あっ、追放されちゃった…。

satomi

文字の大きさ
9 / 10

第9話

しおりを挟む

「あ~、ついにバレたかぁ。俺はお忍びの時に黒髪・黒目で行動してるんだ。普段は金髪碧眼」
「ってことは皇太子様じゃないですか!私っ、何か不敬な事してないですよね?」
「はははっ、パール嬢はしてないぞ。どっちかというと、精霊様達は不敬だな~。人間だったら即刻解雇とかしてるかも」
 首を斬るというのをぼかして言ってるのかな?どっちにしてもわかったんですけど。
「私の本名は『ドラムス=ブルハングだよ』」
「あ、今精霊さんが教えてくれました。ドラムス殿下」
 意を決しての本名の告白だっただろうに、精霊さんが言っちゃった。無邪気って無敵だよね。
「あ~、そうなんだけど。できれば自分で名乗りたかった…」

「皆さんお揃いでどうしたのですか?というか、殿下!お忍びだというのに思いっきりそのような姿で…」
「今まさに、パール嬢に名乗ったところ」
『怒りに任せて来たんじゃない?』
『焦り過ぎよ~』
『神殿に来たら解決するわけじゃないのにな、まぁ俺らはいるけど?』

「ガイダール侯爵家の3人の処罰についていろいろと話してたんだよ。島流しがいいかな~と。島って鉱山付きの島な。島で終生鉱山夫って刑。処刑だと苦しいのが一瞬だろ?陸続きの場所で処罰を決めちゃうとその場所に領民が押し掛けて殺人をしちゃうかも。って懸念があって。領民には殺人を犯してほしくないから。島流し(鉱山付き)がいいかな~って」
「そうですね、領民が罪を犯す必要はありませんね。それだと島流しが妥当かと。その場所に鉱山があるといいですね」
「そういう場所があるんだよ。凶悪犯を収容する場所として。処刑よりも苦しめたいという遺族の思いを汲んでいるような場所がある」
「「へぇ~」」
 帝国ってコワイなぁ。怒らせちゃいけないよ。

 クーラル王国も弱ったので、属国となった。最後までプライドは高かったけど、王太子は責任を取る形でガイダール侯爵家の3人と同じ運命。一番煩かったのはウラル。
「ドラムス様ぁ、ウラルはそこのパールの義妹です。ということはぁ、ドラムス様にとっても義妹ですよね?」
 甘ったるい声で、うっとおしかった。
「フン、娼婦のようでうっとおしいな。本当にパール嬢の義妹なのか?この国は精霊信仰が強いのだが、其方には精霊が付いているようには思えない」

『ウラルの傍に精霊なんていないよ、だからクーラル王国が大変なことになったんだよ!』
『そうそう』
『そうだよ』
『俺なら、あんな女の傍に寄りたくないな。腹黒さが全開じゃないか?』
『わかる~』
「精霊なんてそんな幼稚なものを信じてらっしゃるの?ドラムス様って意外と乙女チックなのですねぇ」
 義妹よ……サヨナラ。
 まぁ、この一言でウラルの運命は決まったんだけど。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

短編 一人目の婚約者を姉に、二人目の婚約者を妹に取られたので、猫と余生を過ごすことに決めました

朝陽千早
恋愛
二度の婚約破棄を経験し、すべてに疲れ果てた貴族令嬢ミゼリアは、山奥の屋敷に一人籠もることを決める。唯一の話し相手は、偶然出会った傷ついた猫・シエラル。静かな日々の中で、ミゼリアの凍った心は少しずつほぐれていった。 ある日、負傷した青年・セスを屋敷に迎え入れたことから、彼女の生活は少しずつ変化していく。過去に傷ついた二人と一匹の、不器用で温かな共同生活。しかし、セスはある日、何も告げず姿を消す── 「また、大切な人に置いていかれた」 残された手紙と金貨。揺れる感情と決意の中、ミゼリアはもう一度、失ったものを取り戻すため立ち上がる。 これは、孤独と再生、そして静かな愛を描いた物語。

【完結】大好きな彼が妹と結婚する……と思ったら?

江崎美彩
恋愛
誰にでも愛される可愛い妹としっかり者の姉である私。 大好きな従兄弟と人気のカフェに並んでいたら、いつも通り気ままに振る舞う妹の後ろ姿を見ながら彼が「結婚したいと思ってる」って呟いて…… さっくり読める短編です。 異世界もののつもりで書いてますが、あまり異世界感はありません。

魔力量だけで選んじゃっていいんですか?

satomi
恋愛
メアリーとルアリーはビックト侯爵家に生まれた姉妹。ビックト侯爵家は代々魔力が多い家系。 特にメアリーは5歳の計測日に計測器の針が振りきれて、一周したことでかなり有名。そのことがきっかけでメアリーは王太子妃として生活することになりました。 主人公のルアリーはというと、姉のメアリーの魔力量が物凄かったんだからという期待を背負い5歳の計測日に測定。結果は針がちょびっと動いただけ。 その日からというもの、ルアリーの生活は使用人にも蔑まれるような惨めな生活を強いられるようになったのです。 しかし真実は……

可愛い妹を母は溺愛して、私のことを嫌っていたはずなのに王太子と婚約が決まった途端、その溺愛が私に向くとは思いませんでした

珠宮さくら
恋愛
ステファニア・サンマルティーニは、伯爵家に生まれたが、実母が妹の方だけをひたすら可愛いと溺愛していた。 それが当たり前となった伯爵家で、ステファニアは必死になって妹と遊ぼうとしたが、母はそのたび、おかしなことを言うばかりだった。 そんなことがいつまで続くのかと思っていたのだが、王太子と婚約した途端、一変するとは思いもしなかった。

【完結】何回も告白されて断っていますが、(周りが応援?) 私婚約者がいますの。

BBやっこ
恋愛
ある日、学園のカフェでのんびりお茶と本を読みながら過ごしていると。 男性が近づいてきました。突然、私にプロポーズしてくる知らない男。 いえ、知った顔ではありました。学園の制服を着ています。 私はドレスですが、同級生の平民でした。 困ります。

悪妻と噂の彼女は、前世を思い出したら吹っ切れた

下菊みこと
恋愛
自分のために生きると決めたら早かった。 小説家になろう様でも投稿しています。

目の前で始まった断罪イベントが理不尽すぎたので口出ししたら巻き込まれた結果、何故か王子から求婚されました

歌龍吟伶
恋愛
私、ティーリャ。王都学校の二年生。 卒業生を送る会が終わった瞬間に先輩が婚約破棄の断罪イベントを始めた。 理不尽すぎてイライラしたから口を挟んだら、お前も同罪だ!って謎のトバッチリ…マジないわー。 …と思ったら何故か王子様に気に入られちゃってプロポーズされたお話。 全二話で完結します、予約投稿済み

愛されヒロインの姉と、眼中外の妹のわたし

香月文香
恋愛
わが国の騎士団の精鋭二人が、治癒士の少女マリアンテを中心とする三角関係を作っているというのは、王宮では当然の常識だった。  治癒士、マリアンテ・リリベルは十八歳。容貌可憐な心優しい少女で、いつもにこやかな笑顔で周囲を癒す人気者。  そんな彼女を巡る男はヨシュア・カレンデュラとハル・シオニア。  二人とも騎士団の「双璧」と呼ばれる優秀な騎士で、ヨシュアは堅物、ハルは軽薄と気質は真逆だったが、女の好みは同じだった。  これは見目麗しい男女の三角関係の物語――ではなく。  そのかたわらで、誰の眼中にも入らない妹のわたしの物語だ。 ※他サイトにも投稿しています

処理中です...