診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第14章 2号館がオープンへ

261話 外科のAI教習

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 12月も20日を過ぎると、どこも“完璧”と言っていいほど整った。

病棟の看護助手やお掃除スタッフも、見事なくらいに良い動きをしている。

それぞれが自分の担当を持っていて、全員が持っているタブレットを確認しながら、自主的に動けているのがうれしい。

もちろん、お掃除スタッフも看護助手も、皆教習を終えているので問題ない。

いつもいつも指示されてやる仕事なんて、つまらないさ。

タブレットには、その日の指示とやるべきこと、タイムスケジュールがある。
あとは各自が時間内に、それを自主的にこなす。

見張りがいるわけではないが、リーダーが遅れているところはないかと、タブレットで確認している。

少し手間取っているなら、すかさず周りがフォローすることになっている。
そのためのフロー担当も、各フロアに2名ずつ配置されている。

ナースも、看護助手も、お掃除スタッフもだ。
手が足りない時や、突発的なことに対応するためだ。

さて、岩城が率先してAI手術機械のノウハウを覚え、
「わが物のように扱えるようになった」と言っていた。

「岩城様だぞ」と、自画自賛!(笑)

そして、日替わりメニューのように、救命センターや大学病院からも医師たちが、とっかえひっかえ訪れて岩城から学んでいる。

大学病院とは協定を結んでいるから、向こうも堂々と来られる。

うちはまだ研修生の指定病院ではないから、研修とは認められないけど、
目の前のAI手術機械を見れば、研修生だってモチベーションが上がるってもんだよね。

大学病院の院長が、すごく喜んでるんだって。

さすがに天才的頭脳、岩城外科医だよね。

「どんどん外科の連中に見せてやってくれ」と言われてるらしい。

病院長も、他の医大を横目に「自分のとこ優先」(笑)

よそは指をくわえて眺めてる状態だね。
病院長も「勝ったー!」くらいの気分だと思うよ。

そのために名目をつけて、うちに岩城と川瀬を早くから寄こしてくれたんだよ。
みんな、損なことはしないんだよ。

臨床工学士を5名も採用したから、「4人で良かったのに、ちょっと多かったかな?」とは思ったんだけど、
実際動き始めると、そうでもなかった。

臨床工学士たちも、このAI手術機械のシステムを覚えようと必死だった。
そうでなければ、ここに来た意味がないもんね。

まあ、ぎちぎちよりも、少しでも余裕がある方がいいもんね。
シフトがあるから、やはり4名では厳しかったと思う。

ICUの方は見事に整ったんだけど、まだ患者がいないからねえ。

佐藤麻酔科兼ICU部長夫妻も、ナースなどのスタッフの教育や実習をやってくれていた。

ああ~、ここまで早く整うなら、オープンはもっと早くて良かったのかな?と思ったけど、まだまだのところもあった。

地下の厨房だ。
入院食の試作や準備で、なかなか大変なようだ。

栄養士さんもフーズから派遣されてるんだけど、
三輪さんたちが作ったレシピを練習しないといけないから、それは簡単にはできないんだよね。
沢山あるからさ。

そして、三輪さんや友井さんが全部チェックしているらしいんだけど、
なかなか伝えるのが難しいんだって。

みんな、自分の舌でやろうとするらしい。
まあ、それは分かるけどね。

それぞれ好みがあるけど、レシピ通りにやらないとね。
何のために、あの二人が毎日頑張ったかってことだよ。

一律に同じものを作るって、大変なんだなと思った。

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