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番外編SS
ハッピーバースデー③
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「あー、お腹空いたー」
「かっちゃん、朝ご飯おかわりしてたよね?」
「あ、してたか。朝ご飯の時ほぼ寝てたからな」
「克樹らしいなー」
こんなことを話しながら、一行はカラオケ店に来ている。
学生にとって、カラオケはいい娯楽だ。
安い上に、長く時間が潰せて自由に色々できる。
「風も疾風も先にドリンク持ってきたら?」
「うん、そうする。ありがとう」
風と疾風が部屋を出ていく。
その間、克樹がフロントに電話を掛け、頼んでいた軽食の盛り合わせとケーキを持ってきてもらうようにお願いしている。
他にピザやチキンも注文した。
今日は風と疾風のお誕生日会だ。
2人に日頃のお礼が言いたい。
樹はみんなが座れるよう荷物を端に寄せた。
「ごめん、お待たせ!ここ、ソフトクリームも食べられるんだね…ってあれ?」
風の視線はケーキに釘付けだ。疾風もやって来る。
樹と克樹は笑った。そろそろネタばらしの頃合いだろう。
「「風、疾風、お誕生日おめでとう!!」」
「ええー!」
「そうか、もう誕生日だったな」
二人を挟むように樹と克樹は座った。
「もしかして2人が急にバイトを始めたのって、この為?」
風に尋ねられて、樹は笑った。
「前からバイトに興味あったし、ちょうどいいかなって」
「俺も楽しんだよ、バイトー。まだ続けるつもりだし」
「そうなんだ!今日は本当にありがとう。フィギュアも2つ手に入ったし嬉しいよ。克樹、本当にゲーム上手だね」
「俺も克樹に菓子とキーホルダーを取ってもらった」
す、と疾風が差し出したのはゆるさで人気のキャラクターマスコットだ。
「疾風、そのキャラクター好きなんだよね!」
克樹の言葉に疾風がこくり、と頷く。
「疾風の好きなものがあってよかった」
「俺の入っている部活内で人気なんだ。皆から沢山情報をもらっていた」
疾風は剣道部に入っている。厳しい部活だと聞いていたので意外だった。
樹の表情から察したのか疾風が笑う。
「厳しい部活だが、皆仲がいいんだ。
先輩方もしっかり俺達後輩に、戦い方を教えてくれる」
「疾風、周りから可愛がられてるもんねー」
やはり克樹にはちゃんと分かっていたらしい。
疾風が少し頬を赤らめる。
樹はそんな疾風の表情を頭に留めた。
なかなか見られない表情だ。
こんな表情をされたら女性は虜になってしまうのではないだろうか。
さすがアイドル科の生徒だ。
「よーし、お腹空いたし食べようか!
もう腹ぺこだよ」
「いただきます!」
各々好きなものを取って食べる。
当然、カラオケなのでみんな歌った。
「楽しかったー!歌ったの久しぶり」
風が言う。
「ね、帰りにラーメン寄って行かない?」
「いいよー」
今日一日で皆の色々な表情が見られた。
学園内だけではなかなか見られない一面だ。
(これを皆で歌う曲に活かそう)
樹は1人、そう決めていた。くるり、と克樹がこちらに振り向く。
「いっくーん、早く行こうよー!」
「今行くー!」
樹は走り出した。走りながら思う。
(皆でまた遊ぼう。楽しかったな)
おわり
「かっちゃん、朝ご飯おかわりしてたよね?」
「あ、してたか。朝ご飯の時ほぼ寝てたからな」
「克樹らしいなー」
こんなことを話しながら、一行はカラオケ店に来ている。
学生にとって、カラオケはいい娯楽だ。
安い上に、長く時間が潰せて自由に色々できる。
「風も疾風も先にドリンク持ってきたら?」
「うん、そうする。ありがとう」
風と疾風が部屋を出ていく。
その間、克樹がフロントに電話を掛け、頼んでいた軽食の盛り合わせとケーキを持ってきてもらうようにお願いしている。
他にピザやチキンも注文した。
今日は風と疾風のお誕生日会だ。
2人に日頃のお礼が言いたい。
樹はみんなが座れるよう荷物を端に寄せた。
「ごめん、お待たせ!ここ、ソフトクリームも食べられるんだね…ってあれ?」
風の視線はケーキに釘付けだ。疾風もやって来る。
樹と克樹は笑った。そろそろネタばらしの頃合いだろう。
「「風、疾風、お誕生日おめでとう!!」」
「ええー!」
「そうか、もう誕生日だったな」
二人を挟むように樹と克樹は座った。
「もしかして2人が急にバイトを始めたのって、この為?」
風に尋ねられて、樹は笑った。
「前からバイトに興味あったし、ちょうどいいかなって」
「俺も楽しんだよ、バイトー。まだ続けるつもりだし」
「そうなんだ!今日は本当にありがとう。フィギュアも2つ手に入ったし嬉しいよ。克樹、本当にゲーム上手だね」
「俺も克樹に菓子とキーホルダーを取ってもらった」
す、と疾風が差し出したのはゆるさで人気のキャラクターマスコットだ。
「疾風、そのキャラクター好きなんだよね!」
克樹の言葉に疾風がこくり、と頷く。
「疾風の好きなものがあってよかった」
「俺の入っている部活内で人気なんだ。皆から沢山情報をもらっていた」
疾風は剣道部に入っている。厳しい部活だと聞いていたので意外だった。
樹の表情から察したのか疾風が笑う。
「厳しい部活だが、皆仲がいいんだ。
先輩方もしっかり俺達後輩に、戦い方を教えてくれる」
「疾風、周りから可愛がられてるもんねー」
やはり克樹にはちゃんと分かっていたらしい。
疾風が少し頬を赤らめる。
樹はそんな疾風の表情を頭に留めた。
なかなか見られない表情だ。
こんな表情をされたら女性は虜になってしまうのではないだろうか。
さすがアイドル科の生徒だ。
「よーし、お腹空いたし食べようか!
もう腹ぺこだよ」
「いただきます!」
各々好きなものを取って食べる。
当然、カラオケなのでみんな歌った。
「楽しかったー!歌ったの久しぶり」
風が言う。
「ね、帰りにラーメン寄って行かない?」
「いいよー」
今日一日で皆の色々な表情が見られた。
学園内だけではなかなか見られない一面だ。
(これを皆で歌う曲に活かそう)
樹は1人、そう決めていた。くるり、と克樹がこちらに振り向く。
「いっくーん、早く行こうよー!」
「今行くー!」
樹は走り出した。走りながら思う。
(皆でまた遊ぼう。楽しかったな)
おわり
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