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第1章 勇者の帰還
12 名前を呼んで3
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カキーンという金属バットの甲高い音とともに、俺の打球ははるか上空へと消えていった。
「ば、馬鹿な、この俺の決め球『メジャーリーグボール13号』がこんなあっさり!?」
「す、すげえ、場外ホームラン……!」
「初心者丸出しのフォームなのに、なんであんなに飛ぶんだよ……!」
野球部員たちの驚愕の声。
あいかわらず苦々しい顔をしていた杉山までが、
「まじか……すごすぎる……!」
ちょっとだけ目をキラキラさせていた。
野球少年の目だ。
「うわ、めちゃくちゃ飛んだな」
我ながら驚きの飛距離だった。
ついでに生まれて初めてのホームランである。
「……って、打球が地面に落ちたら危ないかもな」
俺は【サーチ】を使い、打球の行方を追った。
幸い、大きな放物線を描いていて、地面に落ちるまでに時間がかかりそうだ。
俺は地面を蹴り、猛スピードでダッシュした。
学校を出て、通りを爆走。
落ちてきた打球をなんとかキャッチする。
ひと気のない公園の中で被害もなく済んだ。
ボールを返してこよう。
俺はふたたびダッシュして、野球部に戻る。
「お、お前、今……!?」
「場外まで飛んでいったから、取ってきた。返す」
驚く部員の一人に、俺はさっき捕球したボールを渡した。
「す、すごすぎる! 野球部に是非入ってくれ! お前がいれば甲子園だって夢じゃない!」
「おっと、野球部だけずるいぞ! ぜひサッカー部に!」
「いやいや、陸上部に来てくれよ! 今のスピードなら全国に行けるぞ!」
「我がラグビー部は君の入部を歓迎する! 一緒に花園を目指そう!」
各運動部がいっせいにつめ寄ってきた。
さらに体育館の入り口辺りには、バスケ部やバレー部も──。
「えーっと……」
もしかして、運動部の争奪戦が始まったりしないだろうな。
「ば、馬鹿な、この俺の決め球『メジャーリーグボール13号』がこんなあっさり!?」
「す、すげえ、場外ホームラン……!」
「初心者丸出しのフォームなのに、なんであんなに飛ぶんだよ……!」
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あいかわらず苦々しい顔をしていた杉山までが、
「まじか……すごすぎる……!」
ちょっとだけ目をキラキラさせていた。
野球少年の目だ。
「うわ、めちゃくちゃ飛んだな」
我ながら驚きの飛距離だった。
ついでに生まれて初めてのホームランである。
「……って、打球が地面に落ちたら危ないかもな」
俺は【サーチ】を使い、打球の行方を追った。
幸い、大きな放物線を描いていて、地面に落ちるまでに時間がかかりそうだ。
俺は地面を蹴り、猛スピードでダッシュした。
学校を出て、通りを爆走。
落ちてきた打球をなんとかキャッチする。
ひと気のない公園の中で被害もなく済んだ。
ボールを返してこよう。
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各運動部がいっせいにつめ寄ってきた。
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★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
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