36 / 51
第36話 落ちぶれていない
しおりを挟む
食事はクリスタルの言葉通り、いつもとさほど変わらない量で終えた。今のところ彼女に不調は見られないようだ。
「では部屋に戻ろう」
そう言って彼女に近付くと、何をされるか察したようで一瞬身を引いた。
何となく面白くなくて有無を言わさず抱き上げる。初めは体を固くしていたが、やがて諦めたように力を抜いた。
部屋に連れて帰る途中で何人もの侍従や侍女とすれ違ったが、微笑ましそうに見られているような気がする。クリスタルがそれをあまりにも恥ずかしがって私の胸に顔を伏せるので、彼女がまとう花の香りが今日は色濃く伝わって来た気がした。
部屋に戻ったが、食事を取ったばかりなのでまだ休まないということで、ソファーに座らせて少し話をすることにする。
「クリスタル、気分は」
「大丈夫デす」
彼女はそう言うものの、この言葉に関してはそのまま受け取っていいものかどうか分からない。それに今は大丈夫でも夜中に痛みが出てきたり、気分が悪くなったり、水が欲しくなった時に一人では心もとない。
マノンに一晩中付き添ってもらうか。しかしそれだとクリスタルが気遣って、何かあっても彼女を起こさない可能性がある。
私は額に手をやりながら色々熟考したが、結論は一つしかないようだ。
「今夜、クリスタルは私の部屋で休ませる」
私が側で寝ていたら彼女の異変に気付くことができるだろう。
マノンに告げると彼女は途端に焦った様子を見せた。
「で、ですが本日は! お、お怪我をなさっておりますし、今日は湯浴みも控えるよう、お医者様から言いつかっておりますから!」
やはりそう取られたか。だが、もう少し想像力を働かせてほしい。何よりもっと私の人格を理解してほしい……。
「私を何だと思っている。怪我人に手を出すほど落ちぶれてはいない。夜中、手足に痛みがある彼女を一人にしておくのが心配だからだ」
「あ、ああ。そういうことでしたか」
彼女は納得したようだった。
一方、言葉が分からないクリスタルが、純粋な瞳で私とマノンを交互に見ているのが何だか胸に突き刺さってくる。
「ああ。とにかく今日私の部屋で休ませる旨と夜中、気分が悪くなったり、水が欲しくなったりしたら私を起こせと伝えてくれ。――まあ、彼女が身じろぎしたら私も気付くとは思うが」
これは戦場で培ったものだ。どんな緊迫した状況でもどんな過酷な環境でも睡眠だけは取らなければならなかった。すぐに眠りにつき、一方で周辺には気を配っていて異変が起こった時にはすぐに起きて動くことができるように訓練されていたのだから。
「はい。かしこまりました」
マノンがクリスタルにその旨を正しく伝えてくれたようで、彼女は何の疑問も抱かず納得して頷き、ありがとうございますと礼を述べた。
まったくの危機感が無くて、素直に受け入れすぎるのはどうかとは思うが。……いや。相手は三歳の子供だと思うことにしよう。と言うか、私は彼女の夫なのだから、危機感を持たれる必要があるのかどうか。
「レイヴァン様?」
考えに没頭していた私を不審に思ったマノンから声をかけられて我に返る。
「――あ、ああ。悪い。では彼女の就寝準備を頼む。後でまた戻る」
「かしこまりました」
寝衣を着替えさせたりすることなどあろうかと思うので私は一度退室した。また、自身の着替えも必要だ。
「モーリス、今日は彼女を私の部屋で休ませるから準備を頼む。水を用意しておいてくれ」
部屋に戻った私はモーリスに指示する。彼は、さようでございますかと、また笑顔だ。
「言っておくが、横で寝かせるだけだからな。夜中、彼女に何かあった時のためにだ」
「もちろん承知しておりますよ。弱った女性に手を出すようなお方ではないとわたくしは心より信じております」
何だか逆に釘を刺されたようで、ぐっと息が詰まった。
「当たり前だ。そこまで落ちぶれていない」
私はマノンに告げた言葉と同じ言葉をモーリスにも言ってみる。だが、第三者から見ればまるで強がりを言っているみたいではないか。
「――ああ。いい。とにかく水の用意だけ頼む。彼女はよく水を飲むそうだから」
「承知いたしました」
自分の準備を終え、また頃合いを見計らったところで彼女の部屋へと戻ることにした。廊下を使わず、彼女の寝室を通って居室へと入る。
「準備はできたか?」
「はい。できております」
最初マノンに問いかけて次に椅子に座るクリスタルに視線をやった。
昨日の寝衣と比べるとまだ厚手で、密かにほっとする。というか、いくら夜は二階に侍女らの出入りが少なくなるものの、よくもあの薄手の寝衣で廊下を歩かせたものだ。下に肌着を着けさせていたとは言え、あれはない。
「レイヴァンさマ?」
私が黙ったままクリスタルを見続けたせいか、彼女は小首を傾げた。
「いや。準備ができたならば行こう」
クリスタルを抱き上げるとマノンに振り返る。
「では後はよろしく」
「はい。では私はここで失礼いたします」
「ああ」
礼を取るマノンを後にし、私は来た順と逆にクリスタルの寝室から自分の寝室へと移動した。部屋は準備されていて、すでにモーリスの姿はない。
まずは彼女をベッドにそっと下ろし、扉を閉めに戻った後、自身もベッドに入った。そのままシーツを彼女の胸元まで引き上げる。
「クリスタル、お休み」
そう言ったが彼女は返事せず、私から視線を外さないので、ベッドサイドにあるランプへ伸ばした手を止める。
「どうかしたのか」
すると彼女は言葉が分からなかったのか、少し眉根を寄せた難しい顔をした後、自分の額に手をとんとんと当てた。
これはもしや……お休みの挨拶はないのかと言うことだろうか。確かに昨日は別れが名残惜しくて、つい彼女の心に何かを残したくてしてしまったが、不快には思われなかったということでいいのか。
「レイヴァンさマ」
後で違う意味だったと文句を言われても知らないからな。
私は彼女に覆い被さるように近付くと、昨日よりも長い口づけを額に落とした。すると。
「お、おやシュミなサイ!」
彼女は自分から要求しておきながら、真っ赤になった顔を引き上げたシーツで隠した。
相手は三歳の子供だ、相手は三歳の子供だ、相手は三歳の子供だ。自分に何度も言い聞かせるが……三歳なわけがない。
夜中、落ちぶれないか、非常に心配だった。
「では部屋に戻ろう」
そう言って彼女に近付くと、何をされるか察したようで一瞬身を引いた。
何となく面白くなくて有無を言わさず抱き上げる。初めは体を固くしていたが、やがて諦めたように力を抜いた。
部屋に連れて帰る途中で何人もの侍従や侍女とすれ違ったが、微笑ましそうに見られているような気がする。クリスタルがそれをあまりにも恥ずかしがって私の胸に顔を伏せるので、彼女がまとう花の香りが今日は色濃く伝わって来た気がした。
部屋に戻ったが、食事を取ったばかりなのでまだ休まないということで、ソファーに座らせて少し話をすることにする。
「クリスタル、気分は」
「大丈夫デす」
彼女はそう言うものの、この言葉に関してはそのまま受け取っていいものかどうか分からない。それに今は大丈夫でも夜中に痛みが出てきたり、気分が悪くなったり、水が欲しくなった時に一人では心もとない。
マノンに一晩中付き添ってもらうか。しかしそれだとクリスタルが気遣って、何かあっても彼女を起こさない可能性がある。
私は額に手をやりながら色々熟考したが、結論は一つしかないようだ。
「今夜、クリスタルは私の部屋で休ませる」
私が側で寝ていたら彼女の異変に気付くことができるだろう。
マノンに告げると彼女は途端に焦った様子を見せた。
「で、ですが本日は! お、お怪我をなさっておりますし、今日は湯浴みも控えるよう、お医者様から言いつかっておりますから!」
やはりそう取られたか。だが、もう少し想像力を働かせてほしい。何よりもっと私の人格を理解してほしい……。
「私を何だと思っている。怪我人に手を出すほど落ちぶれてはいない。夜中、手足に痛みがある彼女を一人にしておくのが心配だからだ」
「あ、ああ。そういうことでしたか」
彼女は納得したようだった。
一方、言葉が分からないクリスタルが、純粋な瞳で私とマノンを交互に見ているのが何だか胸に突き刺さってくる。
「ああ。とにかく今日私の部屋で休ませる旨と夜中、気分が悪くなったり、水が欲しくなったりしたら私を起こせと伝えてくれ。――まあ、彼女が身じろぎしたら私も気付くとは思うが」
これは戦場で培ったものだ。どんな緊迫した状況でもどんな過酷な環境でも睡眠だけは取らなければならなかった。すぐに眠りにつき、一方で周辺には気を配っていて異変が起こった時にはすぐに起きて動くことができるように訓練されていたのだから。
「はい。かしこまりました」
マノンがクリスタルにその旨を正しく伝えてくれたようで、彼女は何の疑問も抱かず納得して頷き、ありがとうございますと礼を述べた。
まったくの危機感が無くて、素直に受け入れすぎるのはどうかとは思うが。……いや。相手は三歳の子供だと思うことにしよう。と言うか、私は彼女の夫なのだから、危機感を持たれる必要があるのかどうか。
「レイヴァン様?」
考えに没頭していた私を不審に思ったマノンから声をかけられて我に返る。
「――あ、ああ。悪い。では彼女の就寝準備を頼む。後でまた戻る」
「かしこまりました」
寝衣を着替えさせたりすることなどあろうかと思うので私は一度退室した。また、自身の着替えも必要だ。
「モーリス、今日は彼女を私の部屋で休ませるから準備を頼む。水を用意しておいてくれ」
部屋に戻った私はモーリスに指示する。彼は、さようでございますかと、また笑顔だ。
「言っておくが、横で寝かせるだけだからな。夜中、彼女に何かあった時のためにだ」
「もちろん承知しておりますよ。弱った女性に手を出すようなお方ではないとわたくしは心より信じております」
何だか逆に釘を刺されたようで、ぐっと息が詰まった。
「当たり前だ。そこまで落ちぶれていない」
私はマノンに告げた言葉と同じ言葉をモーリスにも言ってみる。だが、第三者から見ればまるで強がりを言っているみたいではないか。
「――ああ。いい。とにかく水の用意だけ頼む。彼女はよく水を飲むそうだから」
「承知いたしました」
自分の準備を終え、また頃合いを見計らったところで彼女の部屋へと戻ることにした。廊下を使わず、彼女の寝室を通って居室へと入る。
「準備はできたか?」
「はい。できております」
最初マノンに問いかけて次に椅子に座るクリスタルに視線をやった。
昨日の寝衣と比べるとまだ厚手で、密かにほっとする。というか、いくら夜は二階に侍女らの出入りが少なくなるものの、よくもあの薄手の寝衣で廊下を歩かせたものだ。下に肌着を着けさせていたとは言え、あれはない。
「レイヴァンさマ?」
私が黙ったままクリスタルを見続けたせいか、彼女は小首を傾げた。
「いや。準備ができたならば行こう」
クリスタルを抱き上げるとマノンに振り返る。
「では後はよろしく」
「はい。では私はここで失礼いたします」
「ああ」
礼を取るマノンを後にし、私は来た順と逆にクリスタルの寝室から自分の寝室へと移動した。部屋は準備されていて、すでにモーリスの姿はない。
まずは彼女をベッドにそっと下ろし、扉を閉めに戻った後、自身もベッドに入った。そのままシーツを彼女の胸元まで引き上げる。
「クリスタル、お休み」
そう言ったが彼女は返事せず、私から視線を外さないので、ベッドサイドにあるランプへ伸ばした手を止める。
「どうかしたのか」
すると彼女は言葉が分からなかったのか、少し眉根を寄せた難しい顔をした後、自分の額に手をとんとんと当てた。
これはもしや……お休みの挨拶はないのかと言うことだろうか。確かに昨日は別れが名残惜しくて、つい彼女の心に何かを残したくてしてしまったが、不快には思われなかったということでいいのか。
「レイヴァンさマ」
後で違う意味だったと文句を言われても知らないからな。
私は彼女に覆い被さるように近付くと、昨日よりも長い口づけを額に落とした。すると。
「お、おやシュミなサイ!」
彼女は自分から要求しておきながら、真っ赤になった顔を引き上げたシーツで隠した。
相手は三歳の子供だ、相手は三歳の子供だ、相手は三歳の子供だ。自分に何度も言い聞かせるが……三歳なわけがない。
夜中、落ちぶれないか、非常に心配だった。
23
あなたにおすすめの小説
盲目王子の策略から逃げ切るのは、至難の業かもしれない
当麻月菜
恋愛
生まれた時から雪花の紋章を持つノアは、王族と結婚しなければいけない運命だった。
だがしかし、攫われるようにお城の一室で向き合った王太子は、ノアに向けてこう言った。
「はっ、誰がこんな醜女を妻にするか」
こっちだって、初対面でいきなり自分を醜女呼ばわりする男なんて願い下げだ!!
───ということで、この茶番は終わりにな……らなかった。
「ならば、私がこのお嬢さんと結婚したいです」
そう言ってノアを求めたのは、盲目の為に王位継承権を剥奪されたもう一人の王子様だった。
ただ、この王子の見た目の美しさと薄幸さと善人キャラに騙されてはいけない。
彼は相当な策士で、ノアに無自覚ながらぞっこん惚れていた。
一目惚れした少女を絶対に逃さないと決めた盲目王子と、キノコをこよなく愛する魔力ゼロ少女の恋の攻防戦。
※但し、他人から見たら無自覚にイチャイチャしているだけ。
二度目の初恋は、穏やかな伯爵と
柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。
冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。
追放聖女35歳、拾われ王妃になりました
真曽木トウル
恋愛
王女ルイーズは、両親と王太子だった兄を亡くした20歳から15年間、祖国を“聖女”として統治した。
自分は結婚も即位もすることなく、愛する兄の娘が女王として即位するまで国を守るために……。
ところが兄の娘メアリーと宰相たちの裏切りに遭い、自分が追放されることになってしまう。
とりあえず亡き母の母国に身を寄せようと考えたルイーズだったが、なぜか大学の学友だった他国の王ウィルフレッドが「うちに来い」と迎えに来る。
彼はルイーズが15年前に求婚を断った相手。
聖職者が必要なのかと思いきや、なぜかもう一回求婚されて??
大人なようで素直じゃない2人の両片想い婚。
●他作品とは特に世界観のつながりはありません。
●『小説家になろう』に先行して掲載しております。
あなたのことが大好きなので、今すぐ婚約を解消いたしましょう!
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「ランドルフ様、私との婚約を解消しませんかっ!?」
子爵令嬢のミリィは、一度も対面することなく初恋の武人ランドルフの婚約者になった。けれどある日ミリィのもとにランドルフの恋人だという踊り子が押しかけ、婚約が不本意なものだったと知る。そこでミリィは決意した。大好きなランドルフのため、なんとかしてランドルフが真に愛する踊り子との仲を取り持ち、自分は身を引こうと――。
けれどなぜか戦地にいるランドルフからは、婚約に前向きとしか思えない手紙が届きはじめる。一体ミリィはつかの間の婚約者なのか。それとも――?
戸惑いながらもぎこちなく心を通わせはじめたふたりだが、幸せを邪魔するかのように次々と問題が起こりはじめる。
勘違いからすれ違う離れ離れのふたりが、少しずつ距離を縮めながらゆっくりじりじりと愛を育て成長していく物語。
◇小説家になろう、他サイトでも(掲載予定)です。
◇すでに書き上げ済みなので、完結保証です。
理想の女性を見つけた時には、運命の人を愛人にして白い結婚を宣言していました
ぺきぺき
恋愛
王家の次男として生まれたヨーゼフには幼い頃から決められていた婚約者がいた。兄の補佐として育てられ、兄の息子が立太子した後には臣籍降下し大公になるよていだった。
このヨーゼフ、優秀な頭脳を持ち、立派な大公となることが期待されていたが、幼い頃に見た絵本のお姫様を理想の女性として探し続けているという残念なところがあった。
そしてついに貴族学園で絵本のお姫様とそっくりな令嬢に出会う。
ーーーー
若気の至りでやらかしたことに苦しめられる主人公が最後になんとか幸せになる話。
作者別作品『二人のエリーと遅れてあらわれるヒーローたち』のスピンオフになっていますが、単体でも読めます。
完結まで執筆済み。毎日四話更新で4/24に完結予定。
第一章 無計画な婚約破棄
第二章 無計画な白い結婚
第三章 無計画な告白
第四章 無計画なプロポーズ
第五章 無計画な真実の愛
エピローグ
【完結】どうやら時戻りをしました。
まるねこ
恋愛
ウルダード伯爵家は借金地獄に陥り、借金返済のため泣く泣く嫁いだ先は王家の闇を担う家。
辛い日々に耐えきれずモアは自らの命を断つ。
時戻りをした彼女は同じ轍を踏まないと心に誓う。
※前半激重です。ご注意下さい
Copyright©︎2023-まるねこ
【完結】破滅フラグを回避したいのに婚約者の座は譲れません⁈─王太子殿下の婚約者に転生したみたいだけど転生先の物語がわかりません─
江崎美彩
恋愛
侯爵家の令嬢エレナ・トワインは王太子殿下の婚約者……のはずなのに、正式に発表されないまま月日が過ぎている。
王太子殿下も通う王立学園に入学して数日たったある日、階段から転げ落ちたエレナは、オタク女子高生だった恵玲奈の記憶を思い出す。
『えっ? もしかしてわたし転生してる?』
でも肝心の転生先の作品もヒロインなのか悪役なのかモブなのかもわからない。エレナの記憶も恵玲奈の記憶も曖昧で、エレナの王太子殿下に対する一方的な恋心だけしか手がかりがない。
王太子殿下の発表されていない婚約者って、やっぱり悪役令嬢だから殿下の婚約者として正式に発表されてないの? このまま婚約者の座に固執して、断罪されたりしたらどうしよう!
『婚約者から妹としか思われてないと思い込んで悪役令嬢になる前に身をひこうとしている侯爵令嬢(転生者)』と『婚約者から兄としか思われていないと思い込んで自制している王太子様』の勘違いからすれ違いしたり、謀略に巻き込まれてすれ違いしたりする物語です。
長編ですが、一話一話はさっくり読めるように短めです。
『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています。
自称悪役令嬢は嫌われるべく暗躍する!皆の幸福の為に嫌われるはずが、何故か愛されてしまいました。
ユウ
恋愛
侯爵令嬢のレティシアは婚約者との顔合わせの日、前世の記憶を取り戻す。
乙女ゲームの王道的悪役ヒロインの立ち位置にいる事に。
このままでは多くの人が悲しむ結果になる。
ならば家を存続させ一人で罪を被って国外追放なろう!と思いきや。
貴族令嬢としては色々ぶっ飛び過ぎてポンコツ令嬢のレティシアに悪女は厳しかった。
間違った悪役令嬢を演じる末に嫌われるはずの婚約者に愛されてしまう中真のヒロインが学園に現れるのだが…
「貴女悪役令嬢の癖にどういう事よ!ちゃんと役目を果しなさいよ」
「えっと…なんかごめんなさい」
ポンコツ令嬢はうっかりヒロインに頭を下げてしまって事態は急変してしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる