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3.領地の真実
しおりを挟むなんてことなの?
ここは……えーとオーグ公爵家の領地よね?なんでこんなに荒れてるの?馬車の窓から見える荒れた農地を見て私は思うのです。
「お父様。ここに派遣した方は何をしていたの?公爵家に下賜された土地だもの。こんなになるまで荒れることはないと思うのだけど?」
「うむ。領主代理のワーズワースは一体何をしているんだ?領民に話を聞きたいところなのだが?」
「いけません!旦那様、お嬢様。今、馬車を降りては暴徒化しかけている領民に吊るし上げれられます」
そうなのです。馬車が領民に囲まれ動けずにいるのです。しかも、領民はこの馬車に向かって投石をするなどをしてきます。護衛の騎士によって阻まれていますが…。
私達が乗る馬車が占拠されるのも時間の問題でしょう。
「本当にワーズワースは何をやったんだ?何をしたら領民はここまで怒る?」
「勝手に税率を上げていた?可能性も考えられますね。それと…考えると気持ち悪いのですが、この馬車を囲む領民を見ますと、若いお嬢さんはいません。ワーズワースが若いお嬢さんを強制的に侍らせている?などが考えられます」
うーん、この護衛なかなかキレますね。
「そうだなぁ。ワーズワースだけに任せていた我々にも非はある。がしかしだ。話も聞かずに暴力で解決しようとする姿勢はよろしくないなぁ」
「流石は旦那様です。では、我らで、領民の代表たる人物を探して参ります」
そう言って護衛の彼は馬車を降りて消えていった。無事なのでしょうか?
「ミシェルよ。彼はなぁ。叩き上げで平民から王宮内の騎士になった強者だ。親のコネだけで近衛騎士になるような弱者とは違うぞ。平民だった過去が役に立つのだろう」
さすがお父様。その人物の過去まで鑑みての引き抜きなのですね!
「旦那様、お嬢様。こちらに領民の代表をお連れしました」
「領主の館でお話しませんか?」
と、私が話しかけると「あの男が使った館なんぞに入れるか!」と無駄に興奮させてしまいました。お茶でも飲んでリラックスして対話できたらと思ったんだけど、失敗してしまいました。
「ここでいいでしょう?」
と、代表の方から提案されました。
「俺の名前はシューだ。当然平民だから家名はない」
「私はミシェル」
「私はラッセル。ここの領主だ。どうしてこんなに土地が荒れてしまったのか教えてほしい。何があった?」
「領主様は本当に知らないのか?領主代理のあの男が好き勝手にやってたんだよ。税率は年々上がるから、食うのに困る日々。土地の若い娘はさっき言った領主の館に強制的に連れ込んだんだよ。さらに自分は賭博に娼館通い。呆れてものも言えねーよ」
「ほう、それはワーズワースに灸を据えないといけないなぁ」
お父様が怒ってます。怖い…。
「本当は私だけで来ようと思ったんです。領地での視察をし、更なる事業を起こそうと思いまして」
「え?領主様のお嬢様は王太子様の婚約者様なのでは?」
「婚約破棄されましたの。結果オーライですわ。ここだけの話、王子の頭には脳ミソが入っているのかしら?と思う事が多々ありまして」
「プっ、こりゃあ確かに不敬だがまぁわかる気がする。ここだけの話」
「それで、ずっと家にいるのもなんですし、事業を起こそうと思ったのです。せっかくなので領地の領民の役に立つような……と思ったのですが、領民についての知識が不足していることに気付き、今回視察に来たわけです」
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