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第2章 魔法の使える世界
第32話 初めての県外遠征 第二夜 その3
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時は少し戻る。捕まっていた、ダンジョン駆除部隊A。
ふと、意識が上昇してきた。目の前には周りを包んでいる繭? 裂け目がある。頭は少しボヤっとしているが、蜘蛛たちに襲われたおぞましい記憶。そして今の自分の悲惨な姿。
何時からこの繭の中に居たのか分からないが、喉が異常に乾いている事。おなかも減っている事、そしていろんなものを垂れ流して寝ていたこと。
「20歳の乙女としては、最悪な状態ね」
外の様子が分からないため、ぼそっとつぶやいたが、その声すら出しづらい。
なんとか、繭の裂け目に手をかけて力を入れる。
繭はかなり丈夫でどうして裂けているのか分からない。押しつぶして周りを低くしてから、体を強引に繭の外へと投げだす。
周りも、同じ様な裂けた繭が大量に並んでいる。
少しだけ魔法を使い、水を手のひらに出すと、手を洗う。今すぐ飲みたい気が起こるが我慢だ。手を洗い。もう十分よね、と自分を納得させて、今度は口を寄せて飲みだす。ひとしきり水を飲むと、ついでに顔も洗う。
「ふう、ちょっと落ち着いたわ、いやだけど服を洗うのは後ね。さて周りは?」
その時、がさっと音がして、周りを警戒する。
少し斜め前の繭から手が出る。あれはモンスターじゃない。人間の手だわ。
自分の体を奮い立たせて、立ち上がる。そして、手が出ている繭の中を覗き込む。
自分と同じような格好をした後輩の娘が、必死で出ようと、鈍った体に力を入れてあがいている。
「あき。大丈夫? 今引っ張り出すわ」
「先輩。良かった。でも、私とんでもない状態で」
「同じよ。色んな物に塗(まみ)れているわ。男子に見られたら、自殺ものだわ。さあ手を……」
繭の中に差し入れた手を、しっかりと掴んでくれたので、彼女を引き起こす。
「まず手を洗って。それから水を飲めば、少しは回復するわ」
「ありがとうございます」
そんなことをしていると、がさっとまたどこかで音がする。
同時に攫われたために、この辺りにまとめて置かれていたのだろう。
見慣れた顔が、色々な所から這い出して顔を出す。
当然。今会うのは嫌だが、男子達も繭から這い出して来る。
もっとも、格好はお互い様だ。
リーダーは、周りを見回すとしゃべりだす。
「あー、言いたいことは分かるが、お互いに触れないようにしよう」
「そうか? 新しい世界が開けそうだ」
ざわっと、皆が一歩下がる。
「変態は置いといて、健司。俊。理沙がいないな?」
「まだ、周りの繭で破れていないのがあるから、その中かもね。でも丈夫そうだから道具がないと助けるのは無理そう」
「俺らの武器なんか…… 蜘蛛が持ってきているわけがないか……」
「どうする? 武器と言っても、優先としては刃物が欲しいが」
周りで聞こえ始めた、物音とうめき声。それがどんどん多くなってくる。
「いや、そんな悠長なことは、言っていられなさそうだ。そこの繭のサイズと腕の太さ。それに肌色は見覚えがある。記憶通りならオークだぞ。武器がないからやばい。撤退しよう」
「どっちへ?」
そう聞かれて考える。
「音の少ない方へ行きながら、今はなぜかダンジョンなのに風がある。空気の抜けている方へ行こう」
各自走りながら、水を出して飲んでいるようだ。
それを見ながら、先に手を洗わないと汚いのに。おなかを壊しそうと思った玲己(たまき)だった。
やがて蜘蛛の糸に包まれた空間から抜けて、普通のダンジョンの壁に出会うと少し安堵した。本当は、休みたいところだが、そこからさらに足を速めた。
先ほど自分たちの居た空間から、聞こえてくるモンスターの声が増えてきている。
足元にたまに現れる、蜘蛛のダンジョンを避けて必死に走る。
どのくらい走っただろう?
前方に、ポツンと猫を連れた人が立っていて、おもむろに。
「お疲れ様です」
と言って来た。
ダンジョンに入って来ているにしては、武器も何も持っていないようだ。
「悠長なことを言っていないで、逃げて!」
メンバーの誰かが叫ぶ。
「あーと、7人か。足りないな」
それでも目の前の男は、のんびりと私たちを数えている。
「ああっ、足音が来た。逃げるぞ」
「すまん」
猫を連れた人の脇を駆け抜ける。
すると気の抜けるような声で、
「ああフレイヤ。この前から来る集団は、モンスターだけだから良いよ。ついでに周りのクモもやっちゃって」
〈はいにゃ〉
とぼけた感じのこの男が、何か言った瞬間。モンスター達の足音、鳴き声すべての音が…… 消えた。
皆、それに気が付き振り返る。
その男は、平然と聞いて来る。
「残りの人は、まだ奥なの? 10人チームだから、あと3人いるよね」
そう聞かれて、リーダーは答える。
「あっああ。たぶんそうだ。蜘蛛の繭が大量にある部屋があって、そこに、まだ裂けていない繭があったから。その中だと思う」
そう答えると、さらに男は質問を重ねてくる。
「ちなみに、あんたたち役所から依頼を受けて潜っていた、えーと何とかチームAの人だよね?」
リーダーは、頷きながら答えを返す。
「そうだ、ダンジョン駆除部隊Aだ」
「俺は、あんたたちが予定すぎても出てこないから派遣された。株式会社 特別指定外来種対策会社の神崎と言います。この辺りはもう蜘蛛もいないんで。ちょっと待っていてもらえます?」
救出? 派遣?
「救出って、手ぶらで? 一人で?」
「いや、先に来たので。後ろにうちの社員が、2人来ているはず。まあ先に『浄化』落ち着いたらこれでも食っといてください」
テーブルを2つと椅子を人数分だし、飲み物と当たり付きサンドイッチを取り出す。グラスも用意する。
「まあ、どうぞ」
と言うと、固まっていた。まあいいか、放っておいて助けに行こう。
ダンジョンの奥に向かって歩き出そうとすると、一人女の子が「案内します」と言って来た。
「休んでいていいよ。お疲れでしょう」
「もしメンバー以外が捕まっていたら。顔が分る人間がいた方がいいでしょ」
そう言って食い下がる。
「それもそうか、じゃあこれ。歩きながらになるけど」
そう言って、スポーツ飲料とサンドイッチを渡す。
「ありがとうございます。それと服の汚れも。あれって魔法ですか?」
「ああ浄化魔法、色々と使えて便利」
歩きながら話をしていると、再び奥から鳴き声と複数の足音が聞こえだした。
「ひっ、何か武器は無いの?」
焦った私はそう聞くが、あくまでもとぼけた感じで、
「あー最近あんまり使っていない。ちょっと休憩していて」
と言って、通路の真ん中に出ていく。
そういえば、さっきから蜘蛛も居なくなっている。
少し待つと、モンスターが出てきたが、近くに来ると消滅していく?
そして、おもむろにしゃがみ込むと、突然地面に手をつく。
何か呟いている?
ふと、意識が上昇してきた。目の前には周りを包んでいる繭? 裂け目がある。頭は少しボヤっとしているが、蜘蛛たちに襲われたおぞましい記憶。そして今の自分の悲惨な姿。
何時からこの繭の中に居たのか分からないが、喉が異常に乾いている事。おなかも減っている事、そしていろんなものを垂れ流して寝ていたこと。
「20歳の乙女としては、最悪な状態ね」
外の様子が分からないため、ぼそっとつぶやいたが、その声すら出しづらい。
なんとか、繭の裂け目に手をかけて力を入れる。
繭はかなり丈夫でどうして裂けているのか分からない。押しつぶして周りを低くしてから、体を強引に繭の外へと投げだす。
周りも、同じ様な裂けた繭が大量に並んでいる。
少しだけ魔法を使い、水を手のひらに出すと、手を洗う。今すぐ飲みたい気が起こるが我慢だ。手を洗い。もう十分よね、と自分を納得させて、今度は口を寄せて飲みだす。ひとしきり水を飲むと、ついでに顔も洗う。
「ふう、ちょっと落ち着いたわ、いやだけど服を洗うのは後ね。さて周りは?」
その時、がさっと音がして、周りを警戒する。
少し斜め前の繭から手が出る。あれはモンスターじゃない。人間の手だわ。
自分の体を奮い立たせて、立ち上がる。そして、手が出ている繭の中を覗き込む。
自分と同じような格好をした後輩の娘が、必死で出ようと、鈍った体に力を入れてあがいている。
「あき。大丈夫? 今引っ張り出すわ」
「先輩。良かった。でも、私とんでもない状態で」
「同じよ。色んな物に塗(まみ)れているわ。男子に見られたら、自殺ものだわ。さあ手を……」
繭の中に差し入れた手を、しっかりと掴んでくれたので、彼女を引き起こす。
「まず手を洗って。それから水を飲めば、少しは回復するわ」
「ありがとうございます」
そんなことをしていると、がさっとまたどこかで音がする。
同時に攫われたために、この辺りにまとめて置かれていたのだろう。
見慣れた顔が、色々な所から這い出して顔を出す。
当然。今会うのは嫌だが、男子達も繭から這い出して来る。
もっとも、格好はお互い様だ。
リーダーは、周りを見回すとしゃべりだす。
「あー、言いたいことは分かるが、お互いに触れないようにしよう」
「そうか? 新しい世界が開けそうだ」
ざわっと、皆が一歩下がる。
「変態は置いといて、健司。俊。理沙がいないな?」
「まだ、周りの繭で破れていないのがあるから、その中かもね。でも丈夫そうだから道具がないと助けるのは無理そう」
「俺らの武器なんか…… 蜘蛛が持ってきているわけがないか……」
「どうする? 武器と言っても、優先としては刃物が欲しいが」
周りで聞こえ始めた、物音とうめき声。それがどんどん多くなってくる。
「いや、そんな悠長なことは、言っていられなさそうだ。そこの繭のサイズと腕の太さ。それに肌色は見覚えがある。記憶通りならオークだぞ。武器がないからやばい。撤退しよう」
「どっちへ?」
そう聞かれて考える。
「音の少ない方へ行きながら、今はなぜかダンジョンなのに風がある。空気の抜けている方へ行こう」
各自走りながら、水を出して飲んでいるようだ。
それを見ながら、先に手を洗わないと汚いのに。おなかを壊しそうと思った玲己(たまき)だった。
やがて蜘蛛の糸に包まれた空間から抜けて、普通のダンジョンの壁に出会うと少し安堵した。本当は、休みたいところだが、そこからさらに足を速めた。
先ほど自分たちの居た空間から、聞こえてくるモンスターの声が増えてきている。
足元にたまに現れる、蜘蛛のダンジョンを避けて必死に走る。
どのくらい走っただろう?
前方に、ポツンと猫を連れた人が立っていて、おもむろに。
「お疲れ様です」
と言って来た。
ダンジョンに入って来ているにしては、武器も何も持っていないようだ。
「悠長なことを言っていないで、逃げて!」
メンバーの誰かが叫ぶ。
「あーと、7人か。足りないな」
それでも目の前の男は、のんびりと私たちを数えている。
「ああっ、足音が来た。逃げるぞ」
「すまん」
猫を連れた人の脇を駆け抜ける。
すると気の抜けるような声で、
「ああフレイヤ。この前から来る集団は、モンスターだけだから良いよ。ついでに周りのクモもやっちゃって」
〈はいにゃ〉
とぼけた感じのこの男が、何か言った瞬間。モンスター達の足音、鳴き声すべての音が…… 消えた。
皆、それに気が付き振り返る。
その男は、平然と聞いて来る。
「残りの人は、まだ奥なの? 10人チームだから、あと3人いるよね」
そう聞かれて、リーダーは答える。
「あっああ。たぶんそうだ。蜘蛛の繭が大量にある部屋があって、そこに、まだ裂けていない繭があったから。その中だと思う」
そう答えると、さらに男は質問を重ねてくる。
「ちなみに、あんたたち役所から依頼を受けて潜っていた、えーと何とかチームAの人だよね?」
リーダーは、頷きながら答えを返す。
「そうだ、ダンジョン駆除部隊Aだ」
「俺は、あんたたちが予定すぎても出てこないから派遣された。株式会社 特別指定外来種対策会社の神崎と言います。この辺りはもう蜘蛛もいないんで。ちょっと待っていてもらえます?」
救出? 派遣?
「救出って、手ぶらで? 一人で?」
「いや、先に来たので。後ろにうちの社員が、2人来ているはず。まあ先に『浄化』落ち着いたらこれでも食っといてください」
テーブルを2つと椅子を人数分だし、飲み物と当たり付きサンドイッチを取り出す。グラスも用意する。
「まあ、どうぞ」
と言うと、固まっていた。まあいいか、放っておいて助けに行こう。
ダンジョンの奥に向かって歩き出そうとすると、一人女の子が「案内します」と言って来た。
「休んでいていいよ。お疲れでしょう」
「もしメンバー以外が捕まっていたら。顔が分る人間がいた方がいいでしょ」
そう言って食い下がる。
「それもそうか、じゃあこれ。歩きながらになるけど」
そう言って、スポーツ飲料とサンドイッチを渡す。
「ありがとうございます。それと服の汚れも。あれって魔法ですか?」
「ああ浄化魔法、色々と使えて便利」
歩きながら話をしていると、再び奥から鳴き声と複数の足音が聞こえだした。
「ひっ、何か武器は無いの?」
焦った私はそう聞くが、あくまでもとぼけた感じで、
「あー最近あんまり使っていない。ちょっと休憩していて」
と言って、通路の真ん中に出ていく。
そういえば、さっきから蜘蛛も居なくなっている。
少し待つと、モンスターが出てきたが、近くに来ると消滅していく?
そして、おもむろにしゃがみ込むと、突然地面に手をつく。
何か呟いている?
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