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美味いものには、裏がある? 3
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「そうですね。ある意味、颯太の言葉の通りです。欲について専門的に語るならば、涙と澪の言も有力ですが、今の論点はそこではないので……今日の歓迎会において、紅雨家の暗示に勝り本能に訴えかける食物を供せられるか否かを『食』研究グループは悲願としていた訳ですから」
けれども、颯太は首を傾げた。
「けど、この飽食の時代にそりゃ無理な試みじゃね?いくら人間の本能に根差す『食』欲とはいえ、今の日本でしかもこの学園に来るような奴らが飢えている訳ねーし」
「だよねー。飢えて生きるか死ぬかくらい追い詰められてなきゃ、紅雨家の暗示なんて普通の人間には解けないでしょ?」
「うんうん。『食』グループの涙ぐましい努力で毎年すっごい美味しいのが出る!って聞いて楽しみにしてたけど、よく考えたら無駄な努力かもね?」
身もふたもない意見に、湊は苦笑しつつも窘める。
「世の中に絶対というものはないし、彼らの研究成果も結局は無駄にならない。財閥を通して、立派に商品化されているからな。そして、今回ようやく当初の趣旨に沿いそうな者が出た。彼らもさぞ報われるだろう。まだその真相は分からないが、だからこそ、紅雨 凛の暗示にかからなかった、若しくは打ち消された理由を探るため、彼女が特別面接に進むのは確実だ」
湊の言に、幼馴染達はおおーっとどよめく。
「すげぇ!紅雨家の暗示に打ち勝つ食欲!どうだ?賭けるか?」
「うう~ん。うちとしては、美月ちゃんと同じクラスになる夢をみたい……よし!異能力持ちに賭ける!」
「賭けるって何賭けるのさ?言っとくけど、お小遣いはダメだよ?」
「じゃあ、負けた方が一週間パシリ」
「……パシリだと?」
ううっと息を呑み敗者となったリスクを思い、颯太はちらりとまた美月を見る。
そこには、相変わらず能天気そうに様々なスイーツを味わう美月の姿があった。
懐くように、また興味深々で美月の周りに集うモノ共には、欠片も気づいている様子はない。
……大丈夫だ。仮にも異能持ちがあそこまで鈍なハズはない。
やはり、ここは食欲一択――――!
「よし、分かった!受けて立つぜ!」
再び盛り上がる三人組を置いて、湊は興味深げに、そして露人は気遣わし気に美月を眺めていた。
彼らは知らない――美月の周りに集うモノ共を筆頭に、彼らの一族で美月を見かけた者は全て、美月に対し何らかの思いを抱くことを。
その思いは興味であったり、癒しであったり、いずれにしても陽の気を帯び、基本人嫌いな彼らにとっては異例な事態なのだ、ということを――
そして、美月が魅惑のスイーツパラダイスタイムから突き落とされるのも、あと僅か……。
けれども、颯太は首を傾げた。
「けど、この飽食の時代にそりゃ無理な試みじゃね?いくら人間の本能に根差す『食』欲とはいえ、今の日本でしかもこの学園に来るような奴らが飢えている訳ねーし」
「だよねー。飢えて生きるか死ぬかくらい追い詰められてなきゃ、紅雨家の暗示なんて普通の人間には解けないでしょ?」
「うんうん。『食』グループの涙ぐましい努力で毎年すっごい美味しいのが出る!って聞いて楽しみにしてたけど、よく考えたら無駄な努力かもね?」
身もふたもない意見に、湊は苦笑しつつも窘める。
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湊の言に、幼馴染達はおおーっとどよめく。
「すげぇ!紅雨家の暗示に打ち勝つ食欲!どうだ?賭けるか?」
「うう~ん。うちとしては、美月ちゃんと同じクラスになる夢をみたい……よし!異能力持ちに賭ける!」
「賭けるって何賭けるのさ?言っとくけど、お小遣いはダメだよ?」
「じゃあ、負けた方が一週間パシリ」
「……パシリだと?」
ううっと息を呑み敗者となったリスクを思い、颯太はちらりとまた美月を見る。
そこには、相変わらず能天気そうに様々なスイーツを味わう美月の姿があった。
懐くように、また興味深々で美月の周りに集うモノ共には、欠片も気づいている様子はない。
……大丈夫だ。仮にも異能持ちがあそこまで鈍なハズはない。
やはり、ここは食欲一択――――!
「よし、分かった!受けて立つぜ!」
再び盛り上がる三人組を置いて、湊は興味深げに、そして露人は気遣わし気に美月を眺めていた。
彼らは知らない――美月の周りに集うモノ共を筆頭に、彼らの一族で美月を見かけた者は全て、美月に対し何らかの思いを抱くことを。
その思いは興味であったり、癒しであったり、いずれにしても陽の気を帯び、基本人嫌いな彼らにとっては異例な事態なのだ、ということを――
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