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第48話 罪を償う
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交渉が決裂してグランテーレ国王は、私に対する怨みの言葉も罵りの言葉もなく、ただうつむいて部屋を出て行く。私など初めからこの世に存在しなかったかのように一度も振り返らず。
私もまた黙ったまま扉の向こう側に消えるまで彼を見送った。
「クリスタル」
気遣いの呼びかけと共にレイヴァン様に手を握られて私は笑みを作る。
「わたくしにはレイヴァン様がいます」
「ああ。私は君の側にいて笑顔も泣き顔も守ると誓――」
「あ。僕もいるよー」
レイヴァン様の言葉を遮るように殿下が声を上げると、レイヴァン様は殿下を睨み付けた。
「そんなの、家でやってよ。とにかくクリスタル王女。お疲れ様」
「おそれながら殿下。わたくしはレイヴァン様のつまでございます」
レイヴァン様の妻だからこそ、私には私の身を守る義務がある。私の夫を守る権利がある。
そう言うとレイヴァン様は笑って頷き、私の肩を抱き寄せてくれた。
「そうだ。私の妻だ。分かったか、アルフォンス」
「はいはい。ではクリスタルとでも呼ぼうか。え? 駄目? 分かったよ、クリスタル嬢でいい? え? 夫人? シュトラウス公爵夫人だって? ――もう。レイヴァン、うるさいな」
お二人でのそんな和やかなやり取りをベンノさんが通訳してくれた後、殿下はまた私を見た。
「シュトラウス公爵夫人、それにしても残念だったよ。君の願いを建前にグランテーレ国に攻め入るチャンスだったのに」
冗談か本気か、殿下は口角を上げて笑った。
「アルフォンス」
低い声でレイヴァン様がたしなめると、殿下は肩をすくめる。
「君は聡明だね。君を我がサンティルノ国に迎え入れられたことを幸運に思うと共に、残念にも思うよ」
「ありがたきおことばとしてお受けさせていただきます」
「うん。そうして。しかしこうなると、革命軍が勝利をおさめるのは時間の問題だろうね」
革命軍はかねてから密かに、けれど着々と準備して実行したものだろうと殿下はおっしゃった。大戦後で疲弊の上、国内情勢を読まず、何の対策も取ってこなかった国王軍が押されるのは当然の流れだったらしい。
「さっきの毅然とした君は格好良かったよ。話でしか知らないけど、その昔、反乱を起こしたという第二王子クリストフ・グランテーレの面差しを君に見た気がした。きっと彼も君みたいな人だったんだろう」
クリストフ・グランテーレ。民のために動いた王族の彼。私は彼のように民の先頭に立つことはできなかった。
「それにフェルノ騎士団長もね。今でも民の間ではクリストフ・グランテーレは英雄視されているんだって。君をこの戦いに担ぎ出せばより民が奮起しただろうけど、そうはしなかった」
私の容姿を知っていたのに彼は私を利用することはなかった。彼はただ、この地で私が笑って過ごす日々を望んでくれただけだった。
「はい」
フェルノ騎士団長が私に言ってくれたように、皆が笑顔で心豊かに過ごせる日々を作ってくれることを信じたいと思う。そして私は彼のために、彼が守りたい人たちのために祈りたいと思った。
「ところで殿下におたずねしたいことがございます」
「うん? 何?」
「マノンさんのことです」
あれからレイヴァン様は私を気遣ってなのか、マノンさんのことを一切口にしなかった。だから私も尋ねることはしなかった。けれどやはり彼女の行く末が気になっている。
「ああ。彼女の処分は保留中だったんだけど、君が決めていいよ。禁固刑にする? それとも家族もろとも国外追放にする?」
「アルフォンス!」
渋い表情をしたベンノさんから訳された言葉は重い処分だったのに、まるでお茶の種類を選ばせるかのように明るい笑顔で提案してきた殿下に愕然とする。
「アルフォンス、いい加減にしろ」
「シュトラウス公爵の妻を陥れ、怪我までさせた罪だ」
レイヴァン様はさらに強い口調で殿下をたしなめるが、殿下はまったく気にかけないどころか、私に自分の立場を教えてくる。
殿下はまだ私のことを試しているのだろうか。あるいはレイヴァン様の妻としての役割を果たせということなのだろうか。サンティルノ王家の忠実な下臣として、悪事を働いた者を罰せよと。
「しょちいたしました」
「クリスタル、アルフォンスの言葉は気にしなくていい」
「ありがとうございます、レイヴァン様。けれどわたくしはレイヴァン様のつまとして、王家に仕えるかしんのつまとしての役わりをはたいたいと思います。いえ。はたいたいのです」
「クリスタル……」
私は庇ってくださったレイヴァン様から殿下へと向き直る。
「では殿下。まずはわたくしをばっしてくださませ」
「――え?」
笑みを消した顔で私を見ていた殿下が私の答えに目を見開いた。
「グランテーレ語で失礼いたします。マノンさんはサンティルノ国に恩義を感じていました。もしわたくしがこの国にやって来なければ、レイヴァン様の妻にならなければ、彼女は生涯、サンティルノ国に忠誠を誓い、献身的に尽くしたことでしょう。わたくしがマノンさんを狂わせて悪事を働かせてしまい、王家から忠実なる臣下を奪ってしまったのです。わたくしの罪です。ですからどうぞわたくしを罰してくださいませ」
「それは」
私の答えで殿下は怯みを見せると、畳みかけるようにレイヴァン様が言った。
「なるほど。確かにクリスタルの言う通りだな」
「は!? レイヴァンまで何言って」
「何か間違っているか? クリスタルが私の妻になったことが原因だ。――さて」
レイヴァン様は不敵に笑う。
「ここで結婚の話に戻るが、誰がそう仕向けたんだったかな。まず一番に処罰を下されるべき人間は誰なのか」
「なっ!」
殿下はここで話の流れを理解して絶句する。すると。
「私は和平条約の場に立ち会いました。そうお約束されたのはアルフォンス殿下。あなた様です」
ベンノさんは冷たく殿下を見つめて私を援護してくださった。
「ちょっ、ベンノまで! しかも君がとどめを刺す!?」
「私の可愛い生徒をいじめる人間は誰であろうと許しません」
「はぁ……」
孤立無援の殿下は諦めたようにため息をつくと両手を挙げる。
「分かった分かった。負けたよ。僕の負け。本当に君は聡明だね。だけどさ、君がこんな寛大な処分を下したところで彼女が泣いて喜ぶとも思えないけど?」
確かにマノンさんには憎まれていたかもしれない。けれど彼女からしてもらったこともたくさんある。すべては私を陥れるためのものだったとしても、言葉の分からぬ地で生活の、そして心の支えになってくれた。
「殿下。マノンさんは、無知は罪だと言いました。けれど最初は皆、無知なのです。人は知らぬ罪を犯し、恥を重ね、知る悲しみや喜びを重ねて学びながら罪を償っていくのだと思います。わたくしもそうして罪を償いながら生きていくと、マノンさんにお伝えください」
「知らぬことを知って罪を償う、か。それは重い罰でもあるかもしれないね。――分かった。必ず伝えるよ」
殿下はふっと一つ息を吐くと笑みをこぼした。
「レイヴァンが妖精とか言うの分かるな。心が洗われる」
続けて殿下が何かを言ったかと思うと、レイヴァン様は私を引き寄せて抱きしめた。
「レイヴァン、何してんの」
「お前に見せるのは勿体ない」
「……やっぱりレイヴァン陥落してるわ」
呆れた様子のベンノさんがお二人のやり取りを簡略的に通訳してくれたものの、ここでもかんらくの意味は分からなかった。
結局、王家側としても何らかの処分を下す必要があり、マノンさんは王宮侍女を解任されたそうだ。彼女の父には処分を下さなかったけれど、彼は辞職を願い出たと言う。けれど有能な君を手放すわけにはいかないからと引き留め、王宮の外から仕える仕事を続けてもらうとのことだった。
それから五日後のこと。
気分が沈んでいた私を気遣って、レイヴァン様がお休みを取ってくれることになり、街へ出ることとなった。
朝のサンティルノ語講座を終えて、ベンノさんがお帰りになるのでレイヴァン様とともに玄関までお見送りする。
「今日ぐらい休めば良かったのでは?」
レイヴァン様は少し呆れた様子だ。
「いいえ。早くレイヴァン様と、みなさんとお話ししたいですから」
ベンノさんは唇に笑みを浮かべる。
「真面目な生徒で助かります。それでは私は失――おや。誰かお客様がお見えになったようですね」
「え?」
私はその人物を認めると驚きで目を見張った。
「あなたは……パウラ?」
そこにいたのはこの地で別れたはずの侍女、パウラだった。
私もまた黙ったまま扉の向こう側に消えるまで彼を見送った。
「クリスタル」
気遣いの呼びかけと共にレイヴァン様に手を握られて私は笑みを作る。
「わたくしにはレイヴァン様がいます」
「ああ。私は君の側にいて笑顔も泣き顔も守ると誓――」
「あ。僕もいるよー」
レイヴァン様の言葉を遮るように殿下が声を上げると、レイヴァン様は殿下を睨み付けた。
「そんなの、家でやってよ。とにかくクリスタル王女。お疲れ様」
「おそれながら殿下。わたくしはレイヴァン様のつまでございます」
レイヴァン様の妻だからこそ、私には私の身を守る義務がある。私の夫を守る権利がある。
そう言うとレイヴァン様は笑って頷き、私の肩を抱き寄せてくれた。
「そうだ。私の妻だ。分かったか、アルフォンス」
「はいはい。ではクリスタルとでも呼ぼうか。え? 駄目? 分かったよ、クリスタル嬢でいい? え? 夫人? シュトラウス公爵夫人だって? ――もう。レイヴァン、うるさいな」
お二人でのそんな和やかなやり取りをベンノさんが通訳してくれた後、殿下はまた私を見た。
「シュトラウス公爵夫人、それにしても残念だったよ。君の願いを建前にグランテーレ国に攻め入るチャンスだったのに」
冗談か本気か、殿下は口角を上げて笑った。
「アルフォンス」
低い声でレイヴァン様がたしなめると、殿下は肩をすくめる。
「君は聡明だね。君を我がサンティルノ国に迎え入れられたことを幸運に思うと共に、残念にも思うよ」
「ありがたきおことばとしてお受けさせていただきます」
「うん。そうして。しかしこうなると、革命軍が勝利をおさめるのは時間の問題だろうね」
革命軍はかねてから密かに、けれど着々と準備して実行したものだろうと殿下はおっしゃった。大戦後で疲弊の上、国内情勢を読まず、何の対策も取ってこなかった国王軍が押されるのは当然の流れだったらしい。
「さっきの毅然とした君は格好良かったよ。話でしか知らないけど、その昔、反乱を起こしたという第二王子クリストフ・グランテーレの面差しを君に見た気がした。きっと彼も君みたいな人だったんだろう」
クリストフ・グランテーレ。民のために動いた王族の彼。私は彼のように民の先頭に立つことはできなかった。
「それにフェルノ騎士団長もね。今でも民の間ではクリストフ・グランテーレは英雄視されているんだって。君をこの戦いに担ぎ出せばより民が奮起しただろうけど、そうはしなかった」
私の容姿を知っていたのに彼は私を利用することはなかった。彼はただ、この地で私が笑って過ごす日々を望んでくれただけだった。
「はい」
フェルノ騎士団長が私に言ってくれたように、皆が笑顔で心豊かに過ごせる日々を作ってくれることを信じたいと思う。そして私は彼のために、彼が守りたい人たちのために祈りたいと思った。
「ところで殿下におたずねしたいことがございます」
「うん? 何?」
「マノンさんのことです」
あれからレイヴァン様は私を気遣ってなのか、マノンさんのことを一切口にしなかった。だから私も尋ねることはしなかった。けれどやはり彼女の行く末が気になっている。
「ああ。彼女の処分は保留中だったんだけど、君が決めていいよ。禁固刑にする? それとも家族もろとも国外追放にする?」
「アルフォンス!」
渋い表情をしたベンノさんから訳された言葉は重い処分だったのに、まるでお茶の種類を選ばせるかのように明るい笑顔で提案してきた殿下に愕然とする。
「アルフォンス、いい加減にしろ」
「シュトラウス公爵の妻を陥れ、怪我までさせた罪だ」
レイヴァン様はさらに強い口調で殿下をたしなめるが、殿下はまったく気にかけないどころか、私に自分の立場を教えてくる。
殿下はまだ私のことを試しているのだろうか。あるいはレイヴァン様の妻としての役割を果たせということなのだろうか。サンティルノ王家の忠実な下臣として、悪事を働いた者を罰せよと。
「しょちいたしました」
「クリスタル、アルフォンスの言葉は気にしなくていい」
「ありがとうございます、レイヴァン様。けれどわたくしはレイヴァン様のつまとして、王家に仕えるかしんのつまとしての役わりをはたいたいと思います。いえ。はたいたいのです」
「クリスタル……」
私は庇ってくださったレイヴァン様から殿下へと向き直る。
「では殿下。まずはわたくしをばっしてくださませ」
「――え?」
笑みを消した顔で私を見ていた殿下が私の答えに目を見開いた。
「グランテーレ語で失礼いたします。マノンさんはサンティルノ国に恩義を感じていました。もしわたくしがこの国にやって来なければ、レイヴァン様の妻にならなければ、彼女は生涯、サンティルノ国に忠誠を誓い、献身的に尽くしたことでしょう。わたくしがマノンさんを狂わせて悪事を働かせてしまい、王家から忠実なる臣下を奪ってしまったのです。わたくしの罪です。ですからどうぞわたくしを罰してくださいませ」
「それは」
私の答えで殿下は怯みを見せると、畳みかけるようにレイヴァン様が言った。
「なるほど。確かにクリスタルの言う通りだな」
「は!? レイヴァンまで何言って」
「何か間違っているか? クリスタルが私の妻になったことが原因だ。――さて」
レイヴァン様は不敵に笑う。
「ここで結婚の話に戻るが、誰がそう仕向けたんだったかな。まず一番に処罰を下されるべき人間は誰なのか」
「なっ!」
殿下はここで話の流れを理解して絶句する。すると。
「私は和平条約の場に立ち会いました。そうお約束されたのはアルフォンス殿下。あなた様です」
ベンノさんは冷たく殿下を見つめて私を援護してくださった。
「ちょっ、ベンノまで! しかも君がとどめを刺す!?」
「私の可愛い生徒をいじめる人間は誰であろうと許しません」
「はぁ……」
孤立無援の殿下は諦めたようにため息をつくと両手を挙げる。
「分かった分かった。負けたよ。僕の負け。本当に君は聡明だね。だけどさ、君がこんな寛大な処分を下したところで彼女が泣いて喜ぶとも思えないけど?」
確かにマノンさんには憎まれていたかもしれない。けれど彼女からしてもらったこともたくさんある。すべては私を陥れるためのものだったとしても、言葉の分からぬ地で生活の、そして心の支えになってくれた。
「殿下。マノンさんは、無知は罪だと言いました。けれど最初は皆、無知なのです。人は知らぬ罪を犯し、恥を重ね、知る悲しみや喜びを重ねて学びながら罪を償っていくのだと思います。わたくしもそうして罪を償いながら生きていくと、マノンさんにお伝えください」
「知らぬことを知って罪を償う、か。それは重い罰でもあるかもしれないね。――分かった。必ず伝えるよ」
殿下はふっと一つ息を吐くと笑みをこぼした。
「レイヴァンが妖精とか言うの分かるな。心が洗われる」
続けて殿下が何かを言ったかと思うと、レイヴァン様は私を引き寄せて抱きしめた。
「レイヴァン、何してんの」
「お前に見せるのは勿体ない」
「……やっぱりレイヴァン陥落してるわ」
呆れた様子のベンノさんがお二人のやり取りを簡略的に通訳してくれたものの、ここでもかんらくの意味は分からなかった。
結局、王家側としても何らかの処分を下す必要があり、マノンさんは王宮侍女を解任されたそうだ。彼女の父には処分を下さなかったけれど、彼は辞職を願い出たと言う。けれど有能な君を手放すわけにはいかないからと引き留め、王宮の外から仕える仕事を続けてもらうとのことだった。
それから五日後のこと。
気分が沈んでいた私を気遣って、レイヴァン様がお休みを取ってくれることになり、街へ出ることとなった。
朝のサンティルノ語講座を終えて、ベンノさんがお帰りになるのでレイヴァン様とともに玄関までお見送りする。
「今日ぐらい休めば良かったのでは?」
レイヴァン様は少し呆れた様子だ。
「いいえ。早くレイヴァン様と、みなさんとお話ししたいですから」
ベンノさんは唇に笑みを浮かべる。
「真面目な生徒で助かります。それでは私は失――おや。誰かお客様がお見えになったようですね」
「え?」
私はその人物を認めると驚きで目を見張った。
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そこにいたのはこの地で別れたはずの侍女、パウラだった。
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