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17 両親の不在の秘密と秘密レッスン
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何とか体力が回復した私はまた学園に通い始めた。何せ入学したてはイベントが多い。悪役令嬢と聖女の顔合わせだってまだしてないんだもの。
「気合いだわ」
「あまり気負うとまた倒れてしまうよ、アリー」
「こ、今度は大丈夫ですわ!」
家から学園までの道のりはクリアできた。しかも馬車が新調されていて、腰をかける座面の柔らかさが格段に上がっていたりして前より負担も少なかった。
「この程度ではアリーが家から通うのは無理ですよ、父上、母上」
「え? お兄様、何か言いまして?」
「いえ、特に」
後から執事が教えてくれたのだけれど、お父様とお母様は国内外のありとあらゆる馬車が職人を訪ねて、乗っている人に優しい馬車を作り上げたそう。
「だってアリシアちゃんと離れているの辛い……」
「そ、それに、私達も乗り心地の良い馬車が欲しかったですし? ね!」
過保護だなぁ~。そう言えば乙女ゲーム内で両親は家にいることも少なく、なんて説明があったけれど、そう言うこと??
そんな両親の尽力もあり、私は入学式より少しだけ体力を温存した状態で学園に着くことが出来た。凄い進歩じゃなくて?!
……分かってますわよ、私の進歩じゃないですよね。馬車の進歩でしたわ、がっくり。
お兄様に掴まって馬車を降りると、待ち構えていたのかブランシェ様が日傘をさして立っていらした。
「おはようアリー。体はもう大丈夫?」
「ブランシェ様、痛み入りますわ。何とか家で養生しまして、この通りでございます」
にこり、と微笑むとブランシェ様までニ、三歩後ろにたたらを踏んでしまったので、もしかしたら長い間ここで待たせてしまって貧血でももよおしてしまったのかしら?! わ、私どうしたら……っ!
「ふふ、生アリーは強烈ですわね……そうそう、アリーに報告したい事があって待っていたのよ?」
「まあ! 新しい薬草でも見つかりましたか?!」
「新しい薬草ならここで待っていないでアリーの家まで押しかけたわよ? ふふ。ちょっと、日傘の位置が低いわ。もう少しちゃんと持ちなさい!」
「はひぃ! ブランシェさまぁ」
「語尾を伸ばさない、はしたないわ。教会での奉仕を追加します」
「お、お許し下さい! これでは休日が無くなってしまいます!」
「口答えしていいと思っていて? また追加が増えるだけよ」
「は、はいっ」
ブランシェ様の隣、日傘で顔が見えなかったけれど、その傘を持っているのはマミーレ様、いえマミーレさんだった。
ブランシェ様の視界を遮らないよう、かなりの高さで日傘を差し掛け続けるのは重労働ね。腕がぷるぷる震えているのが見えるわ。
「切り捨てるのは簡単でしょう? でも馬鹿で間抜けの穀潰しをまともにしてやるのも上に立つ者としての責務だと思ったのよ。あの日から私の従者として厳しく躾直してるわ」
「まあ! そうだったのですね」
「調べさせるとトンヌ伯爵自体もちょっとテコ入れが必要なお人で、お父様がアリーに感謝していたわ。身内の恥を先に潰してくれてありがとうって」
あら、それは嬉しいわ。ブランシェ様のお父様は色々な薬草を贈ってくださるのよね!
「ほら、マミーレさん。傘が下がってますわ。貴女が頑張らねばトンヌ家はお取り潰しですわよ、一族の責務は重いですわよー?」
「は、はいぃ!」
「また語尾が伸びてますわ。次の休日は半年後かしら?」
「あ、ありがとうございますっ!! 」
マミーレさんは必死で涙を堪えつつ、傘を高々と持っている。貴族の女子は人前で涙を流さないのも鉄則ですものね。
これはある意味修道院や追放よりきつい罰なのではないかしら? 頑張って欲しいわね。
「気合いだわ」
「あまり気負うとまた倒れてしまうよ、アリー」
「こ、今度は大丈夫ですわ!」
家から学園までの道のりはクリアできた。しかも馬車が新調されていて、腰をかける座面の柔らかさが格段に上がっていたりして前より負担も少なかった。
「この程度ではアリーが家から通うのは無理ですよ、父上、母上」
「え? お兄様、何か言いまして?」
「いえ、特に」
後から執事が教えてくれたのだけれど、お父様とお母様は国内外のありとあらゆる馬車が職人を訪ねて、乗っている人に優しい馬車を作り上げたそう。
「だってアリシアちゃんと離れているの辛い……」
「そ、それに、私達も乗り心地の良い馬車が欲しかったですし? ね!」
過保護だなぁ~。そう言えば乙女ゲーム内で両親は家にいることも少なく、なんて説明があったけれど、そう言うこと??
そんな両親の尽力もあり、私は入学式より少しだけ体力を温存した状態で学園に着くことが出来た。凄い進歩じゃなくて?!
……分かってますわよ、私の進歩じゃないですよね。馬車の進歩でしたわ、がっくり。
お兄様に掴まって馬車を降りると、待ち構えていたのかブランシェ様が日傘をさして立っていらした。
「おはようアリー。体はもう大丈夫?」
「ブランシェ様、痛み入りますわ。何とか家で養生しまして、この通りでございます」
にこり、と微笑むとブランシェ様までニ、三歩後ろにたたらを踏んでしまったので、もしかしたら長い間ここで待たせてしまって貧血でももよおしてしまったのかしら?! わ、私どうしたら……っ!
「ふふ、生アリーは強烈ですわね……そうそう、アリーに報告したい事があって待っていたのよ?」
「まあ! 新しい薬草でも見つかりましたか?!」
「新しい薬草ならここで待っていないでアリーの家まで押しかけたわよ? ふふ。ちょっと、日傘の位置が低いわ。もう少しちゃんと持ちなさい!」
「はひぃ! ブランシェさまぁ」
「語尾を伸ばさない、はしたないわ。教会での奉仕を追加します」
「お、お許し下さい! これでは休日が無くなってしまいます!」
「口答えしていいと思っていて? また追加が増えるだけよ」
「は、はいっ」
ブランシェ様の隣、日傘で顔が見えなかったけれど、その傘を持っているのはマミーレ様、いえマミーレさんだった。
ブランシェ様の視界を遮らないよう、かなりの高さで日傘を差し掛け続けるのは重労働ね。腕がぷるぷる震えているのが見えるわ。
「切り捨てるのは簡単でしょう? でも馬鹿で間抜けの穀潰しをまともにしてやるのも上に立つ者としての責務だと思ったのよ。あの日から私の従者として厳しく躾直してるわ」
「まあ! そうだったのですね」
「調べさせるとトンヌ伯爵自体もちょっとテコ入れが必要なお人で、お父様がアリーに感謝していたわ。身内の恥を先に潰してくれてありがとうって」
あら、それは嬉しいわ。ブランシェ様のお父様は色々な薬草を贈ってくださるのよね!
「ほら、マミーレさん。傘が下がってますわ。貴女が頑張らねばトンヌ家はお取り潰しですわよ、一族の責務は重いですわよー?」
「は、はいぃ!」
「また語尾が伸びてますわ。次の休日は半年後かしら?」
「あ、ありがとうございますっ!! 」
マミーレさんは必死で涙を堪えつつ、傘を高々と持っている。貴族の女子は人前で涙を流さないのも鉄則ですものね。
これはある意味修道院や追放よりきつい罰なのではないかしら? 頑張って欲しいわね。
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