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第3章 本格的侵攻開始 か?
第32話 出発? 旅行だけど、何か違う
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まあ、説明しよう。
「えーとまず、今いるのは社長一司さんの創った個人ダンジョンだ。さっき向こう側の廊下の突き当りで認証をしただろう。あそこからこっちがダンジョンだ」
目を丸くする彼女。
「個人で、ダンジョンって創れるの?」
「うーん、内緒だから誰にも言わないでね。普通ダンジョンは最下層のモンスターを倒すとダンジョンが死んで穴が残ると一般的に言われているだろう」
「うん、専門サイトでもそう書かれているわ」
ああ、落ち着いたようだな。逆に目がキラキラしているけど。
「あれ、実はあの情報、間違っているんだ」
「間違っている?」
「そう。実はダンジョンボスの奥に部屋があって、そこに管理クリスタルが存在する」
と言って芳雄は、自分のクリスタルを亜空間収納庫から取り出す。
「それ、触っても大丈夫?」
芳雄から受け取り、
「重っ」
と声が出る彼女。しげしげと眺めている。
「今は俺がこれの管理者になっているから、触っても何も起こらないけれど、ダンジョンボスを倒した時にはマスターが空位になっているから、マスターになるといろんな情報が頭の中に降って来る」
それを聞いて、また眼を見開く彼女。クリスタルを落としそうになったので、受け取って収納する。
「この収納も、マスター特権だよ」
「ほかは、何があるの?」
と縋り付いてくる。
「念話とか、管理ダンジョン内なら転移もできる」
なにかを思い出し、聞いてくる彼女。
「さっき神崎さんが、リビングに現れたのもそうなの?」
そう聞かれてつい答える。
「あれは違うよ、社長たちは……」
とまで言ったときに、一司から念話が来る。
〈それ以上は、ダメだ。まだ彼女には言うな〉
芳雄は、ばっと立ち上がり周りを見回す。
〈覗いちゃいない、聞いていただけだ安心しろ〉
と念話が来たが、それなら何で最初の状態が分るんだよと思い出す。
「どうしたの?」
突然の挙動不審な芳雄を、怪訝そうに見る。
「社長から念話が来た。見られている」
「えっ」
〈部屋ができたから、こっちへ連れてきて来てくれ〉
と念話ではなく魔素に思念波を乗せたのが来た。
「今のが、念話なの? 私にも聞こえた」
「いや今のは、何か違う。けどまあ行こう」
二人で廊下に出ていくと、にやけた一司が待っていた。
そして、なぜか神地さんの部屋が移動していて、元の部屋の場所。つまり芳雄の部屋の横に瀬尾さんの部屋ができていた。
「お楽しみの途中。じゃまして悪いな」
とニヤニヤしている。
「社長覗くなんて、ひどいですよ」
「覗いてなんかいないさ。感情的な高ぶりとかがあると、なんとなく分かるだけだ」
「それなら、何で会話の内容までわかるんですか?」
「そりゃ、お前の修行不足。嬉しくて、心の声が駄々洩れだったからな」
そう言われて、二人そろって赤くなってしまった。
「まあ部屋を確認してくれ。修正はそうだな芳雄に、管理許可を出しておこう。落ち着いたら向こうのリビングに来てくれ飯にしよう」
そんなことを言い残し、笑いながら出て行った。
「ああまあ、使い勝手のいいように改造できるから、何か要望があったら言ってくれ」
と言って、芳雄は彼女の部屋へ彼女のキャリーケースを置いて、真っ赤になった彼女とリビングへ移動をした。
リビングに移動すると、各種デリバリーと赤飯にケーキまであった。
見た瞬間、俺たちのお祝いと称して楽しんでやがる。芳雄は理解した。
まあ、俺。
少林芳雄としては最高の日となった。
彼女は、最高で最悪の日だとのちに語った。
次の日、私は見慣れない部屋で目を覚ました。
当然、隣に芳雄が居るなんて言うことは無い。
今日は出発の日。
時計を見るとすでに9時を過ぎていた。
慌てて起き上がり、着替えて洗面所に向かう。
この部屋には洗面所がなかったが、昨夜のうちに洗面所とトイレ、小さめだがお風呂まで芳雄君が作ってくれた。
魔法のようだった。
いやいや、そんなことを言っている場合じゃない。
飛行機か新幹線を利用するにしろ、もう出ていないと今日は移動だけになってしまう。
あわてて、ダンジョン側? のリビングに行くと、みんなが集まっている。
「すいません、寝坊しました」
と謝る。
「ゆっくり、眠れた?」
昨日の変な、松沼? お姉さんが聞いてくる。
「はい」
とだけ答えたが、自分の顔が引きっつっていたのを感じる。
「じゃあまずは、第一候補は高千穂峡だが、瀬尾さんは行きたいところはあるかい?」
聞きながら、コーヒーとサンドイッチを出してくれた。九州のガイドブックも。
砂糖とミルクたっぷり目のコーヒーを頂きながら、
「いえ特には、でも太宰府天満宮のお守りは欲しいかも。あっでも、福岡市ならついでにマリンワールド海の中道も、あと屋久島もいいですね」
ガイドブックを見ると、いろいろな情報が目に入って来る。
「そうだな、なるべくは回るが、何処まで行けるかは、現地で調整だな。彼女の荷物は芳雄が収納しとけ」
「はい。預かるよ」
と言って芳雄君が、キャリーケースを収納する。
何度見ても、目の前で消えるのは不思議。
神崎さんが少し、目をつぶって考え込んでいたようだけど、
「良い所を見つけたから行こうか」
と言って、なぜか真ん中のテーブルを端に寄せる。
みんなが靴を履きテーブルの下にあった謎のへこみの所に立ち始めた。
私も靴を履いて、そこに入ると、
「いくぞ」
と言う神崎さんの声を、聞いた瞬間。
木々に囲まれた、道に立っていた。
「ここを少し下ると、貸しボートの船着き場があるはずだ」
と、神崎さん。
「俺はこの辺りで仕事するから、1時間半後、11時くらいに迎えに来る」
と言って消えた。
私は旅行? これはなんだか、これは違うと思った。
「えーとまず、今いるのは社長一司さんの創った個人ダンジョンだ。さっき向こう側の廊下の突き当りで認証をしただろう。あそこからこっちがダンジョンだ」
目を丸くする彼女。
「個人で、ダンジョンって創れるの?」
「うーん、内緒だから誰にも言わないでね。普通ダンジョンは最下層のモンスターを倒すとダンジョンが死んで穴が残ると一般的に言われているだろう」
「うん、専門サイトでもそう書かれているわ」
ああ、落ち着いたようだな。逆に目がキラキラしているけど。
「あれ、実はあの情報、間違っているんだ」
「間違っている?」
「そう。実はダンジョンボスの奥に部屋があって、そこに管理クリスタルが存在する」
と言って芳雄は、自分のクリスタルを亜空間収納庫から取り出す。
「それ、触っても大丈夫?」
芳雄から受け取り、
「重っ」
と声が出る彼女。しげしげと眺めている。
「今は俺がこれの管理者になっているから、触っても何も起こらないけれど、ダンジョンボスを倒した時にはマスターが空位になっているから、マスターになるといろんな情報が頭の中に降って来る」
それを聞いて、また眼を見開く彼女。クリスタルを落としそうになったので、受け取って収納する。
「この収納も、マスター特権だよ」
「ほかは、何があるの?」
と縋り付いてくる。
「念話とか、管理ダンジョン内なら転移もできる」
なにかを思い出し、聞いてくる彼女。
「さっき神崎さんが、リビングに現れたのもそうなの?」
そう聞かれてつい答える。
「あれは違うよ、社長たちは……」
とまで言ったときに、一司から念話が来る。
〈それ以上は、ダメだ。まだ彼女には言うな〉
芳雄は、ばっと立ち上がり周りを見回す。
〈覗いちゃいない、聞いていただけだ安心しろ〉
と念話が来たが、それなら何で最初の状態が分るんだよと思い出す。
「どうしたの?」
突然の挙動不審な芳雄を、怪訝そうに見る。
「社長から念話が来た。見られている」
「えっ」
〈部屋ができたから、こっちへ連れてきて来てくれ〉
と念話ではなく魔素に思念波を乗せたのが来た。
「今のが、念話なの? 私にも聞こえた」
「いや今のは、何か違う。けどまあ行こう」
二人で廊下に出ていくと、にやけた一司が待っていた。
そして、なぜか神地さんの部屋が移動していて、元の部屋の場所。つまり芳雄の部屋の横に瀬尾さんの部屋ができていた。
「お楽しみの途中。じゃまして悪いな」
とニヤニヤしている。
「社長覗くなんて、ひどいですよ」
「覗いてなんかいないさ。感情的な高ぶりとかがあると、なんとなく分かるだけだ」
「それなら、何で会話の内容までわかるんですか?」
「そりゃ、お前の修行不足。嬉しくて、心の声が駄々洩れだったからな」
そう言われて、二人そろって赤くなってしまった。
「まあ部屋を確認してくれ。修正はそうだな芳雄に、管理許可を出しておこう。落ち着いたら向こうのリビングに来てくれ飯にしよう」
そんなことを言い残し、笑いながら出て行った。
「ああまあ、使い勝手のいいように改造できるから、何か要望があったら言ってくれ」
と言って、芳雄は彼女の部屋へ彼女のキャリーケースを置いて、真っ赤になった彼女とリビングへ移動をした。
リビングに移動すると、各種デリバリーと赤飯にケーキまであった。
見た瞬間、俺たちのお祝いと称して楽しんでやがる。芳雄は理解した。
まあ、俺。
少林芳雄としては最高の日となった。
彼女は、最高で最悪の日だとのちに語った。
次の日、私は見慣れない部屋で目を覚ました。
当然、隣に芳雄が居るなんて言うことは無い。
今日は出発の日。
時計を見るとすでに9時を過ぎていた。
慌てて起き上がり、着替えて洗面所に向かう。
この部屋には洗面所がなかったが、昨夜のうちに洗面所とトイレ、小さめだがお風呂まで芳雄君が作ってくれた。
魔法のようだった。
いやいや、そんなことを言っている場合じゃない。
飛行機か新幹線を利用するにしろ、もう出ていないと今日は移動だけになってしまう。
あわてて、ダンジョン側? のリビングに行くと、みんなが集まっている。
「すいません、寝坊しました」
と謝る。
「ゆっくり、眠れた?」
昨日の変な、松沼? お姉さんが聞いてくる。
「はい」
とだけ答えたが、自分の顔が引きっつっていたのを感じる。
「じゃあまずは、第一候補は高千穂峡だが、瀬尾さんは行きたいところはあるかい?」
聞きながら、コーヒーとサンドイッチを出してくれた。九州のガイドブックも。
砂糖とミルクたっぷり目のコーヒーを頂きながら、
「いえ特には、でも太宰府天満宮のお守りは欲しいかも。あっでも、福岡市ならついでにマリンワールド海の中道も、あと屋久島もいいですね」
ガイドブックを見ると、いろいろな情報が目に入って来る。
「そうだな、なるべくは回るが、何処まで行けるかは、現地で調整だな。彼女の荷物は芳雄が収納しとけ」
「はい。預かるよ」
と言って芳雄君が、キャリーケースを収納する。
何度見ても、目の前で消えるのは不思議。
神崎さんが少し、目をつぶって考え込んでいたようだけど、
「良い所を見つけたから行こうか」
と言って、なぜか真ん中のテーブルを端に寄せる。
みんなが靴を履きテーブルの下にあった謎のへこみの所に立ち始めた。
私も靴を履いて、そこに入ると、
「いくぞ」
と言う神崎さんの声を、聞いた瞬間。
木々に囲まれた、道に立っていた。
「ここを少し下ると、貸しボートの船着き場があるはずだ」
と、神崎さん。
「俺はこの辺りで仕事するから、1時間半後、11時くらいに迎えに来る」
と言って消えた。
私は旅行? これはなんだか、これは違うと思った。
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