9 / 357
第1章 サテライトオープン
7話 理事の知恵・収納場所
しおりを挟む
眠くて、なんだか院長室にいてもぼうっとしてしまう。
あれから毎晩、サテライトの夜間緊急オンコールを引き受けている。
だって、しょうがないんだよ。
ただ寝て待てばいいと思ってたのに、来るわ来るわ。
結局は、なんのことはない。ただの診療の続きだよ。
おかげで「夜間のオンコールもお任せください」と言った西村さんも、翌朝は朝7時から仕事をしているから、もう見た目にもフラフラだよ。
あの歳で、かわいそうだよ。
早く夜間のオンコールから解放してやらないと、ダメだよ。
夏がやって来た。俺の顔を見ると、
「残念でしたねぇ、空っぽでした!」
「楽しんでんのか?」
「そうーでーす!」
くそ! 早く応募箱に申込者がいないかと毎日覗いて待ってるのにさ。
もうこれで3日目だよ。明日は土曜日。12時から16時までが怖い。
16時に終わればいいけどさ。
また市内から患者が殺到するに違いない。
一応サテライトは全員出勤するし、看護部長も「午後は残業します」と言ってくれた。
とにかく、土日のオンコールを止めておいたのは良かったと思うばかりだ。
桐生さんがやって来た。
「あのう、サテライトなんですけど、私にもお手伝いできることがありますか?なんか皆さんすごく疲れているみたいなので、忍びないんですけど……」
理事「そうなの??」
夏と顔を合わせて喜んだ!
「ぜひぜひお願いしますよ!!」俺はすぐ返事をした。
「いや~桐生さんだったら、受付事務もすぐ覚えてもらえそうだから良いよね?」
理事「助かるわ~。本館で水曜日に受付事務をやってくれませんか?木曜日に休んでいいからさ。休日出勤手当も出るしね、お弁当付きだよ」
「助かるねぇ。とにかく今から受付に行って、やり方を覚えてくれますか?まず、ほとんどが初診の人なんですよ。だから手間がかかるんですよね。今、加納主任に電話するね」
電話したら、受付事務を教えてくれるそうだ。
皆、桐生さんが行くと聞いて「うわ~!」と喜んだらしい。フフフ、その調子。
理事「じゃあ、桐生さん、お願いしますね。みんな喜んでるんだって!」
桐生「そうですか。はい、わかりました。では行ってきます」
すぐ部屋を後にした。
夏と二人でニヤニヤしてしまった。
よし、これで一丁上がりだな。
理事「お兄さん、あの宿直室は収納がないから、住むには厳しいと思うよ」
「分かってるさ。そこをどうにかしてくれよ。それが理事の仕事だろ?」
理事「ええ??だって、どこに収納の場所を作ればいいのか分かんないよ」
「いいから、サテライトの上から下まで探して来いよ」
理事「わかったよ。探して来るよ……」
ぶつぶつ言いながら部屋を出ていった。
*
それから30分くらいで戻ってきた。
理事「お兄さん、俺すごいアイデアが湧いたんだよ!」
「何だよ、聞いてやるよ。なに?」
理事「4階の物流倉庫の端っこに、少しスペースがあったんだよ。そこに大型の両開きの物置を置くんだよ。ほら、
庭によく置いてあるじゃん。あれだよ」
「ああ~なるほどね。いいんじゃないの?」
理事「それだけ?……」
「ご褒美が欲しいのか?」
急ににこっと笑顔いっぱいになって、うんうんと頷く。ワンコか。
「ふっ、じゃあ、おいで」
しょうがないから抱きしめてキスをした。
次の瞬間、思い出した!
あっ、部屋の鍵を掛けてない!――ここまでだ。
あれから毎晩、サテライトの夜間緊急オンコールを引き受けている。
だって、しょうがないんだよ。
ただ寝て待てばいいと思ってたのに、来るわ来るわ。
結局は、なんのことはない。ただの診療の続きだよ。
おかげで「夜間のオンコールもお任せください」と言った西村さんも、翌朝は朝7時から仕事をしているから、もう見た目にもフラフラだよ。
あの歳で、かわいそうだよ。
早く夜間のオンコールから解放してやらないと、ダメだよ。
夏がやって来た。俺の顔を見ると、
「残念でしたねぇ、空っぽでした!」
「楽しんでんのか?」
「そうーでーす!」
くそ! 早く応募箱に申込者がいないかと毎日覗いて待ってるのにさ。
もうこれで3日目だよ。明日は土曜日。12時から16時までが怖い。
16時に終わればいいけどさ。
また市内から患者が殺到するに違いない。
一応サテライトは全員出勤するし、看護部長も「午後は残業します」と言ってくれた。
とにかく、土日のオンコールを止めておいたのは良かったと思うばかりだ。
桐生さんがやって来た。
「あのう、サテライトなんですけど、私にもお手伝いできることがありますか?なんか皆さんすごく疲れているみたいなので、忍びないんですけど……」
理事「そうなの??」
夏と顔を合わせて喜んだ!
「ぜひぜひお願いしますよ!!」俺はすぐ返事をした。
「いや~桐生さんだったら、受付事務もすぐ覚えてもらえそうだから良いよね?」
理事「助かるわ~。本館で水曜日に受付事務をやってくれませんか?木曜日に休んでいいからさ。休日出勤手当も出るしね、お弁当付きだよ」
「助かるねぇ。とにかく今から受付に行って、やり方を覚えてくれますか?まず、ほとんどが初診の人なんですよ。だから手間がかかるんですよね。今、加納主任に電話するね」
電話したら、受付事務を教えてくれるそうだ。
皆、桐生さんが行くと聞いて「うわ~!」と喜んだらしい。フフフ、その調子。
理事「じゃあ、桐生さん、お願いしますね。みんな喜んでるんだって!」
桐生「そうですか。はい、わかりました。では行ってきます」
すぐ部屋を後にした。
夏と二人でニヤニヤしてしまった。
よし、これで一丁上がりだな。
理事「お兄さん、あの宿直室は収納がないから、住むには厳しいと思うよ」
「分かってるさ。そこをどうにかしてくれよ。それが理事の仕事だろ?」
理事「ええ??だって、どこに収納の場所を作ればいいのか分かんないよ」
「いいから、サテライトの上から下まで探して来いよ」
理事「わかったよ。探して来るよ……」
ぶつぶつ言いながら部屋を出ていった。
*
それから30分くらいで戻ってきた。
理事「お兄さん、俺すごいアイデアが湧いたんだよ!」
「何だよ、聞いてやるよ。なに?」
理事「4階の物流倉庫の端っこに、少しスペースがあったんだよ。そこに大型の両開きの物置を置くんだよ。ほら、
庭によく置いてあるじゃん。あれだよ」
「ああ~なるほどね。いいんじゃないの?」
理事「それだけ?……」
「ご褒美が欲しいのか?」
急ににこっと笑顔いっぱいになって、うんうんと頷く。ワンコか。
「ふっ、じゃあ、おいで」
しょうがないから抱きしめてキスをした。
次の瞬間、思い出した!
あっ、部屋の鍵を掛けてない!――ここまでだ。
6
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
網代さんを怒らせたい
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」
彼がなにを言っているのかわからなかった。
たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。
しかし彼曰く、これは練習なのらしい。
それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。
それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。
それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。
和倉千代子(わくらちよこ) 23
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
デザイナー
黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟
ただし、そう呼ぶのは網代のみ
なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている
仕事も頑張る努力家
×
網代立生(あじろたつき) 28
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
営業兼事務
背が高く、一見優しげ
しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く
人の好き嫌いが激しい
常識の通じないヤツが大嫌い
恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
純愛以上、溺愛以上〜無愛想から始まった社長令息の豹変愛は彼女を甘く包み込む~
芙月みひろ
恋愛
保険会社の事務職として勤務する
早瀬佳奈26才。
友達に頼み込まれて行った飲み会で
腹立たしいほど無愛想な高原宗輔30才と出会う。
あまりの不愉快さに
二度と会いたくないと思っていたにも関わらず
再び仕事で顔を合わせることになる。
上司のパワハラめいた嫌がらせに悩まされていた中
ふと見せる彼の優しい一面に触れて
佳奈は次第に高原に心を傾け出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる