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70話
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あの瓶は一体何が入っているの。
もしかして、毒?いや、考えすぎか。憶測で物事を捉えない方がいい。
外出するときに飲む用の、薬かもしれない。
違う。
仮に薬ではなく毒だとしたら、お母様の体調不良の原因が、自然的な病気ではなく人為的な毒に侵されている状態だとしたら、「治るかもしれない…。」お母様の死を防げる!
毒だとしたら、お母様の病気を前提とした長期治療は、病気ではないから治るはずがない。
専属の医者も付いているのに、病気じゃないと分からなかった?それなれば、何人かがこの件に関与しているはず。もしくは、もっと上の存在…。
小説でもエリーの幼いころと書かれていたから、具体的な死は分からないが少なくとも、近々起きることであるのは確実だ。
将来のティアナの死を変えるのならば、お母様の死も変えることが、出来るかもしれない。
まず、あの液体が一体何なのか調べる必要がある。身体に良い薬か、もしくは有害な毒が。
けど、いきなりカミラの前に現れて『今、紅茶に何を入れたの?』と聞いてもはぐらかされ、警戒される。
一か八かで、"毒入りです!"なんて言えないし。
紅茶の成分を調べるために少しでも、摂取出来たらいいのに。
カミラは、液体が全て入れ終わるとお母様の部屋へ歩き出した。
ふぅ、行くしかない。
ティアナは、カミラを目掛けて歩き出し近づくにつれ、走りだした。
ドンっ
「わっっ」
ティアナは、勢いよく走りカミラにぶつかった。
カミラはバランスを崩し躓き、その拍子に運んでいた紅茶をティーカートにこぼしてしまった。
「あぁ、ごめんなさい。紅茶をこぼしてしまったわ。今、拭きます。」
ティアナは、ポケットに手を入れ持っているハンカチを取り出し、拭こうとした。
「っお嬢様!!」
先程の態度とは違い、カミラは焦りから大きな声を出した。その姿は、明らかに拭かれるのを拒んでいるようだった。
だが、ティアナは手を止めることはなかった。ハンカチに吸い込ませることで精一杯だったからだ。
「ぉ、お嬢様の大切なハンカチを汚す訳にはいきませんっ。」
カミラは、すかさずティアナのハンカチを、取ろうとした。だが、ティアナは取られないよう下がった。
「私がぶつかって、こぼれちゃったから拭くよ。それとも、何か私が拭くと良くないことでもあるのかな?」
『ビクッ』
一瞬だが、カミラの表情が曇った。
「いえ、そのような事は一切ないです。それに、公爵夫人の愛娘に私が零したものを拭いてもらう訳にはいかないのですよ。」
ごもっともな事を言っているが、裏があるのだろう。
よし、十分染み込ませることが出来たな。
まだ、紅茶が残っているがこの場から直ぐに立ち去らないと。何をされるか分からないわ。
「ぶつかってしまって、本当にごめんなさい。」
ティアナは、もう一度謝罪するとまたハンカチを取られる可能性がある為、直ぐにその場から離れた。
カミラが見えなくなると、その場に止まり染み込ませたハンカチが、他の布とくっつかないよう、クッキーのラッピング袋を取り出しその中に入れた。
公爵邸に帰ったら、直ぐに誰かに成分を調べてもらおう。
継続的に毒を摂取していたら、人体に影響が出るだろうから、早く成分が分かればいいな。
万が一、普通の薬だったらカミラに罪を着せることになってしまうから、お父様に今日のことは説明しない方がいいかもしれないわ。
色々な考えが交わる中、ティアナは庭園へ向かった。
もしかして、毒?いや、考えすぎか。憶測で物事を捉えない方がいい。
外出するときに飲む用の、薬かもしれない。
違う。
仮に薬ではなく毒だとしたら、お母様の体調不良の原因が、自然的な病気ではなく人為的な毒に侵されている状態だとしたら、「治るかもしれない…。」お母様の死を防げる!
毒だとしたら、お母様の病気を前提とした長期治療は、病気ではないから治るはずがない。
専属の医者も付いているのに、病気じゃないと分からなかった?それなれば、何人かがこの件に関与しているはず。もしくは、もっと上の存在…。
小説でもエリーの幼いころと書かれていたから、具体的な死は分からないが少なくとも、近々起きることであるのは確実だ。
将来のティアナの死を変えるのならば、お母様の死も変えることが、出来るかもしれない。
まず、あの液体が一体何なのか調べる必要がある。身体に良い薬か、もしくは有害な毒が。
けど、いきなりカミラの前に現れて『今、紅茶に何を入れたの?』と聞いてもはぐらかされ、警戒される。
一か八かで、"毒入りです!"なんて言えないし。
紅茶の成分を調べるために少しでも、摂取出来たらいいのに。
カミラは、液体が全て入れ終わるとお母様の部屋へ歩き出した。
ふぅ、行くしかない。
ティアナは、カミラを目掛けて歩き出し近づくにつれ、走りだした。
ドンっ
「わっっ」
ティアナは、勢いよく走りカミラにぶつかった。
カミラはバランスを崩し躓き、その拍子に運んでいた紅茶をティーカートにこぼしてしまった。
「あぁ、ごめんなさい。紅茶をこぼしてしまったわ。今、拭きます。」
ティアナは、ポケットに手を入れ持っているハンカチを取り出し、拭こうとした。
「っお嬢様!!」
先程の態度とは違い、カミラは焦りから大きな声を出した。その姿は、明らかに拭かれるのを拒んでいるようだった。
だが、ティアナは手を止めることはなかった。ハンカチに吸い込ませることで精一杯だったからだ。
「ぉ、お嬢様の大切なハンカチを汚す訳にはいきませんっ。」
カミラは、すかさずティアナのハンカチを、取ろうとした。だが、ティアナは取られないよう下がった。
「私がぶつかって、こぼれちゃったから拭くよ。それとも、何か私が拭くと良くないことでもあるのかな?」
『ビクッ』
一瞬だが、カミラの表情が曇った。
「いえ、そのような事は一切ないです。それに、公爵夫人の愛娘に私が零したものを拭いてもらう訳にはいかないのですよ。」
ごもっともな事を言っているが、裏があるのだろう。
よし、十分染み込ませることが出来たな。
まだ、紅茶が残っているがこの場から直ぐに立ち去らないと。何をされるか分からないわ。
「ぶつかってしまって、本当にごめんなさい。」
ティアナは、もう一度謝罪するとまたハンカチを取られる可能性がある為、直ぐにその場から離れた。
カミラが見えなくなると、その場に止まり染み込ませたハンカチが、他の布とくっつかないよう、クッキーのラッピング袋を取り出しその中に入れた。
公爵邸に帰ったら、直ぐに誰かに成分を調べてもらおう。
継続的に毒を摂取していたら、人体に影響が出るだろうから、早く成分が分かればいいな。
万が一、普通の薬だったらカミラに罪を着せることになってしまうから、お父様に今日のことは説明しない方がいいかもしれないわ。
色々な考えが交わる中、ティアナは庭園へ向かった。
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