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意識し始めた彼女と積極的に動く彼。
大国を治るは小鮮を烹るが如し
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奈良公園で悠木君に告白された後、ギクシャクしながら帰ったホテルでは、季衣が待ち構えていた。
ホテルの部屋には彼女以外誰も帰ってきておらず、季衣は一人で備え付けの椅子に座ってスマホゲームで遊んでいるようだった。…彼女は自由時間中何をしていたのだろう。
「で、どうだったの?」
スマホをテーブルの上に置いた季衣に尋問されるように聞かれて、私は両手を握りしめた。…これはなにがあったか言わなきゃいけない空気である。
「……えぇと…悠木君に付き合ってほしいと言われました」
告白されたことを暴露すると、彼女は「しゃおらぁ!」と気合の声を上げて拳を握っていた。怖い。
「もちろん、喜んでって返事したよね?」
「…返事は待ってほしいと返事しました」
しかし、私が返事を保留にしていると言えば、「このおバカ!」と軽くビンタされた。デジャブである。ゆうちゃんにも同じことをされたような…。
私は頬を抑えたまま、ビンタしてきた季衣を恐れを込めて見つめる。彼女は両手でワシャワシャ自分の頭をかきむしって唸っていた。
私の返事は彼女の気に入る返事じゃなかったということなのだろうか。私個人のことなのに……なぜ…
「うーん…でも鈍感娘にしては一歩前進かな? まぁ良しとしましょう!」
うんうん! と一人で納得した様子の季衣はぶつぶつと独り言をつぶやいていた。
そこに口を挟めば叩かれていない方の頬を差し出せと言われそうだったので、私は何も言わずに黙って化粧を落としに行った。
友人の季衣は振られ、私は告白され返事を保留、ゆうちゃんは見事カップル成立した修学旅行。よもや私まで恋愛事に巻き込まれるとは思わなくて未だに困惑している。
その日は悠木君からの告白ばかり思い出してなかなか眠りにつけなかった。
修学旅行最終日はクラスごとの団体行動だったので、違うクラスの悠木君と会うタイミングが無かった。昨日の今日なので顔を合わせてどんな態度を取ればいいのかわからなかった私はホッとしたり、会えなくて寂しく感じたりと落ち着かない。
悠木君と背格好が似ている背の高い男子を見てハッとして、違う人だとわかるとがっかりする。移動の度に彼の姿を探して一喜一憂している私を、季衣がニヤニヤ眺めてくるものだから居心地が悪かった。
帰りの新幹線では指定の座席でおとなしく座って居眠りしていた。
夢の中に悠木君が出てきた気がするけど、目が覚めた後にはどんな夢を見ていたか忘れてしまった。
■□■
修学旅行が終わると再びいつもの学校生活に戻った。
以前と同じように学校に行って、バイトして、勉強して…そんな毎日が繰り返されるだけなのだが、私の中で新たな心境の変化が現れ始めていた。
「はよ」
「お、はよう…」
悠木君との関係性である。
まさかあの悠木君が私に告白してくるとか考えもしなかったので私は未だに混乱していた。返事を保留にしていることもあるが、その返事次第では関係性が変わってしまう。付き合うことになれば自然と男女の関係になるし、振ったら友達のままなんだろうけど、以前のような純粋な交流はできなくなりそうな気がする。流石に気まずいし。
そもそも私はバイトと学校で忙しくしているので正直男女交際している余裕がないのだ。それらを考えていたら断る一択になるんだろうけど……今しがた廊下で挨拶をしてきた悠木君の顔をじっと見上げる。すると悠木君はニッコリと笑いかけてきた。
ドッと私の心臓が大きく音を立てる。
何その笑顔。悠木君ってそんな風に笑う人だったっけ? 笑顔から好意が溢れてて、なんだか照れるんだけど…
「あのさ、今週の土曜の夜って空いてる?」
悠木君からの質問に私は瞬かせた。
これは、デートのお誘いってやつだろうか。しかし…私にはその誘いに乗れない事情がある。
「ごめん…バイトだから」
「あ…やっぱり? それなら仕方ないな」
悠木君はその返事を見越した上で誘ってきたみたいだ。ならいいんだと手を振って気にしていない風であったが、彼がガッカリしている空気を感じ取った私はなんだか申し訳なくなった。
仮にお付き合いするに至ったとして、私はバイトのペースを変えるつもりはないので、世間一般のカップルのように頻繁に遊びに行ったりは出来ない。……付き合わされる側は、最初は我慢できても次第に不満になってしまうんじゃないかって思うんだけど……悠木君はどうなんだろう。
「バイト、どこで働くの?」
「今回は秋祭りの屋台のバイトだよ。海の家のオーナーの友達が出店するからそれのお手伝い。またたこ焼き屋」
「すっかりたこ焼き職人になってんじゃん」
からかうように言われて私は笑ってみせたけど、どこか笑顔がぎこちなくなっているような気がした。
悠木君の告白を断ったら、こうして話すこともなくなるのだろうか? 私に笑いかけてくれなくなるんじゃと考えるとそれが怖くなる。
返事をしなきゃいけないとわかってるけど、自分自身がどうしたいのかがわからない。
そもそも私は悠木君をどう思っているんだろうか?
すっかり秋の空気に染まった10月上旬。実は中間テスト目前だけど私は土曜の昼頃からたこ焼きづくりに精を出していた。
暑さも和らいだ小春日和だったけど、鉄板の前はやはり熱い。それは夜になっても変わらなかった。むしろ祭り参加者が増えて余計に熱くなった気がする。
この祭りは隣町にあるそこそこ歴史ある神社の豊穣を願う祭りだ。夜に神事が行われ、それを観るために毎年各地から観光客がやってくる。もちろん地元の人も参加するのですごい人で賑わう。
屋台の店長が浴衣姿の女の子がたこ焼き焼いてる姿で集客しようとか訳のわからない提案をしてきたので、私はたこ焼き屋に似つかわしくない浴衣でたこ焼きを焼いている。着物の袖はたすき掛けで鉄板や商品につかないようにしているし、汗だくになっているので集客もなにもないと思うのだけど。
まぁこの浴衣は店長が支給したものだから文句は言わないけどね。桐生さんや雨宮さんみたいな綺麗な子が浴衣着たら注目浴びるだろうけど、ごく普通の女子高生が浴衣着たところで誰も気にしないと思う。店長の目論見は完全に潰えてると考えていい。
「いらっしゃいませーたこ焼きーたこ焼きいかがっすかー」
去年の夏にたこ焼き販売デビューしてから、私のたこ焼き技術はメキメキ向上している。今では手間取ることなくすぱすぱとたこ焼きを焼いては華麗にソースを塗りたくっている。
「青のりおかけしてもよろしいですかー?」
「お願いします」
お買い上げしてくれたお客さんと商品と代金の受け渡しをしてお見送りする。川の流れのごとく参道を流れる人混みをみて人の多さにめまいが起きそうになった。
昼過ぎからずっと働いているけど、やっぱり夜の人の入りは激しいな。在庫があっという間になくなる。どんどん新しく焼かなくては追いつかないかもしれない。
「待ってよぉ、悠木くぅん」
新たなたこ焼きを作ろうと生地の入った粉つぎを手にとった私はどこからか聞こえた名前に手を止めた。…悠木君? いま悠木君って誰か呼んだ?
顔を上げると、ちょうど目の前を通りがかった彼と知らない女の子の親密そうな姿があった。腕に女の子をくっつけた彼、悠木君と私の目がぱっちり合う。
──その瞬間、悠木君はくっつく女子の顔をぐいっと押して引き剥がしていた。
「ちょっと何するのぉ」
ほっぺたをむぃんと押しのけられた女の子は可愛く怒って見せている。悠木君よ、女の子の顔に対して扱いが雑じゃないか。
「違う、こいつは無関係の相手で、知らないやつなんだよ!」
言い訳がましいことを口にする悠木君を見ていると、なんだかすうっと頭が冷えた。
へぇ、私のことが好き、付き合いたいとか言ってた割に、私が働いている時に他の知らない女の子とデートするんだ? しかも私のバイト先知った上で見せびらかしに来るんだ? 私は一生懸命告白の返事について考えていたのに、その裏ではお楽しみだったんですか。
「…たこ焼き買わないなら他所に行ってくれる?」
私の声は普段より低くなっていた。腹の底でムカムカと胸焼けしたみたいに不快な感情が溢れ出してきそうで、それを抑えるのに必死だったのだ。
「手伝うよ」
私がすぱぱとたこ焼きを作る姿を見て、そう声をかけてくれたんだろうけど、悠木君はお客さんだろう。そんなことはさせられない。
「ううん、私の仕事だから」
私が断ると、悠木君は怯んだ顔をしていた。
なんでそんな顔するの? だって無賃労働しても楽しくないでしょ?
「せっかくお祭り来たなら楽しんできなよ。そこの女の子と」
遊びに来たんなら、私に構ってないで遊んできたらいいのに。
できれば私の目の届かない場所で。
ホテルの部屋には彼女以外誰も帰ってきておらず、季衣は一人で備え付けの椅子に座ってスマホゲームで遊んでいるようだった。…彼女は自由時間中何をしていたのだろう。
「で、どうだったの?」
スマホをテーブルの上に置いた季衣に尋問されるように聞かれて、私は両手を握りしめた。…これはなにがあったか言わなきゃいけない空気である。
「……えぇと…悠木君に付き合ってほしいと言われました」
告白されたことを暴露すると、彼女は「しゃおらぁ!」と気合の声を上げて拳を握っていた。怖い。
「もちろん、喜んでって返事したよね?」
「…返事は待ってほしいと返事しました」
しかし、私が返事を保留にしていると言えば、「このおバカ!」と軽くビンタされた。デジャブである。ゆうちゃんにも同じことをされたような…。
私は頬を抑えたまま、ビンタしてきた季衣を恐れを込めて見つめる。彼女は両手でワシャワシャ自分の頭をかきむしって唸っていた。
私の返事は彼女の気に入る返事じゃなかったということなのだろうか。私個人のことなのに……なぜ…
「うーん…でも鈍感娘にしては一歩前進かな? まぁ良しとしましょう!」
うんうん! と一人で納得した様子の季衣はぶつぶつと独り言をつぶやいていた。
そこに口を挟めば叩かれていない方の頬を差し出せと言われそうだったので、私は何も言わずに黙って化粧を落としに行った。
友人の季衣は振られ、私は告白され返事を保留、ゆうちゃんは見事カップル成立した修学旅行。よもや私まで恋愛事に巻き込まれるとは思わなくて未だに困惑している。
その日は悠木君からの告白ばかり思い出してなかなか眠りにつけなかった。
修学旅行最終日はクラスごとの団体行動だったので、違うクラスの悠木君と会うタイミングが無かった。昨日の今日なので顔を合わせてどんな態度を取ればいいのかわからなかった私はホッとしたり、会えなくて寂しく感じたりと落ち着かない。
悠木君と背格好が似ている背の高い男子を見てハッとして、違う人だとわかるとがっかりする。移動の度に彼の姿を探して一喜一憂している私を、季衣がニヤニヤ眺めてくるものだから居心地が悪かった。
帰りの新幹線では指定の座席でおとなしく座って居眠りしていた。
夢の中に悠木君が出てきた気がするけど、目が覚めた後にはどんな夢を見ていたか忘れてしまった。
■□■
修学旅行が終わると再びいつもの学校生活に戻った。
以前と同じように学校に行って、バイトして、勉強して…そんな毎日が繰り返されるだけなのだが、私の中で新たな心境の変化が現れ始めていた。
「はよ」
「お、はよう…」
悠木君との関係性である。
まさかあの悠木君が私に告白してくるとか考えもしなかったので私は未だに混乱していた。返事を保留にしていることもあるが、その返事次第では関係性が変わってしまう。付き合うことになれば自然と男女の関係になるし、振ったら友達のままなんだろうけど、以前のような純粋な交流はできなくなりそうな気がする。流石に気まずいし。
そもそも私はバイトと学校で忙しくしているので正直男女交際している余裕がないのだ。それらを考えていたら断る一択になるんだろうけど……今しがた廊下で挨拶をしてきた悠木君の顔をじっと見上げる。すると悠木君はニッコリと笑いかけてきた。
ドッと私の心臓が大きく音を立てる。
何その笑顔。悠木君ってそんな風に笑う人だったっけ? 笑顔から好意が溢れてて、なんだか照れるんだけど…
「あのさ、今週の土曜の夜って空いてる?」
悠木君からの質問に私は瞬かせた。
これは、デートのお誘いってやつだろうか。しかし…私にはその誘いに乗れない事情がある。
「ごめん…バイトだから」
「あ…やっぱり? それなら仕方ないな」
悠木君はその返事を見越した上で誘ってきたみたいだ。ならいいんだと手を振って気にしていない風であったが、彼がガッカリしている空気を感じ取った私はなんだか申し訳なくなった。
仮にお付き合いするに至ったとして、私はバイトのペースを変えるつもりはないので、世間一般のカップルのように頻繁に遊びに行ったりは出来ない。……付き合わされる側は、最初は我慢できても次第に不満になってしまうんじゃないかって思うんだけど……悠木君はどうなんだろう。
「バイト、どこで働くの?」
「今回は秋祭りの屋台のバイトだよ。海の家のオーナーの友達が出店するからそれのお手伝い。またたこ焼き屋」
「すっかりたこ焼き職人になってんじゃん」
からかうように言われて私は笑ってみせたけど、どこか笑顔がぎこちなくなっているような気がした。
悠木君の告白を断ったら、こうして話すこともなくなるのだろうか? 私に笑いかけてくれなくなるんじゃと考えるとそれが怖くなる。
返事をしなきゃいけないとわかってるけど、自分自身がどうしたいのかがわからない。
そもそも私は悠木君をどう思っているんだろうか?
すっかり秋の空気に染まった10月上旬。実は中間テスト目前だけど私は土曜の昼頃からたこ焼きづくりに精を出していた。
暑さも和らいだ小春日和だったけど、鉄板の前はやはり熱い。それは夜になっても変わらなかった。むしろ祭り参加者が増えて余計に熱くなった気がする。
この祭りは隣町にあるそこそこ歴史ある神社の豊穣を願う祭りだ。夜に神事が行われ、それを観るために毎年各地から観光客がやってくる。もちろん地元の人も参加するのですごい人で賑わう。
屋台の店長が浴衣姿の女の子がたこ焼き焼いてる姿で集客しようとか訳のわからない提案をしてきたので、私はたこ焼き屋に似つかわしくない浴衣でたこ焼きを焼いている。着物の袖はたすき掛けで鉄板や商品につかないようにしているし、汗だくになっているので集客もなにもないと思うのだけど。
まぁこの浴衣は店長が支給したものだから文句は言わないけどね。桐生さんや雨宮さんみたいな綺麗な子が浴衣着たら注目浴びるだろうけど、ごく普通の女子高生が浴衣着たところで誰も気にしないと思う。店長の目論見は完全に潰えてると考えていい。
「いらっしゃいませーたこ焼きーたこ焼きいかがっすかー」
去年の夏にたこ焼き販売デビューしてから、私のたこ焼き技術はメキメキ向上している。今では手間取ることなくすぱすぱとたこ焼きを焼いては華麗にソースを塗りたくっている。
「青のりおかけしてもよろしいですかー?」
「お願いします」
お買い上げしてくれたお客さんと商品と代金の受け渡しをしてお見送りする。川の流れのごとく参道を流れる人混みをみて人の多さにめまいが起きそうになった。
昼過ぎからずっと働いているけど、やっぱり夜の人の入りは激しいな。在庫があっという間になくなる。どんどん新しく焼かなくては追いつかないかもしれない。
「待ってよぉ、悠木くぅん」
新たなたこ焼きを作ろうと生地の入った粉つぎを手にとった私はどこからか聞こえた名前に手を止めた。…悠木君? いま悠木君って誰か呼んだ?
顔を上げると、ちょうど目の前を通りがかった彼と知らない女の子の親密そうな姿があった。腕に女の子をくっつけた彼、悠木君と私の目がぱっちり合う。
──その瞬間、悠木君はくっつく女子の顔をぐいっと押して引き剥がしていた。
「ちょっと何するのぉ」
ほっぺたをむぃんと押しのけられた女の子は可愛く怒って見せている。悠木君よ、女の子の顔に対して扱いが雑じゃないか。
「違う、こいつは無関係の相手で、知らないやつなんだよ!」
言い訳がましいことを口にする悠木君を見ていると、なんだかすうっと頭が冷えた。
へぇ、私のことが好き、付き合いたいとか言ってた割に、私が働いている時に他の知らない女の子とデートするんだ? しかも私のバイト先知った上で見せびらかしに来るんだ? 私は一生懸命告白の返事について考えていたのに、その裏ではお楽しみだったんですか。
「…たこ焼き買わないなら他所に行ってくれる?」
私の声は普段より低くなっていた。腹の底でムカムカと胸焼けしたみたいに不快な感情が溢れ出してきそうで、それを抑えるのに必死だったのだ。
「手伝うよ」
私がすぱぱとたこ焼きを作る姿を見て、そう声をかけてくれたんだろうけど、悠木君はお客さんだろう。そんなことはさせられない。
「ううん、私の仕事だから」
私が断ると、悠木君は怯んだ顔をしていた。
なんでそんな顔するの? だって無賃労働しても楽しくないでしょ?
「せっかくお祭り来たなら楽しんできなよ。そこの女の子と」
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