公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

谷 優

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43話

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     後ろでは、アイビーの怒りが収まらず何やらずっと怒鳴っている。

   「お姉様。お友達と謝らなくていいんですか?」

   「あの人達私の友達じゃないもの。ただの知り合い。ううん、ティアナを侮辱する人なんて知らないわ。」

ちょっと、強めに言ってくれるの嬉しかったな。

   「さっきのお姉様かっこよかった。紅茶かけたところなんて、なにが起きたか分からなかったよ。」

   「めっちゃイライラしたー!私、カッとなってつい紅茶かけたけど後悔してない。ティアはさっきの事は何も気にする必要ないからね。誰も汚点なんて思ってないよ。」

   「そうですよ!私達も誰も思っていません。」

マリアナもディーノも否定してくれ、ニコラスもマリアナ賛同するように頷いた。

優しい人達に囲まれたな。

   「みんな、ありがとう。」

いつも、優しいお姉様が怒っている様子見るの初めてだったし、ちょっと良い思い出かもしれない。

ミシェルも私達と同時に退席したが、あの場にいなくてよかったのだろうか。

   「あの、アイビー達と一緒に居なくてもよかったの?」

思わず、聞いてみた。

   「私は、アステール家の令嬢が参加するって聞いたから、来てみただけだから。」

やっぱり、そういう事だったんだ。
侯爵家でもない、伯爵家の令嬢が主催するお茶会に公爵の爵位を持っているアグリオン家の令嬢が普通は来ないよね。
まあ、私達もだけど。

   「来てみて良かった。話の合う人と仲良くなりたいと思ってたから。ティアナ嬢、博識そうだもん。改めて、これからよろしくね。」

お姉様の方が私より多才だと思うけど。

   「よろしくね。」

同年代の友達ができたようで嬉しいな。

   「今度、私も招待するよ。」

ミシェルが別れ際に、言った。

   「ありがとう。またね!」








   「ティア、色々言われたけど、友達出来て良かったね。」

   「うん。一緒に遊んでみたいな。」

   「うちに招待しようよ。」

   「わ、私から?」

   「そうだよ。何事も自分から踏み出さないと。」

   「か…考えてみる。」

自分から招待するのとか恥ずかしいな。前世でも、友達いなかったから招待とかしたことないし。遊ぶとしても何して遊ぶのかな。うーん。難しい事はまだ、考えなくていっか!






━━━━━━━━━━━━━━━



   「ミシェル様、本日のお茶会どうでしたか。」

   「ん?」

   「うーん、そうだね。アイビーに侮辱された時、ティアナ嬢は黙り込むかなって思ったんだけど、知識量で言い負かしてていたしティアナ嬢とは仲良くなれそう。」

   「良かったですね。」

   「今度、話す機会来るかな。」

(ミシェル様、良いお友達ができたようですね。自分と同等の知識を持つ人か、それ以上じゃないと話したくないと仰っていたものですから、とても心配致しましたが心配ご無用でしたね。)


それぞれの気持ちが混ざり合う中、私達は自分たちの居場所に帰って行った。

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