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2.王太子殿下によるサプライズの敢行と領地視察の計画
しおりを挟むお父様がいなくなった王城は仕事が回らなくなったそうだ。お父様は使える人材も我が家に連れて来ているから、それも相まって余計にとんでもないことになっているらしい。
そんな中で王子によるサプライズは敢行された。
陛下は顔を真っ赤にして怒りのあまり言葉が出ず、王妃殿下にいたってはあまりのことにお倒れになったとか…。
「いやだなぁ。大袈裟な。父上も何か言ってくださいよ。オーグ家のミシェルは嫌がらせをしていたんですよ?全く信じられませんよね?そんな人材は国母に相応しくありませんよ!」
「信じられないのはお前だ!誰の甘言だ?オーグ家のミシェル嬢は何もしていないぞ?このことは王家の影から報告を受けている。王太子妃教育で王城と公爵家の往復することで精いっぱい。町娘など相手にする余裕はないわ!」
「取り巻きがしていたとか?」
「していたとして、ミシェル嬢に非はあるのか?全くお前は信じられん!」
「あの……市井のミシェルと婚約をしたのですが?」
「はぁ?お前の馬鹿さ加減にもほとほと呆れる……。あぁ、廃嫡をしたいところだが、王位継承権2位の者は……今にも死にそうな親父?3位は……遠いなぁ近くに王位継承権を持つものがいないから、お前みたいな愚かな者でも国王の座が考えられたのに。頭も痛ければ胃も痛い」
「医師に診てもらえば……」
「誰のせいだ――――!!!!」
その日の国王の叫びは王城全体に響き渡った。
さてその頃の私は領地経営にも興味がありましたが、新しく事業を起こすという事にも興味がありました。
幸い一人ではありません。
お父様が王宮より連れてきた優秀な人材が多くいるのです。
何をすべきなのか?何をすると領民のためになるのか?
恥ずかしながら、よく理解をしていなかったので私は腕の立つ騎士(お父様が王宮から連れてきた)を連れて領地へと視察へ行くことに決めました。
この事について、お母様は「いいわよ~おほほ~」とのん気に許可を出してくれましたが、お父様が……。
「いい年頃の男女が数日寝食を共にするなど、ふしだらだ!」
などと、渋りました。
そうは言っても彼らは騎士として付いてきてくれてるわけで……。
結局、お父様も『領主として領地の様子を見ておく必要がある!』と言い、ついて来ることとなった。
確かに領主として領地での領民の暮らしぶりを知っておくことは重要だと思うけど……過保護だと思います。
あ、普段宰相の仕事をしているので、代理として派遣している方を労う必要もありますね。考えると行く前から結構すべきことがあるとわかります。
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