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掌返し
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「この女は、どうしようもない嘘つきなんです!」
「シエナ!黙りなさい!」
シエナが必死になって私が嘘つきだと訴えるけれど、すぐに私を産んだ人がそれを叱責する。
いつだって、私を産んだ人はシエナの味方だったのに、私が聖女だと知った瞬間から手のひらを返すなんて。
なんで滑稽なのだろう。
おかしくて、笑える。……それなのに、私は笑う事ができなかった。
「お母様!酷いですわ。だって、嘘に決まってます!こんなに心根の汚れた女が聖女のはずありません」
「シエナ!いい加減に……」
ただ、二人の言い争いを黙って見ているしかできなかった。
父親のような人も、醜聞にしかならない言い争いをしている二人を止める事ができず。ただ、オロオロとするだけだ。
「聖女に心根の綺麗さも汚さも関係ありません。ただ、生まれてくる。それだけです」
神官の言葉は事実だ。
歴代の聖女は、性格の性格が悪く人間性に問題のある者が多かった。
それでも、彼女たちは聖女として死ぬ時まで役割をこなしていた。
「この女は取り替えっ子なんです。私の本当の姉の魂をどこかにやって身体を奪ったんです!」
この世界の取り替えっ子の定義は、私のかつていた世界とは違う。
子供ごと取り替えられるのではなくて、魂が取り替えられるという意味で使われている。
そういう意味では、私は取り替えっ子なのだろう。
「シエナ!やめなさい!」
「だって、こいつがなんで聖女になるのよ。おかしいわよ!お姉様のニセモノのくせに!聖女のはずがないわ!」
まだシエナは、私がニセモノだと必死に訴えかけてくる。
「……この子は、虚言癖があるんです」
私を産んだ人は、マリネッタや神官たちの顔色を伺いながら絞り出すようにそう呟いた。
嘘つきをシエナにするためにだ。
「お母様、あんまりだわ。私は間違った事なんて言ってないのに!」
シエナはそれにショックを受けて泣きじゃくり始めた。
「……アイオラ様」
マリネッタの気遣わしげな視線が向けられる。
そして、優しい手つきで私の頬に触れた。
その手は少しだけ濡れていて、私は知らない間に泣いていた事に気がついた。
「アイオラ様は神殿で預かります」
マリネッタが硬い声でそう宣言した。
「いいえ、アイオラは、カドラ家の大切な娘だ。勝手に連れていくなんて許可できない」
「そうですわ。私の大切な娘を連れて行かないで!」
それに、慌てた様子で食いついたのは私の両親だった人たちだ。
「……アイオラ様、貴女はどうしたいのでしょう?」
マリネッタはあくまでも私の気持ちを確認してくれた。
「……私は、神殿に行きます。そして、そちらが嫌でなければ神殿に籍を置きたいのです」
実質的な縁切り宣言に両親だった人たちは、怒りを露わにさせた。
「ダメよ!そんなの!大切な娘なのよ。貴女は!育ててやった恩を忘れたの!?」
「お前は騙されてるんだ!」
それはあまりにも聞くに耐えない言葉だった。
それに……。
「黙りなさい!!」
マリネッタは、大きな声で一喝した。
~~~
お読みくださりありがとうございます
三話分くらい話が消えました
消してしまいました
もう、泣きます。生きている事が辛いです
私はなんて愚かなんでしょう
猫がカツオの刺身を狙って鳴いています
「シエナ!黙りなさい!」
シエナが必死になって私が嘘つきだと訴えるけれど、すぐに私を産んだ人がそれを叱責する。
いつだって、私を産んだ人はシエナの味方だったのに、私が聖女だと知った瞬間から手のひらを返すなんて。
なんで滑稽なのだろう。
おかしくて、笑える。……それなのに、私は笑う事ができなかった。
「お母様!酷いですわ。だって、嘘に決まってます!こんなに心根の汚れた女が聖女のはずありません」
「シエナ!いい加減に……」
ただ、二人の言い争いを黙って見ているしかできなかった。
父親のような人も、醜聞にしかならない言い争いをしている二人を止める事ができず。ただ、オロオロとするだけだ。
「聖女に心根の綺麗さも汚さも関係ありません。ただ、生まれてくる。それだけです」
神官の言葉は事実だ。
歴代の聖女は、性格の性格が悪く人間性に問題のある者が多かった。
それでも、彼女たちは聖女として死ぬ時まで役割をこなしていた。
「この女は取り替えっ子なんです。私の本当の姉の魂をどこかにやって身体を奪ったんです!」
この世界の取り替えっ子の定義は、私のかつていた世界とは違う。
子供ごと取り替えられるのではなくて、魂が取り替えられるという意味で使われている。
そういう意味では、私は取り替えっ子なのだろう。
「シエナ!やめなさい!」
「だって、こいつがなんで聖女になるのよ。おかしいわよ!お姉様のニセモノのくせに!聖女のはずがないわ!」
まだシエナは、私がニセモノだと必死に訴えかけてくる。
「……この子は、虚言癖があるんです」
私を産んだ人は、マリネッタや神官たちの顔色を伺いながら絞り出すようにそう呟いた。
嘘つきをシエナにするためにだ。
「お母様、あんまりだわ。私は間違った事なんて言ってないのに!」
シエナはそれにショックを受けて泣きじゃくり始めた。
「……アイオラ様」
マリネッタの気遣わしげな視線が向けられる。
そして、優しい手つきで私の頬に触れた。
その手は少しだけ濡れていて、私は知らない間に泣いていた事に気がついた。
「アイオラ様は神殿で預かります」
マリネッタが硬い声でそう宣言した。
「いいえ、アイオラは、カドラ家の大切な娘だ。勝手に連れていくなんて許可できない」
「そうですわ。私の大切な娘を連れて行かないで!」
それに、慌てた様子で食いついたのは私の両親だった人たちだ。
「……アイオラ様、貴女はどうしたいのでしょう?」
マリネッタはあくまでも私の気持ちを確認してくれた。
「……私は、神殿に行きます。そして、そちらが嫌でなければ神殿に籍を置きたいのです」
実質的な縁切り宣言に両親だった人たちは、怒りを露わにさせた。
「ダメよ!そんなの!大切な娘なのよ。貴女は!育ててやった恩を忘れたの!?」
「お前は騙されてるんだ!」
それはあまりにも聞くに耐えない言葉だった。
それに……。
「黙りなさい!!」
マリネッタは、大きな声で一喝した。
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もう、泣きます。生きている事が辛いです
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