199 / 431
第10章 人が集う、嵐の春
197話 永遠のスタッフ募集
しおりを挟む
気になっていた応募者の履歴書を確認した。結構な数がある。
今度の土曜日の面接が最後になるといいな。
まあ、無理だろうけど。
ところで、少し良い話がある。
西村主任が見つけた物流の主任候補のことだ。
発表は2号館オープン前になる予定だけど、候補者は健康診断科にいた男子ナース。
山口大地さん、36歳。
昨年から主任の後をぴったりくっついて、厳しく鍛えられていた。
薬品は細かいし、他におむつやリネン、ペーパー、備品類など、物量が多い。
食品もあるし、本館、サテライト、2号館、救命センターまで管理しなければならないから大変だ。
ナースだから薬品や備品の知識もあるし、その点は安心できて良いのかもしれない。
「ナースなのによく物流に来たねえ?」と西村主任に聞いたら、
「前から退屈しているのは分かっていたんだけど、彼を活かせる場所がなかったから気の毒だった」
と言っていた。へえ~、そうなんだ。
なんせ西村主任のお眼鏡にかなった人物だからね。
今は主任が留守なので、彼はすごく頑張っている。
物流も人が増えてきた。
今はサテの地下で物流品が納品されているが、いずれはすべて2号館の地下の荷受け所に納品されることになる。
2号館の荷受け場所は広い。
荷受け担当の松永俊介さん(55歳)は、元・大手薬品会社の物流マネージャーだった人。
他に、仕分け担当者を2名採用しているので、納品された荷物はサテライト4階の物流倉庫や屋上のプレハブ厨房などに届けてもらう。
いずれ物流を安心して任せられるようになったら、荷受けの管理部門として主任に昇格させようと山野さんと話している。
サテライト4階の物流倉庫には福田陸さんと小林えりかさんが頑張っている。
ここに本館からの山口大地さんが管理者として入って来るから、物流部門は2名の責任者が揃い安泰だ。
たまに行くと、きれいに整理されていて安心する。
*
夏と桐生さんが院長室にやって来た。
理事「院長、今度の面接の履歴書はどうですか?」
「うん、いいんじゃない。全員採用したいくらいだよ。理事はチェックしてどう思ったの?」
理事「うん、俺も全員OKだと思った。特にひどい人もいないし、来てもらっていいと思うよ」
「桐生さんはどう思いましたか?」
桐生「はい。私も理事の意見と同じです。今回は狭い地域から固まっている人もいませんし、現職も問題なさそうなので、いいと思います」
「よし、じゃあ全員採用したとすると、全部で何人になるかな?」
ナース:定員122名 ⇒ 現在116名(不足6名)
看護助手:定員32名 ⇒ 今回で充足
お掃除・2号館病棟:46名 ⇒ OK
しかし、大浴場管理17名と休憩室8名が不足。
さらにテラス寮とアネックス寮の清掃で12名不足。
合計で37名が不足している。
「ああ~そうか……。なんだかまだ先が長いね」
桐生「どうすればお掃除スタッフをもっと集められるのでしょうかねえ?」
理事「あのさ、今閃いたんだけどさ、バスや電車で通うのが不便な人っているんじゃない?
バスもドライバーも増えたから、お掃除スタッフ専用に送迎したらどうかな?
例えばアネックスやテラスにもロッカーを置いて、直接そこに出勤。
タイムカードもそこに置けば便利じゃない?いちいち本館に来なくていいしさ」
思わず桐生さんと顔を見合わせた。
「すごい!!さすが理事、よく考えた!えらい!えらい!」
桐生「これは盲点でしたね。改めて、送迎バスの案内チラシを配ったらどうでしょうか?」
理事「うん、チラシを撒こうよ。へへへ、ようやく理事らしい考えが湧いたよ」
夏が自慢げに喜んでいた。ははっ。
「うん、よしよし、その調子だよ。チラシはいいねえ。きっと応募者が増えるよ。家の前まで車が来てくれたら、通勤時間ゼロだもんね」
理事「もし仕事帰りにスーパーに寄ってから帰りたいなら、時間を決めてスーパー発着にしてもいいしね」
これは取り合えず、どこから応募者が来るか分からないので、決まってから作ることになった。
チラシにも応募者によってコースを決めると書けばOKだ。
今度の土曜日の面接が最後になるといいな。
まあ、無理だろうけど。
ところで、少し良い話がある。
西村主任が見つけた物流の主任候補のことだ。
発表は2号館オープン前になる予定だけど、候補者は健康診断科にいた男子ナース。
山口大地さん、36歳。
昨年から主任の後をぴったりくっついて、厳しく鍛えられていた。
薬品は細かいし、他におむつやリネン、ペーパー、備品類など、物量が多い。
食品もあるし、本館、サテライト、2号館、救命センターまで管理しなければならないから大変だ。
ナースだから薬品や備品の知識もあるし、その点は安心できて良いのかもしれない。
「ナースなのによく物流に来たねえ?」と西村主任に聞いたら、
「前から退屈しているのは分かっていたんだけど、彼を活かせる場所がなかったから気の毒だった」
と言っていた。へえ~、そうなんだ。
なんせ西村主任のお眼鏡にかなった人物だからね。
今は主任が留守なので、彼はすごく頑張っている。
物流も人が増えてきた。
今はサテの地下で物流品が納品されているが、いずれはすべて2号館の地下の荷受け所に納品されることになる。
2号館の荷受け場所は広い。
荷受け担当の松永俊介さん(55歳)は、元・大手薬品会社の物流マネージャーだった人。
他に、仕分け担当者を2名採用しているので、納品された荷物はサテライト4階の物流倉庫や屋上のプレハブ厨房などに届けてもらう。
いずれ物流を安心して任せられるようになったら、荷受けの管理部門として主任に昇格させようと山野さんと話している。
サテライト4階の物流倉庫には福田陸さんと小林えりかさんが頑張っている。
ここに本館からの山口大地さんが管理者として入って来るから、物流部門は2名の責任者が揃い安泰だ。
たまに行くと、きれいに整理されていて安心する。
*
夏と桐生さんが院長室にやって来た。
理事「院長、今度の面接の履歴書はどうですか?」
「うん、いいんじゃない。全員採用したいくらいだよ。理事はチェックしてどう思ったの?」
理事「うん、俺も全員OKだと思った。特にひどい人もいないし、来てもらっていいと思うよ」
「桐生さんはどう思いましたか?」
桐生「はい。私も理事の意見と同じです。今回は狭い地域から固まっている人もいませんし、現職も問題なさそうなので、いいと思います」
「よし、じゃあ全員採用したとすると、全部で何人になるかな?」
ナース:定員122名 ⇒ 現在116名(不足6名)
看護助手:定員32名 ⇒ 今回で充足
お掃除・2号館病棟:46名 ⇒ OK
しかし、大浴場管理17名と休憩室8名が不足。
さらにテラス寮とアネックス寮の清掃で12名不足。
合計で37名が不足している。
「ああ~そうか……。なんだかまだ先が長いね」
桐生「どうすればお掃除スタッフをもっと集められるのでしょうかねえ?」
理事「あのさ、今閃いたんだけどさ、バスや電車で通うのが不便な人っているんじゃない?
バスもドライバーも増えたから、お掃除スタッフ専用に送迎したらどうかな?
例えばアネックスやテラスにもロッカーを置いて、直接そこに出勤。
タイムカードもそこに置けば便利じゃない?いちいち本館に来なくていいしさ」
思わず桐生さんと顔を見合わせた。
「すごい!!さすが理事、よく考えた!えらい!えらい!」
桐生「これは盲点でしたね。改めて、送迎バスの案内チラシを配ったらどうでしょうか?」
理事「うん、チラシを撒こうよ。へへへ、ようやく理事らしい考えが湧いたよ」
夏が自慢げに喜んでいた。ははっ。
「うん、よしよし、その調子だよ。チラシはいいねえ。きっと応募者が増えるよ。家の前まで車が来てくれたら、通勤時間ゼロだもんね」
理事「もし仕事帰りにスーパーに寄ってから帰りたいなら、時間を決めてスーパー発着にしてもいいしね」
これは取り合えず、どこから応募者が来るか分からないので、決まってから作ることになった。
チラシにも応募者によってコースを決めると書けばOKだ。
4
あなたにおすすめの小説
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
守り守られ
ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師
患者 瀬咲朔
腸疾患・排泄障害・下肢不自由
看護師
ベテラン山添さん
準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん
木島 尚久 真幌の恋人同棲中
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
月弥総合病院
僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる