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第1章 サテライトオープン
8話 思いがけない申し出
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その日も、何の成果もないままに終わってしまった。
「帰ろうか?」と夏に言うと、その時、部屋をノックされた。
「どうぞ」と声をかけると、入って来たのはナースの村上慎也君と吉川亜衣さんだった。
へえ~、珍しい。なんだろう?
いぶかしげに見る俺たちに、村上君が言いにくそうにもじもじしていた。
「どうしたの?気を使わなくていいから言ってみて」
村上「はい、実はあの張り紙の件なんですけど……まだ大丈夫ですか?」
ええ???「もちろんだよ。まだ誰も申し出がないんだよ」
村上「あのう……僕たち2人を入れていただけないでしょうか?」
理事「僕たちって??」
「どういうこと?仲良しなの?」と聞くと、理事がぷっと笑った。
二人とも照れて笑ってしまった。
村上「実はまだ誰にも言ってないんですけど、僕たち婚約したんです」
はっ??「うわ~おめでとう!……でも、それで――なんで入りたいの?」
村上「結婚式は決まったんですけど、住む場所を今探していて、どこも高いし良いところがなくて……。
どうせならマンションを買いたいと思ったんですが、まだお金が全然足りないんです。
そこにちょうどあの募集があって、ちょっと考えたんですけど、二人でやれば生活時間が同じだから問題ないし、生活費がすごく浮くから貯金もできると思って。
だから何年か二人でやってみようと思ったんです。いいでしょうか?」
夏と顔を見合わせた。こんなこともあるんだ。
「もちろんだよ。全然いいよ。うれしい。ありがとうね」
理事「今ちょうどね、荷物が入らないだろうから、物流センターに収納できる大きめの物置を置こうかって話してたんだよ」
吉川「ええ?そうなんですか?助かります。荷物をどうしようかって悩んでいたんですよ」
「だから大丈夫。心配しないで。そしたら、いつから引っ越してくれますか?こっちは明日からでもいいですよ」
理事「あと、入居を発表しないといけないんだけど、二人が婚約したことを書いてもいいの?」
村上「はい、いいです。ちょっと恥ずかしいんですけど、知ったら周りがやりにくいかと思ったんですよね」
「そうか、そうなんだね。でも知られるのは時間の問題だし大丈夫だよ。おめでたい話なんだしさ。二人とも有給
取っていいから、すぐ引っ越してきてくれますか?」
村上「はい、わかりました。そしたら看護部長さんに今から話に行きます」
「あっ、ちょっと待って。インカムでいるかどうか聞いてみよう」
聞いたらちょうど、宮本師長や加納主任と打ち合わせをしていたらしい。
「今ね、ちょうど良く揃ってるから来てくれるよ。待ってて」
3分ほどすると、3人がやって来た。
「あらあ?どういうことなのかしら?」と看護部長がちょっと緊張気味。
「俺から言ってもいい?」 二人が頷いた。
言いにくそうにしていたから、俺から言った方が早い。
「あのね、この二人が結婚するんだって」
「ええ~?そうなんですか?びっくりした。おめでとう!」
3人が次々と「おめでとう」と祝福してくれた。
「それでね、二人とも例の夜勤専門の勤務をやりたいんだって」
「えええ===っ??」あははは、3人とも声を揃えたよ。
部長「だって、あんな狭いところに荷物も入らないのに、どうするのよ?」
「ちょっと、せっかくその気になってるのに邪魔しないでほしいな」
みんなで笑ってしまった。へへへ。
そこへ、夏がコーヒーを持ってきてくれた。
理事「まあまあ、ゆっくり今後の話をしましょうよ」
「帰ろうか?」と夏に言うと、その時、部屋をノックされた。
「どうぞ」と声をかけると、入って来たのはナースの村上慎也君と吉川亜衣さんだった。
へえ~、珍しい。なんだろう?
いぶかしげに見る俺たちに、村上君が言いにくそうにもじもじしていた。
「どうしたの?気を使わなくていいから言ってみて」
村上「はい、実はあの張り紙の件なんですけど……まだ大丈夫ですか?」
ええ???「もちろんだよ。まだ誰も申し出がないんだよ」
村上「あのう……僕たち2人を入れていただけないでしょうか?」
理事「僕たちって??」
「どういうこと?仲良しなの?」と聞くと、理事がぷっと笑った。
二人とも照れて笑ってしまった。
村上「実はまだ誰にも言ってないんですけど、僕たち婚約したんです」
はっ??「うわ~おめでとう!……でも、それで――なんで入りたいの?」
村上「結婚式は決まったんですけど、住む場所を今探していて、どこも高いし良いところがなくて……。
どうせならマンションを買いたいと思ったんですが、まだお金が全然足りないんです。
そこにちょうどあの募集があって、ちょっと考えたんですけど、二人でやれば生活時間が同じだから問題ないし、生活費がすごく浮くから貯金もできると思って。
だから何年か二人でやってみようと思ったんです。いいでしょうか?」
夏と顔を見合わせた。こんなこともあるんだ。
「もちろんだよ。全然いいよ。うれしい。ありがとうね」
理事「今ちょうどね、荷物が入らないだろうから、物流センターに収納できる大きめの物置を置こうかって話してたんだよ」
吉川「ええ?そうなんですか?助かります。荷物をどうしようかって悩んでいたんですよ」
「だから大丈夫。心配しないで。そしたら、いつから引っ越してくれますか?こっちは明日からでもいいですよ」
理事「あと、入居を発表しないといけないんだけど、二人が婚約したことを書いてもいいの?」
村上「はい、いいです。ちょっと恥ずかしいんですけど、知ったら周りがやりにくいかと思ったんですよね」
「そうか、そうなんだね。でも知られるのは時間の問題だし大丈夫だよ。おめでたい話なんだしさ。二人とも有給
取っていいから、すぐ引っ越してきてくれますか?」
村上「はい、わかりました。そしたら看護部長さんに今から話に行きます」
「あっ、ちょっと待って。インカムでいるかどうか聞いてみよう」
聞いたらちょうど、宮本師長や加納主任と打ち合わせをしていたらしい。
「今ね、ちょうど良く揃ってるから来てくれるよ。待ってて」
3分ほどすると、3人がやって来た。
「あらあ?どういうことなのかしら?」と看護部長がちょっと緊張気味。
「俺から言ってもいい?」 二人が頷いた。
言いにくそうにしていたから、俺から言った方が早い。
「あのね、この二人が結婚するんだって」
「ええ~?そうなんですか?びっくりした。おめでとう!」
3人が次々と「おめでとう」と祝福してくれた。
「それでね、二人とも例の夜勤専門の勤務をやりたいんだって」
「えええ===っ??」あははは、3人とも声を揃えたよ。
部長「だって、あんな狭いところに荷物も入らないのに、どうするのよ?」
「ちょっと、せっかくその気になってるのに邪魔しないでほしいな」
みんなで笑ってしまった。へへへ。
そこへ、夏がコーヒーを持ってきてくれた。
理事「まあまあ、ゆっくり今後の話をしましょうよ」
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