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美味いものには、裏がある? 2
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「湊様、御呼びですか?」
すると、すぐに湊の側へと入学式で受付をしていた男子生徒が現れた。
「けっ!霧雨家は相変わらず、秋霖家にべったりかよ?」
「颯太、茶化すな。……露人、あそこの隅でひたすら食べている女生徒に見覚えはあるか?」
露人は眼鏡に手を当て、少し美月を眺めた途端、驚いたように声を上げた。
「……これは!モノ共に随分と懐かれたようですね。……いえ、失礼しました。はい、私が彼女を受付しました。彼女は現在1-2Bで登録されており、名は星野美月です」
驚くべき記憶力を持つ露人は、難なく美月の名を即答した。
「係累者に我々と繋がりのある者は?」
「少々お待ちください」
露人は足元からノートパソコンを取り出し、何やら操作し出す。
「おーおー、こんなもの、勝手に見ていいのかねぇ。個人情報満載で、これ、学園のデータじゃねえの?」
「別に悪用するわけではない。いずれ、俺が背負って立つ財閥の一部だ。問題ない」
颯太の突っ込みに意を介さず、軽く湊が言葉を返す内に、どうやら検索は終わったらしい。
データにざっと目を通した露人の瞳は一瞬陰ったが、すぐにそれを押し隠し、湊へ報告する。
「特にありません」
「そうか……。颯太が彼女はずっとここでああして食事を取っていたというのだが、1-2Bの呼び出しはどうなっている?」
「もう30分程前に終わったものかと……」
「マジ?!じゃ、賭けてもいい。彼女、呼び出しには応じてないぜ?幸せそうにずっと食ってたもんな」
興味深そうに湊と露人のやり取りを見守っていた涙と澪は、颯太の言葉を聞いてわっと近寄って来た。
「ホント?!なら、素質あり?……耐魅かな?それとも、看破?」
「やったね!一緒のクラスになれる?」
二人の勢いに颯太は思わずのけぞるも、すぐに体勢を立て直しニヤリと笑う。
「いや?それはどうかねぇ~ここから見てた限り、彼女は全くモノ共には気づいてないし、ひたすら食ってるだけ……案外、食い気が暗示に勝ってただけじゃね?」
「紅雨家の暗示に勝る食い気?!そんなの、アリ?」
「あはは、ウケる~やっぱ、あの子、いい!……ぜひ、同じクラスで!」
珍しく三人で盛り上がる幼馴染達を見て、湊は首を傾げた。
「……これはまた、えらく気に入ったものだな。確かに一人だけでも暗示に食欲が勝ったのならば、長年『食』を研究してきたグループも報われるな」
「人心掌握は我らが一族にとって、必要不可欠なものですから……人に必要な『衣食住』そして、切り離せない『欲』。それらを研究し、我らのために役立てるのが彼ら研究者達の務め。星野さんが真実そうであったのならば、近年稀に見る快挙ですね」
露人の言葉に颯太が口を出す。
「それは、この新入生歓迎会の真意――人間の三大欲求とかいうヤツを利用する実験の成功だってか?」
しかし、真面目な颯太の問いはすぐに涙と澪に茶化される。
「三大欲求?よく脳筋の飛雨家がそんな言葉を知ってたね?でも、ブッブー!」
「その三大なんちゃらは三が好きな日本人が勝手にくくったの!欲が三つだけのはず、ないじゃん」
「っ!だから、大がついてるんだろ?大まかでいいんだよ!そういうのは」
颯太はついむきになって言い返し、一気に騒がしくなった場に、淡々とした露人の声が響いた。
すると、すぐに湊の側へと入学式で受付をしていた男子生徒が現れた。
「けっ!霧雨家は相変わらず、秋霖家にべったりかよ?」
「颯太、茶化すな。……露人、あそこの隅でひたすら食べている女生徒に見覚えはあるか?」
露人は眼鏡に手を当て、少し美月を眺めた途端、驚いたように声を上げた。
「……これは!モノ共に随分と懐かれたようですね。……いえ、失礼しました。はい、私が彼女を受付しました。彼女は現在1-2Bで登録されており、名は星野美月です」
驚くべき記憶力を持つ露人は、難なく美月の名を即答した。
「係累者に我々と繋がりのある者は?」
「少々お待ちください」
露人は足元からノートパソコンを取り出し、何やら操作し出す。
「おーおー、こんなもの、勝手に見ていいのかねぇ。個人情報満載で、これ、学園のデータじゃねえの?」
「別に悪用するわけではない。いずれ、俺が背負って立つ財閥の一部だ。問題ない」
颯太の突っ込みに意を介さず、軽く湊が言葉を返す内に、どうやら検索は終わったらしい。
データにざっと目を通した露人の瞳は一瞬陰ったが、すぐにそれを押し隠し、湊へ報告する。
「特にありません」
「そうか……。颯太が彼女はずっとここでああして食事を取っていたというのだが、1-2Bの呼び出しはどうなっている?」
「もう30分程前に終わったものかと……」
「マジ?!じゃ、賭けてもいい。彼女、呼び出しには応じてないぜ?幸せそうにずっと食ってたもんな」
興味深そうに湊と露人のやり取りを見守っていた涙と澪は、颯太の言葉を聞いてわっと近寄って来た。
「ホント?!なら、素質あり?……耐魅かな?それとも、看破?」
「やったね!一緒のクラスになれる?」
二人の勢いに颯太は思わずのけぞるも、すぐに体勢を立て直しニヤリと笑う。
「いや?それはどうかねぇ~ここから見てた限り、彼女は全くモノ共には気づいてないし、ひたすら食ってるだけ……案外、食い気が暗示に勝ってただけじゃね?」
「紅雨家の暗示に勝る食い気?!そんなの、アリ?」
「あはは、ウケる~やっぱ、あの子、いい!……ぜひ、同じクラスで!」
珍しく三人で盛り上がる幼馴染達を見て、湊は首を傾げた。
「……これはまた、えらく気に入ったものだな。確かに一人だけでも暗示に食欲が勝ったのならば、長年『食』を研究してきたグループも報われるな」
「人心掌握は我らが一族にとって、必要不可欠なものですから……人に必要な『衣食住』そして、切り離せない『欲』。それらを研究し、我らのために役立てるのが彼ら研究者達の務め。星野さんが真実そうであったのならば、近年稀に見る快挙ですね」
露人の言葉に颯太が口を出す。
「それは、この新入生歓迎会の真意――人間の三大欲求とかいうヤツを利用する実験の成功だってか?」
しかし、真面目な颯太の問いはすぐに涙と澪に茶化される。
「三大欲求?よく脳筋の飛雨家がそんな言葉を知ってたね?でも、ブッブー!」
「その三大なんちゃらは三が好きな日本人が勝手にくくったの!欲が三つだけのはず、ないじゃん」
「っ!だから、大がついてるんだろ?大まかでいいんだよ!そういうのは」
颯太はついむきになって言い返し、一気に騒がしくなった場に、淡々とした露人の声が響いた。
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