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第3部 初めてのお使い 初めての・・・
第48話 どうしてこうなった!?
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ボスどののニヤニヤ笑いは消えない。
「もちろん、1000万は大金だ。すぐに払えるとは、思っちゃいねえ。」
「つまり、それを払える方法コミで借金を背負わせる、とそう言うことですね?」
「話がはええな!
おい、だれかこいつに一杯ついでやれ。」
「し、しかしボス。」
やせた男が抗議した。
「こいつを餌にメイリュウを呼び出して、締め上げて1000万を回収するんじゃ」
「来ねえじゃねえか、メイリュウは!
俺は振られちまったんだよ。」
おいおいとボスは泣き真似をした。
「なあ、ガキよ。おまえは冒険者学校に入ったところだ。
これからの学校生活を、楽しむ方法もついてくるステキな提案をしてやる。
なあ、」
一呼吸おいて、ボスは続けて。
「『神竜騎士団』はおまえに任すわ。
メイリュウは、オマケにつけてやる。抱くなり、売るなり、好きにしろや。」
「ぼくは、ワガママなんで。」
ぼくも、悪い笑みを浮かべてボスに応えた。
「今みたいに、愛人を団長に据えとくのと違って、あんまり、そちらの言うことはきかないかもしれませんよ。」
「おう、俺だっておまえに、しゃぶらせるのにいちいち呼びつけるような事はしねえよ。」
ボスは、酒のつがれたグラスを、手にとって、ぼくのグラスにふちを合わせた。
「だが、そう言えば、だ。
おまえのパーティに真祖吸血鬼がいるんだろう?
そいつにこんな風にネイアに命令させるように、頼むことはできるか?
『明日から三日はお部屋でお座り。1歩も動いちゃ行けません。』」
「それくらいなら、できますよ。ただ、借金のほうはお返しできる額が500万になりますけど。」
「おいおい、ルールスの婆さんを始末しろって言ってるんじゃねえんだ。
ただネイアに邪魔させねえように大人しくさせとくだけなんだわ。
950万でどうだ?」
「ロウは、ワガママで、なかなか言うことをきいてくれないのですよ。
なんといってもランゴバルド唯一の真祖ですからねえ。それを、間接的にでも配下におけるんですから、こちらがもらいたいくらいです。550万。」
「メイリュウはいい女だぞ。
俺がいろいろ仕込んである。
うまいぞ。
あれを、自由にできるんだ。900万。」
「あの手のタイプは苦手ですし、あんたに惚れ込んでるだけに始末が悪い。520万。」
「おいおい、金額が減ってるぞ。
じゃあ、売り飛ばせばいいじゃねえか。890万。 」
「無理ですね。売った先でトラプルを起こして返品されるのがせきのやまです。510万。」
「見とけ、リンクス。これが交渉ってもんだ。お偉いさんによく言っとけ。
600万でどうだ?
これ以上は値切れねえ。
考えてもみろ。これから卒業までおまえらが、あそこを仕切れるんだ。
いくらでも稼ぐ手はある。
おれたちが教えてやれる。
なあ、ウィンウィンでやっていこうぜ。」
少なくとも、この時点ではボスは本気のようだった。
あるいは。
こっちを、抱き込むためにこんな方法を取ったのかもしれない。
「分かりました。」
ぼくはため息を、ついた。
「あなたの手元に600万ダルが残れば、それでいいですね。
代わりに、神竜騎士団とメイリュウの身柄はもらいます。それとネイアをルールス先生の護衛から外す。
『力のある言葉』で契約しますよ。」
ボスはふてぶてしい顔で、リンクスを睨みつけた。
「聞いたか!?
おまえの魔力封じは破られてたんだ。
気がつきもしなかってのか? この無能か。」
契約を魔法で縛ることは、国同士の条約なんかでは、よく行われている。
だが、もともとこの魔法が結構、高級、と言うより使い手の少ない魔法であることと、注ぎ込んだ魔力の半分もあれば、契約に違反した場合の強制力を解除することも可能なので、言うほどの絶択的な拘束力があるわけじゃない。
約束を破った場合のペナルティに、ボスは、自慢の一物が2度と役に立たなくなる、というペナルティをニヤニヤしながら立てた。
当然状況次第では、ペナルティを解除させるつもりだろうが、ぼくの魔力がどのくらいか知らないからなあ。
契約が終わると、食事と酒を勧められた。
さっき牢獄で出された豆の煮物は、安全に食えたのだが、こちらはいちいち、解毒の魔法が必要だった。
催淫剤・・・しかもかなり強いものが、ふんだんに投与されていたのである。
誰がやってるのかは知らないが・・・
ぼくはチラリとリンクスを見た。
彼は、一応、末席に座っていたが、酒にも食べ物にもほとんど手をつけていない。
こいつらのイカれっぷりになにがしかの影響はありそうだった。
宴会の途中で、さっきぼくを手篭めにしようとして、失敗したアグは、さっきのヒモ衣装を性懲りも無く持参して、ぼくの前で這いつくばって
「お願いです! 最初に見た時からタイプでした! これ着てください。」
と懇願してきた。
代わりに、アグをひん剥いて、ひも衣装を着させる(というか巻き付けてやる)と、歓喜の声をあげて昇天していた。
だからと言って、こいつらを完膚なきまでに叩き潰したいと言う気持ちがいっそう高まったわけではない。
この手のことは、好き勝手にすればいいのだ。
だが、ぼくを巻き込むな。
宴会が、反吐とその他さまざまな分泌液まみれの、乱痴気パーティと化してから、ぼくは勝手に会場を抜け出して、部屋に戻った。
翌日、ぼくを救出するために、なんとメイリュウを筆頭とする御一行さまが、ここを訪れたのだが。
「もちろん、1000万は大金だ。すぐに払えるとは、思っちゃいねえ。」
「つまり、それを払える方法コミで借金を背負わせる、とそう言うことですね?」
「話がはええな!
おい、だれかこいつに一杯ついでやれ。」
「し、しかしボス。」
やせた男が抗議した。
「こいつを餌にメイリュウを呼び出して、締め上げて1000万を回収するんじゃ」
「来ねえじゃねえか、メイリュウは!
俺は振られちまったんだよ。」
おいおいとボスは泣き真似をした。
「なあ、ガキよ。おまえは冒険者学校に入ったところだ。
これからの学校生活を、楽しむ方法もついてくるステキな提案をしてやる。
なあ、」
一呼吸おいて、ボスは続けて。
「『神竜騎士団』はおまえに任すわ。
メイリュウは、オマケにつけてやる。抱くなり、売るなり、好きにしろや。」
「ぼくは、ワガママなんで。」
ぼくも、悪い笑みを浮かべてボスに応えた。
「今みたいに、愛人を団長に据えとくのと違って、あんまり、そちらの言うことはきかないかもしれませんよ。」
「おう、俺だっておまえに、しゃぶらせるのにいちいち呼びつけるような事はしねえよ。」
ボスは、酒のつがれたグラスを、手にとって、ぼくのグラスにふちを合わせた。
「だが、そう言えば、だ。
おまえのパーティに真祖吸血鬼がいるんだろう?
そいつにこんな風にネイアに命令させるように、頼むことはできるか?
『明日から三日はお部屋でお座り。1歩も動いちゃ行けません。』」
「それくらいなら、できますよ。ただ、借金のほうはお返しできる額が500万になりますけど。」
「おいおい、ルールスの婆さんを始末しろって言ってるんじゃねえんだ。
ただネイアに邪魔させねえように大人しくさせとくだけなんだわ。
950万でどうだ?」
「ロウは、ワガママで、なかなか言うことをきいてくれないのですよ。
なんといってもランゴバルド唯一の真祖ですからねえ。それを、間接的にでも配下におけるんですから、こちらがもらいたいくらいです。550万。」
「メイリュウはいい女だぞ。
俺がいろいろ仕込んである。
うまいぞ。
あれを、自由にできるんだ。900万。」
「あの手のタイプは苦手ですし、あんたに惚れ込んでるだけに始末が悪い。520万。」
「おいおい、金額が減ってるぞ。
じゃあ、売り飛ばせばいいじゃねえか。890万。 」
「無理ですね。売った先でトラプルを起こして返品されるのがせきのやまです。510万。」
「見とけ、リンクス。これが交渉ってもんだ。お偉いさんによく言っとけ。
600万でどうだ?
これ以上は値切れねえ。
考えてもみろ。これから卒業までおまえらが、あそこを仕切れるんだ。
いくらでも稼ぐ手はある。
おれたちが教えてやれる。
なあ、ウィンウィンでやっていこうぜ。」
少なくとも、この時点ではボスは本気のようだった。
あるいは。
こっちを、抱き込むためにこんな方法を取ったのかもしれない。
「分かりました。」
ぼくはため息を、ついた。
「あなたの手元に600万ダルが残れば、それでいいですね。
代わりに、神竜騎士団とメイリュウの身柄はもらいます。それとネイアをルールス先生の護衛から外す。
『力のある言葉』で契約しますよ。」
ボスはふてぶてしい顔で、リンクスを睨みつけた。
「聞いたか!?
おまえの魔力封じは破られてたんだ。
気がつきもしなかってのか? この無能か。」
契約を魔法で縛ることは、国同士の条約なんかでは、よく行われている。
だが、もともとこの魔法が結構、高級、と言うより使い手の少ない魔法であることと、注ぎ込んだ魔力の半分もあれば、契約に違反した場合の強制力を解除することも可能なので、言うほどの絶択的な拘束力があるわけじゃない。
約束を破った場合のペナルティに、ボスは、自慢の一物が2度と役に立たなくなる、というペナルティをニヤニヤしながら立てた。
当然状況次第では、ペナルティを解除させるつもりだろうが、ぼくの魔力がどのくらいか知らないからなあ。
契約が終わると、食事と酒を勧められた。
さっき牢獄で出された豆の煮物は、安全に食えたのだが、こちらはいちいち、解毒の魔法が必要だった。
催淫剤・・・しかもかなり強いものが、ふんだんに投与されていたのである。
誰がやってるのかは知らないが・・・
ぼくはチラリとリンクスを見た。
彼は、一応、末席に座っていたが、酒にも食べ物にもほとんど手をつけていない。
こいつらのイカれっぷりになにがしかの影響はありそうだった。
宴会の途中で、さっきぼくを手篭めにしようとして、失敗したアグは、さっきのヒモ衣装を性懲りも無く持参して、ぼくの前で這いつくばって
「お願いです! 最初に見た時からタイプでした! これ着てください。」
と懇願してきた。
代わりに、アグをひん剥いて、ひも衣装を着させる(というか巻き付けてやる)と、歓喜の声をあげて昇天していた。
だからと言って、こいつらを完膚なきまでに叩き潰したいと言う気持ちがいっそう高まったわけではない。
この手のことは、好き勝手にすればいいのだ。
だが、ぼくを巻き込むな。
宴会が、反吐とその他さまざまな分泌液まみれの、乱痴気パーティと化してから、ぼくは勝手に会場を抜け出して、部屋に戻った。
翌日、ぼくを救出するために、なんとメイリュウを筆頭とする御一行さまが、ここを訪れたのだが。
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