診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第13章 菜の花の新しい風

250話 ニューフェイスのビフォーアフター

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 応募の面接は夜に行われ、その日中に4人が決まった。

全員、英語が堪能な人ばかりだ。

1.  本館の広報として、音楽系の雑誌社にいてエンタメ業界にも詳しい神崎響一さん(32歳)
2.  アニメーターの野村碧人さん(29歳)
3.  秘書的役割の三谷慧さん(30歳)—外資系出身でフランス語も堪能
4.  エンタメ業界に詳しく、桐生さんが引き抜いてきた芹沢正樹さん(35歳)—元大手芸能事務所の企画部長
5.  最後は、朝が苦手なフリーの藤堂流星さん。この人物が来れば、アニメプラスを丸ごと任せられると言われていた

へえ~顔が見たい! 社長はすべてを承認した。

ちなみに今回の採用は、夏が全面的に桐生さんに任せたそうだ。
その調子だ。人を信じることも大事だよね。今は芸能活動が一番大事だ。

夏が初めて、生き生きとした表情を見せるようになった。

それが一番うれしい。もう医者の仕事をしろとは言えないよ。

それにしても、全員男性だな。さすがに「女性が苦手」と言っただけはあるよ。
なお、本館用の広報活動は、桐生さんのそばでやってもらうそうだ。
アニメプラスの補助要員にもなっている感が否めない。大丈夫か?
社長がいつも言っている「プロを雇え」を、そのまま実行した形だ。

アニメプラス関係の服装は自由。
本館の広報・神崎さんはスーツ。
ただし、音楽事務所の男性はエリナさんのスタイリング。
女性は紺のパンツスーツの制服。

あっ、机!! 足りるか?
三枝さんと西嶋メグさんを入れると、急に7人になる可能性が……?
……もう俺は知らない。

それでも、これでほとんど地固めができたんじゃないか?

夏に聞いたら、「なんかもう一つ足りない」というんだよね。

夏「多分ヘアスタイルじゃないかなあ? 服装だけ決めても、ヘアスタイルが決まってないと垢抜けないよ」

そういうから、しょうがない。
じゃあ、いつもの美容院にまとめてお願いしようということになった。

ただし、日曜日にみんなで行く。
仕事じゃないから自由参加にしたら、「事務所が払う」と言ったせいか、全員が「行きます!」と返事してきた。
菜の花のシャトルバスと夏の車で分乗して行った。

本館広報の神崎さんはおまけだ。
多分この日は、美容院が貸し切りだね。

いつもの美容師さんが喜んで、大感激していた。
「いつの間にこんなにイケメンさんが増えたんですか?」と、びっくりしていた。
美容師さんお得意の“イケメンカット”はどうなるんだろう?

その名前を聞くのが、すっごく楽しみ。
莉子と桃香も一緒に行ったからね。
向こうのスタッフは、全員かかりっきりだった。

メグさんが「こんなに幸せでいいんでしょうか?」と泣きそうだった。
……大げさだなあ。

だが、問題は翌日だった。

桐生さんと夏、村瀬さんたちと一緒にアニメプラスに行ったら——、

「えーなに? 皆、頭どうしたの? 凄すぎる!」と、初期からいるアニメプラスのスタッフに散々うらやましがられ、
「いいなあ~隣同士なのに、こっちはボロ着て頭もボサボサだしなあ~……」と言われて、爆笑したらしい。

メグさんも居心地が悪そうだったんだって。
初期の頃からいるアニメプラスにも、唯一女子社員が1名いるんだよね。
それで申し訳なさそうにしていたというから、あわててエリナさんに追加を頼んだらしい。

美容院にも追加を頼み、もう平日でいいからと、アニメプラス全員が夕方早めに切り上げて、桐生さんが美容院に連れて行ったらしい。
「次からは自前でね」と条件付きで、今回だけは事務所が払うことにしたそうだ。

尾を引いたねえ。まあ、目の前で見せつけられたら、誰でもひがみたくなるよね。

いっそアニメプラスは、定期的にエリナさんに頼んだ方がいいよ。

2~3種類だけでもいいからさ。福利厚生だよ。

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