200 / 357
第10章 人が集う、嵐の春
198話 面接・とびこみOK
しおりを挟む
夏のアイデアで「掃除スタッフを送迎します」というチラシが当たった!
もう夏は、うれしそうにほくほく顔だった。
「いいさ、どんどん集めてほしい。どんな手を使ってもいいよ」
まだ人数は把握できないけれど、問い合わせは多く、当日のお楽しみになった。
いよいよ今週末の土曜日だ。
応募したい人は履歴書を持ってくれば、事前予約なしでOKにした。
*
土曜の午後になった。面接は1時からだ。
例によって集合場所は本館6階の休憩室。
面接場所は7階の会議室。案内役は桐谷さんと三枝さん。
面接官はいつものメンバーに加え、珍しく花井部長も参加していた。
今回は、事前に履歴書を送ってくれた人は全員採用するつもりなので、どんどん先に会議室に入ってもらった。
もうこれは形だけの面接で、全員採用。
締め切ったナース補助希望者が3名いたので、会議室に入ってもらった。
「実はですね、申し訳ないのですが、先ほど定員でいっぱいになりまして、看護補助の仕事は終了したんです。
ただ、お仕事はまだあって、流動的にはなりますが、2号館のスタッフ用休憩室の手入れやお掃除、またはカフェの手伝いなどで先に入っていただければ、後日、看護補助の仕事に空きができた際に優先的にご案内できますが、いかがでしょうか?」
これ、頷くしかないよね? へへ、申し訳ないんだけど、そういう形で採用させてもらった。ありがたい。
次のナース4人は全員採用。
先に面接したナース4人と合わせると、これで定員プラス2名になった。やった!
あとはお掃除スタッフだ。
送迎バスを希望する人から入ってもらうと、なんと22人! すごい!
おかげで、残る掃除スタッフは12人だけになった。
ああ~肩の荷が下りる。
でも、まだまだ安心はできない。
事前キャンセルということもあるから、余分に採用するに限るよ。
今日はみんな疲れたので、終わり次第、解散した。
ホッとしていると、後ろから肩をポンと叩かれた。
うん? 振り向くと花井部長だった。
「お疲れ様、大変だねえ~。見ているだけでほとほと疲れるよ。院長も肩の荷が重いんじゃないの?
それでね、実は奥さんとも話したんだけど、もう開業するのはやめたよ。
人集めが面倒くさいよねえ~。見てるだけで俺にはもう無理。ずっと菜の花にいた方が楽だわ。
だから今後とも、ずっとよろしくお願いしますよ」
「ん? フフフ、それでいいんですか?」
「はいはい、もう結構です。これだけ何回も面接をやると、さすがに飽きました。俺にはできません」
少し頬を緩ませたまま、戻っていった。
ちょっと笑えてお腹が揺れた。でも疲れた中で少し救われた気がした。
花井部長と恵美先生がずっといてくれるなら、これで大きな仕事が2つ減ったわけだ。
素直にうれしいし、本当にありがたい。
もう夏は、うれしそうにほくほく顔だった。
「いいさ、どんどん集めてほしい。どんな手を使ってもいいよ」
まだ人数は把握できないけれど、問い合わせは多く、当日のお楽しみになった。
いよいよ今週末の土曜日だ。
応募したい人は履歴書を持ってくれば、事前予約なしでOKにした。
*
土曜の午後になった。面接は1時からだ。
例によって集合場所は本館6階の休憩室。
面接場所は7階の会議室。案内役は桐谷さんと三枝さん。
面接官はいつものメンバーに加え、珍しく花井部長も参加していた。
今回は、事前に履歴書を送ってくれた人は全員採用するつもりなので、どんどん先に会議室に入ってもらった。
もうこれは形だけの面接で、全員採用。
締め切ったナース補助希望者が3名いたので、会議室に入ってもらった。
「実はですね、申し訳ないのですが、先ほど定員でいっぱいになりまして、看護補助の仕事は終了したんです。
ただ、お仕事はまだあって、流動的にはなりますが、2号館のスタッフ用休憩室の手入れやお掃除、またはカフェの手伝いなどで先に入っていただければ、後日、看護補助の仕事に空きができた際に優先的にご案内できますが、いかがでしょうか?」
これ、頷くしかないよね? へへ、申し訳ないんだけど、そういう形で採用させてもらった。ありがたい。
次のナース4人は全員採用。
先に面接したナース4人と合わせると、これで定員プラス2名になった。やった!
あとはお掃除スタッフだ。
送迎バスを希望する人から入ってもらうと、なんと22人! すごい!
おかげで、残る掃除スタッフは12人だけになった。
ああ~肩の荷が下りる。
でも、まだまだ安心はできない。
事前キャンセルということもあるから、余分に採用するに限るよ。
今日はみんな疲れたので、終わり次第、解散した。
ホッとしていると、後ろから肩をポンと叩かれた。
うん? 振り向くと花井部長だった。
「お疲れ様、大変だねえ~。見ているだけでほとほと疲れるよ。院長も肩の荷が重いんじゃないの?
それでね、実は奥さんとも話したんだけど、もう開業するのはやめたよ。
人集めが面倒くさいよねえ~。見てるだけで俺にはもう無理。ずっと菜の花にいた方が楽だわ。
だから今後とも、ずっとよろしくお願いしますよ」
「ん? フフフ、それでいいんですか?」
「はいはい、もう結構です。これだけ何回も面接をやると、さすがに飽きました。俺にはできません」
少し頬を緩ませたまま、戻っていった。
ちょっと笑えてお腹が揺れた。でも疲れた中で少し救われた気がした。
花井部長と恵美先生がずっといてくれるなら、これで大きな仕事が2つ減ったわけだ。
素直にうれしいし、本当にありがたい。
4
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
網代さんを怒らせたい
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」
彼がなにを言っているのかわからなかった。
たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。
しかし彼曰く、これは練習なのらしい。
それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。
それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。
それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。
和倉千代子(わくらちよこ) 23
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
デザイナー
黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟
ただし、そう呼ぶのは網代のみ
なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている
仕事も頑張る努力家
×
網代立生(あじろたつき) 28
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
営業兼事務
背が高く、一見優しげ
しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く
人の好き嫌いが激しい
常識の通じないヤツが大嫌い
恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
純愛以上、溺愛以上〜無愛想から始まった社長令息の豹変愛は彼女を甘く包み込む~
芙月みひろ
恋愛
保険会社の事務職として勤務する
早瀬佳奈26才。
友達に頼み込まれて行った飲み会で
腹立たしいほど無愛想な高原宗輔30才と出会う。
あまりの不愉快さに
二度と会いたくないと思っていたにも関わらず
再び仕事で顔を合わせることになる。
上司のパワハラめいた嫌がらせに悩まされていた中
ふと見せる彼の優しい一面に触れて
佳奈は次第に高原に心を傾け出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる