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6.領地→国土
しおりを挟む数年後、領地の農地は以前のように豊かな実りを見せるようになりました。
お父様も本格的に領地経営をしているので、最新の農機具などを導入し、領民の負担を軽減するのに一役買っている様子。
以前よりもオーグ公爵家は財政的に豊かになったと言えるでしょう。
それに比べて、比べるのは本来ならば口にするのも烏滸がましいのですが、王家は右肩下がりの財政です。
お父様が優秀な人材も優秀な騎士も引き抜いた事で、クロム王国の国力はダウン。周辺諸国が狙っているという噂です。
そんな時、クロム王国の使者が書簡をもってオーグの領地へとやって来たのです。
王家がオーグ公爵家へと助力を求めた書簡。
本来ならば、王家に一貴族がNOと言えるはずがありませんが、最初に王子が婚約破棄を言い出したことが原因でこのような事態になっているのです。
オーグ公爵家の領地の問題は別としてですが。
そういう理由で、オーグ公爵家として王家にNOと言う返事をしました。
こうなってはもう止まりません。止まる事は許されません。
オーグ公爵家が中心となり新たに国を興すことにしました。オーグ王国です。
私が女王となりました。領民の一致するところです。
領民ではありません。もう国民です!
私、ミシェルを女王とするとお父様が言いました。私はてっきりお父様が国王となるものだと思っていたので、驚きました。
お父様曰く「私は縁の下の力持ちとして宰相みたいな仕事の方が向いている」そうです。引退するわけではないようです。
私、ミシェル女王の王配ですが、平民から叩き上げで王宮の騎士にまでなったという猛者ラックスがなる事となりました。心強いです。
お母様は「私は皇后なの~?」と、なんか嬉しそうでした。
オーグ王国の土地は元・オーグ公爵家の領地とクロム王国に嫌気がさしてオーグ王国と手を結んだ貴族家とその領地のみです。
その気になればクロム王国全土を占領することが可能ですが、戦によって国民を危険に晒すことは本意ではありません。
地図上でオーグ王国は小さいですが、世の中には少数精鋭という言葉があります。この国にしかない技術・特産物があり、貿易でも他国にひけを取らずに交渉できています。
交渉事はお父様が得意です。まだまだ引退しないようです。
私は婚約破棄を言い渡されましたが、その後幸せになり、ラックスとの間に双子を二組男の子の双子と女の子の双子を儲けました。家族6人で幸せ一杯です。
注:お父様もお母様も健在です!家族8人?
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