込み、敵の腹部を穿つ。

「……!!」

 同時に、剣に纏わせた蒼白いオーラが流れ込んだ。

 ──バシュッ……!!

 体内で龍気が炸裂し、敵は黒煙を吹き出しながら後方へ吹き飛ばされる。

「た、助かった……ありがとう、レイラちゃん……!」

「……油断しないでラショウ……! あれは、もう人間じゃない」

「ああ……命の尊厳すら、捨てられている」

 アシュラの言葉に、全員の表情が陰る。

 荒い息を吐きながら、ラショウが言葉を絞り出した。

「こんなものを……あの人が、造ったっていうの?」

 その問いには──天井から、再びあの声が降って返される。

『そうだよ~』

 なぜか嬉しそうなジキルの声。

『ねえ聞いて? 彼らは、希望だった。世界を救うための……命を繋ぐ、礎だったんだ。だけどね……耐えられなかった。それだけ』

「……あ゙?」

 返ってきた答えに、リルの目が鋭く紅く光る。
 瞳孔が細まり、龍の獣性が顔を覗かせた。

「黙れよ……ッ! 希望なんて……テメェに一番、使ってほしくねえ言葉だ……!!」

『……ああ、リル。随分と性格が変わっちゃったようで……生意気。でも、可愛いな』

 まるで、息子を懐かしむような声音。
 だが、それはどこまでも狂っていた。

『いいんだよ、使っても。オレはいつだって、本気だった。真剣に命と向き合ってた。……誰よりも』

「じゃあ、こんな地獄を造った結果は何!?」

 レイラが叫んだ──その瞬間。

 パシンッ……と乾いた音。
 カプセルのロックが外れる音だった。

「……!?」

 全員の視線が、一斉にカプセルへと向かう。

『さあ、次の希望に会ってあげて。これが、最初の成功作──』

 ガスが噴き出し、カプセルの蓋がゆっくりと開いていく。

 中で静かに、何かが呼吸を始めた。

 やがて。

 が、首をゆっくりと持ち上げた。

『……試作品、No.0。最初の転生体。名前は……なんだっけ……忘れちゃった』

 ジキルはまるでおもちゃの紹介でもするかのように、呆気なく告げる。

 カプセルから現れた“それ”は、静かに立ち上がった。
 肌は白磁のように滑らかで、髪は銀に近い灰色。
 人間に限りなく近い容貌をしているが、目だけが異質だった。

 ──白目が黒く、虹彩が発光している。
 感情が欠落したような、虚ろな美しさ。

「……なんだ、こいつ……」

 アシュラは咄嗟に構えを取るが、気圧されていることは隠せなかった。

 その“龍”は一言も発さず、ただ右手をゆっくりと持ち上げ──。

 ──スゥ……

 その瞬間、空気が軋んだ。

 ──ズン!!!

 重圧。

 空間そのものが沈み込むような不可視の力が、一気にレイラたちを押し潰す。

「ぐっ……!? なに、これ、圧……ッ?!」

「動けな……っ……!」

「……体……沈む……!」

 空間ごとねじ伏せられるような力に、レイラもアシュラも、ラショウも、膝から崩れ落ちた。

 床が軋み、全員の体が沈み込むように圧されていく──。

 モニター室にも焦燥と緊張が走った。

「薊野さんっ、彼らの身体異常反応が急激に上昇……!」

「重力異常です……外的じゃない、個体由来の干渉です!!」

 画面の数値が急激に振り切れる。

「……なにをした、あいつ……ッ」

 セセラは額に青筋を立てながら、僅かに震える指でモニターに向かって言葉を放った。

 その隣で、椅子に座った小さな所長が呟く。

「これは……重力因子か。先日のルファのような……いや、もっと単純……存在圧だろうか。『龍』としての純度が高すぎる」

 シエリの声が淡々と響くが、その瞳は真剣そのものだった。

「レイラたち……どうか、耐えて」



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