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16 昔っから嫌いな事は秘密
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「だからもう私達も堪忍袋の緒が切れた。万が一にでもアリシアがヴィクター殿下のことを好きになって、婚約者になりたいと言って来たらそれはそれで考えただろうけれど」
「アリシアは子供の頃からヴィクター殿下のことを避けてたしね」
「だって、からかってきて嫌いでしたもの」
今思えば、気になる子にちょっかいを出したのだろうけれど、私は凄く嫌だった。もう典型的なアレだ。
義務感で体調の良い時を見計らって出かけたお茶会でも酷い物だった。
「返してー! それはおかあさまからいただいた大切なリボンなの~!」
「返してほしかったら追いついてみな!」
「うう……うううーー……」
今よりもっと体が弱かった私は、男の子の殿下たちが走って逃げるのに追いつける訳もなかった。それでも一生懸命足を動かして……転んで動けなくなり、心配して探しに来てくれたお兄様に助けられた……。
当然その日の夜から高熱は出るし、膝から良くない菌も入って真っ赤に腫れるし、ショックのあまり頭も痛いしで一週間くらい意識が朦朧として2週間以上ベッドに寝たままだった。
「あ……」
「アリシアちゃん!!」
目を覚ますと泣きはらしたお母様が抱きしめてくれたし、お父様も傍にいてくれた。
「アリシア、リボンは取り返しておいたよ」
「おに……さま、ありがと」
リボンを手に握らせてくれて、やっと安心したことは絶対忘れない。謝罪しに来たいと何度も手紙は貰ったけれど、全部お父様に処分して貰った。だって絶対顔を合わせたくなかったんだもん。そんな人を好きになる? ない話よね。
「もう国王主催のパーティには一切出向かん。王家との縁組など断固お断りだ!」
「そうですわ! きっぱり切りましょう。今まで王族と思い敬ってきましたが、もう遠慮しませんわ! 良いかしらエヴァン」
「当然です。私も家の為になるかと思い、王太子殿下とは懇意にすべきかと思っていましたが、アレでは我が家の害になる……切りましょう」
わあ……話が大事になってしまった。でも、そう言ってくれるならちょっと心強いわ。それに殿下は聖女と結果的に仲良くなって結婚すればいいんだものね。うん、きっと途中で私が聖女のことを虐めなくてもくっ付いてくれれば問題ないわよね? 終わり良ければ総て良し、っていうし。うんうん。
「そうよね、殿下には聖女様と仲良くしてもらいたいし」
「ああ、聖女様ね……そうだね、聖女様のお世話は殿下にお任せしよう、それがいい」
あれ? なんだかお兄様の言い方に含みがあるような気がするけど、聖女様って何かあるのかしら? 可愛くて頑張り屋さんのヒロインじゃないのかしら?
「はぁ……もっと「犬」が頑張ってくれないと……あんな駄犬じゃ使い物にならないじゃないか」
「い、犬?」
ま、まさかクレス様のことじゃないでしょうね? お兄様……!? え、物凄い素敵な笑顔で追及を避けられてしまった!お、お兄様どこで腹黒属性を装備してきたのですか!?
「アリシアは子供の頃からヴィクター殿下のことを避けてたしね」
「だって、からかってきて嫌いでしたもの」
今思えば、気になる子にちょっかいを出したのだろうけれど、私は凄く嫌だった。もう典型的なアレだ。
義務感で体調の良い時を見計らって出かけたお茶会でも酷い物だった。
「返してー! それはおかあさまからいただいた大切なリボンなの~!」
「返してほしかったら追いついてみな!」
「うう……うううーー……」
今よりもっと体が弱かった私は、男の子の殿下たちが走って逃げるのに追いつける訳もなかった。それでも一生懸命足を動かして……転んで動けなくなり、心配して探しに来てくれたお兄様に助けられた……。
当然その日の夜から高熱は出るし、膝から良くない菌も入って真っ赤に腫れるし、ショックのあまり頭も痛いしで一週間くらい意識が朦朧として2週間以上ベッドに寝たままだった。
「あ……」
「アリシアちゃん!!」
目を覚ますと泣きはらしたお母様が抱きしめてくれたし、お父様も傍にいてくれた。
「アリシア、リボンは取り返しておいたよ」
「おに……さま、ありがと」
リボンを手に握らせてくれて、やっと安心したことは絶対忘れない。謝罪しに来たいと何度も手紙は貰ったけれど、全部お父様に処分して貰った。だって絶対顔を合わせたくなかったんだもん。そんな人を好きになる? ない話よね。
「もう国王主催のパーティには一切出向かん。王家との縁組など断固お断りだ!」
「そうですわ! きっぱり切りましょう。今まで王族と思い敬ってきましたが、もう遠慮しませんわ! 良いかしらエヴァン」
「当然です。私も家の為になるかと思い、王太子殿下とは懇意にすべきかと思っていましたが、アレでは我が家の害になる……切りましょう」
わあ……話が大事になってしまった。でも、そう言ってくれるならちょっと心強いわ。それに殿下は聖女と結果的に仲良くなって結婚すればいいんだものね。うん、きっと途中で私が聖女のことを虐めなくてもくっ付いてくれれば問題ないわよね? 終わり良ければ総て良し、っていうし。うんうん。
「そうよね、殿下には聖女様と仲良くしてもらいたいし」
「ああ、聖女様ね……そうだね、聖女様のお世話は殿下にお任せしよう、それがいい」
あれ? なんだかお兄様の言い方に含みがあるような気がするけど、聖女様って何かあるのかしら? 可愛くて頑張り屋さんのヒロインじゃないのかしら?
「はぁ……もっと「犬」が頑張ってくれないと……あんな駄犬じゃ使い物にならないじゃないか」
「い、犬?」
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