診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第17章 夏輝・人気と自由と……

339話 夏輝サイド・CM動画を見せて

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 KAI達がサテの人に聞いたらしくて、「CMに出た時の動画を見たい」とメールを送ってきた。

お兄さんにすぐ伝えると、「今から持っていこうよ」だって。
「仕事中なのに?」

「これも仕事だよ。あの中の二人は鬱が少し入ってるから、気晴らしは治療だよ。今から5階に行くとメールしてよ」

まあ、それはそうなんだけど……お兄さんって――頭が柔らかいというか、面白がり屋?
とにかくDVDを持って5階のリビングに行った。

KAI「あ、すみません。お兄さんも一緒に来てくれたんですか?」

もうみんながリビングのソファに座って待っていた。

俺がテレビにDVDをセットして映像を流した。

「最初は30秒くらいの医療系ユニフォームメーカーのテレビCMなんだよね」

皆、興味津々で見ていた。あの時の空気が蘇る。

ノア「ええ??ちょっと早すぎ!ゆっくり再生してくれない?」

もう一度再生スピードを落として流した。

最後の屋上でのダンスと撮影が凄いんだよね。

またすぐ終わった。みんな、ぼーっとしていた。

KAI「いつの間にここまで撮ったの?とても素人とは思えないよ」

院長「うちのスタッフは皆、面白いでしょう?」

ええ~__と言いながら、みんな降参って感じだった。

「まだあるよ。俺達のために保存版でメーカーさんが作ってくれたのと、今までみんなが出たファッションショーとかもあるんだよ。見る?」

「見るー!!」一斉に声が揃った。お兄さんが笑っていた。
今までのファッションショーも全部再生して見せてあげた。

KAI「うわ~信じられない。とても素人だとは思えないよ。このCMはすごくよくできてるし、監督や演出家って誰なの?それになんでこんなにイケメンばっかりいるの?あーもう、知らなかったよ……」

俺とお兄さんは顔を見合わせた。

夏「不思議だよね。別にイケメンを募集したことないんだけどね」
院長「そうそう、不思議だよね。たまたま集まっただけなんだよ」

KAI「あー俺分かったかも」

ジュン「俺も分かった。だってさ、あのインスタだよ?あれを見れば寄って来るよね?」

トーマ「そうだよ。あれが広告塔になってるんじゃないの?」

お兄さんがニタニタしていた。

ノア「やっぱりサテ館の人たちが言ってたのは当たってたんだねえ」

KAI「本当だね。この病院の人たちは仕事以外もいっぱい楽しめるよね」

院長「夏、この前の写真集発売記念コンサートと、後日病院でやったコンサート御礼祭りのビデオを見せてあげたら?」
夏「あっ、そうだった!KAIは見てくれた?」
KAI「ごめん、まだなんだよ。色々大変でさ……」

院長「じゃあ、ちょうどいいじゃない。全部見せてあげたら?」
それから延々と録画が続いて、皆が見てくれた。

KAI「コンサートはすごいじゃん!2000人満員?それ新人じゃないよ」

トーマ「そうだよ、聞いたことないよ。俺達は最初は何人だっけ?」

ジュン「確か小さなライブ会場だからホールじゃないもんね」

KAI「夏は本当に新人の枠から外れてる大物だね。バックも桁外れだけどさ。何もかも凄いわ」

ノア「参るねえ~。俺達……置いてけぼりになるな」


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