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不良男子と不良女子
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昭和56年、私は中学2年生だった。
当時、同じ年代の多くの男子生徒といえば、新日本プロレス、ガンダム、女性アイドル、といったものに夢中になっていた時代だったと覚えている。
その当時の象徴というかトレンドというか、元気な多くの若者が、突っ張ることで自己主張をしていたように思う。特に私が住んでいた地域は、土地柄なのか、いわゆるヤンキーと呼ばれる者がとても多かったのである。
暴走族が全盛の時代だった。男子も女子もたいてい、どのクラスにも一定数のヤンキー、いわゆる不良がいたものだった。暴走行為に、喧嘩に、タバコに、シンナー。やんちゃな者たちが若さゆえか、力を持て余しつつ、いろんなものに手を出していたようだ。
無論、気が弱くまじめだった私は、その枠にはおらず、クラスのそのような不良男子たちの存在感に、ただ怯えていたものだった。しばしば、金をせびられたり、パシリや見張りをさせられたりもしていたものだった。
彼らの喧嘩やいじめの場面にも、よく遭遇したものだった。男子の間では、このようなことはよくある場面である。
そんな中を私は、自分には火の粉がかからないよう、離れた場所からそんな場面をこわごわ眺めていたものだった。今思えば、非常に情けない青春時代であったように思う。
もちろん不良女子も存在し、女子の間ではかなり恐れられていた者も、いたようだ。
不良女子の間でも、たまにタイマンを張っているという噂も聞いていた。
が、女子の喧嘩の場面に出くわした経験は、私にはなかった。
なので、男子と女子でタイマンを張るような場面などは、まったく考えられなかった。そこにはやはり、男女間の一線が引かれていたように感じていた。
さすがに気の弱い私でも、不良女子に怯えることはなかった。正確に言うと、まともに対峙したことがなかったため、怯えるような経験がなかったというのが正しいだろう。
しかし、男女間の一線は、あくまで表向きのものであったことを知った出来事があった。
それがまさしく、以降、私が生涯の性癖として持つことになるM性の、目覚めの瞬間だったのである。
当時、同じ年代の多くの男子生徒といえば、新日本プロレス、ガンダム、女性アイドル、といったものに夢中になっていた時代だったと覚えている。
その当時の象徴というかトレンドというか、元気な多くの若者が、突っ張ることで自己主張をしていたように思う。特に私が住んでいた地域は、土地柄なのか、いわゆるヤンキーと呼ばれる者がとても多かったのである。
暴走族が全盛の時代だった。男子も女子もたいてい、どのクラスにも一定数のヤンキー、いわゆる不良がいたものだった。暴走行為に、喧嘩に、タバコに、シンナー。やんちゃな者たちが若さゆえか、力を持て余しつつ、いろんなものに手を出していたようだ。
無論、気が弱くまじめだった私は、その枠にはおらず、クラスのそのような不良男子たちの存在感に、ただ怯えていたものだった。しばしば、金をせびられたり、パシリや見張りをさせられたりもしていたものだった。
彼らの喧嘩やいじめの場面にも、よく遭遇したものだった。男子の間では、このようなことはよくある場面である。
そんな中を私は、自分には火の粉がかからないよう、離れた場所からそんな場面をこわごわ眺めていたものだった。今思えば、非常に情けない青春時代であったように思う。
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なので、男子と女子でタイマンを張るような場面などは、まったく考えられなかった。そこにはやはり、男女間の一線が引かれていたように感じていた。
さすがに気の弱い私でも、不良女子に怯えることはなかった。正確に言うと、まともに対峙したことがなかったため、怯えるような経験がなかったというのが正しいだろう。
しかし、男女間の一線は、あくまで表向きのものであったことを知った出来事があった。
それがまさしく、以降、私が生涯の性癖として持つことになるM性の、目覚めの瞬間だったのである。
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