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もう一人の面接者?! 2
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「エーゴでエーゴを話せないとか言われてもネ~ダイジョーブ、じょーずダヨ。ボクもニホンゴ、なかなかデショ?」
笑いながら、少年は美月に片手を差し出す。
「ボクは、アルフレッド・グラント・ウィルソン。アルって呼んで?キミは?」
「わたしは、星野美月ですけど……」
アルフレッドのフレンドリーさに押され、内心わあどうしよ?と狼狽えつつ、おずおずと差し出した美月の手を、アルフレッドはぎゅっと両手で握りしめた。
「ヨロシク、ヨロシク~!」
満面の笑みでぶんぶんと握手されている間に、どうやらアルフレッドのガイドが追いついたようだ。
そのガイドは、よく見れば、広間で美月を待ってくれていた女性だった。
流暢な英語でアルフレッドに話しかけ、先程美月が退出した部屋を指し示している。
「OK、OK~!Thank you~!」
その間、立ち去る間を見つけられなかった美月は、何となくその様子を見守っていたが、女性の話に明るい声で軽く頷いたアルフレッドは、またしても美月に向き直った。
「ホシノミヅキサン、もしかして、アナタも?」
部屋を指し示すアルフレッドに、美月は苦笑いしながら、頷く。
……呼び出しに応じなかったのは、わたしだけじゃなかったみたい。
だけど、微妙。外国の人だもんね。日本語の指示を聞き取れなくても仕方ないよね。
「わたしはもう終わったの。……すぐ終わるから、大丈夫だよ?頑張ってね」
美月は苦笑しつつも、アルフレッドを励まし、ぺこりとガイドの女性に頭を下げてから歩き出した。
その様子をアルフレッドは見送る――
ふぅん、……星野美月、ね。
彼は内心、流暢な日本語で繰り返し、美月の名を心に刻み付けた。
さて、と、行きますか。
アルフレッドはへらへらとした仮面を被り直し、きょろきょろと珍し気に辺りを見回す留学生を演じながら、異形の溢れる廊下を歩いて行った。
「翠ちゃ~ん!ごめんね!遅くなっちゃって……」
美月は、迎賓館の外のベンチで参考書を広げている翠の元へと駆け寄った。
「美月!……大丈夫だった?!」
心配そうな顔でこちらを見上げてくる翠に、美月はへにょりと笑った。
「うん、何とか。……だけど、本当にごめんね、翠ちゃん。せっかくの入学の日に、わたしのせいでこんなことに――しかも、こんなに待たせちゃって……!」
「なに言ってるの?!わたしは大丈夫だよ?ほら、ちゃんとスキマ時間も有効利用してるし!」
翠は美月の目の前で、広げていた参考書を振った。
「それより、今度はちゃんとサインして、明日の資料を受け取って来たんでしょうね?!」
「う、うん。……何か理事長さんがいて、面接とか言われたから、緊張した」
「は?!なにっ、それ!……美月、けっこうそれ、ヤバイよ?入学当初から、そんなので目立ってどうするの」
「……うん。それは、わたしもそう思った」
思わず出た翠の本音に、しゅん、とすぐに深く項垂れた美月を見て、翠はやばっと方向転換する。
「だ、だけどっ!逆に、後は上がるしかないっていうか!そ、そう、まだ初日だからこそ、まだまだ挽回可能っていうか!」
「…………翠ちゃん」
顔を伏せ俯いたままの美月のか細い呼びかけに、翠はさらに焦って励ましの言葉を言い募ろうとした時――
「そうだよね?!翠ちゃん!」
と、美月は、がばっと起き上がった。
「そうだね、後は汚名挽回に努めるしかない。やる、わたしはやるよ、翠ちゃん!」
一旦は心底落ち込むものの、立ち直りも早い美月は、既に前を向き、やる気に満ち溢れていた……。
笑いながら、少年は美月に片手を差し出す。
「ボクは、アルフレッド・グラント・ウィルソン。アルって呼んで?キミは?」
「わたしは、星野美月ですけど……」
アルフレッドのフレンドリーさに押され、内心わあどうしよ?と狼狽えつつ、おずおずと差し出した美月の手を、アルフレッドはぎゅっと両手で握りしめた。
「ヨロシク、ヨロシク~!」
満面の笑みでぶんぶんと握手されている間に、どうやらアルフレッドのガイドが追いついたようだ。
そのガイドは、よく見れば、広間で美月を待ってくれていた女性だった。
流暢な英語でアルフレッドに話しかけ、先程美月が退出した部屋を指し示している。
「OK、OK~!Thank you~!」
その間、立ち去る間を見つけられなかった美月は、何となくその様子を見守っていたが、女性の話に明るい声で軽く頷いたアルフレッドは、またしても美月に向き直った。
「ホシノミヅキサン、もしかして、アナタも?」
部屋を指し示すアルフレッドに、美月は苦笑いしながら、頷く。
……呼び出しに応じなかったのは、わたしだけじゃなかったみたい。
だけど、微妙。外国の人だもんね。日本語の指示を聞き取れなくても仕方ないよね。
「わたしはもう終わったの。……すぐ終わるから、大丈夫だよ?頑張ってね」
美月は苦笑しつつも、アルフレッドを励まし、ぺこりとガイドの女性に頭を下げてから歩き出した。
その様子をアルフレッドは見送る――
ふぅん、……星野美月、ね。
彼は内心、流暢な日本語で繰り返し、美月の名を心に刻み付けた。
さて、と、行きますか。
アルフレッドはへらへらとした仮面を被り直し、きょろきょろと珍し気に辺りを見回す留学生を演じながら、異形の溢れる廊下を歩いて行った。
「翠ちゃ~ん!ごめんね!遅くなっちゃって……」
美月は、迎賓館の外のベンチで参考書を広げている翠の元へと駆け寄った。
「美月!……大丈夫だった?!」
心配そうな顔でこちらを見上げてくる翠に、美月はへにょりと笑った。
「うん、何とか。……だけど、本当にごめんね、翠ちゃん。せっかくの入学の日に、わたしのせいでこんなことに――しかも、こんなに待たせちゃって……!」
「なに言ってるの?!わたしは大丈夫だよ?ほら、ちゃんとスキマ時間も有効利用してるし!」
翠は美月の目の前で、広げていた参考書を振った。
「それより、今度はちゃんとサインして、明日の資料を受け取って来たんでしょうね?!」
「う、うん。……何か理事長さんがいて、面接とか言われたから、緊張した」
「は?!なにっ、それ!……美月、けっこうそれ、ヤバイよ?入学当初から、そんなので目立ってどうするの」
「……うん。それは、わたしもそう思った」
思わず出た翠の本音に、しゅん、とすぐに深く項垂れた美月を見て、翠はやばっと方向転換する。
「だ、だけどっ!逆に、後は上がるしかないっていうか!そ、そう、まだ初日だからこそ、まだまだ挽回可能っていうか!」
「…………翠ちゃん」
顔を伏せ俯いたままの美月のか細い呼びかけに、翠はさらに焦って励ましの言葉を言い募ろうとした時――
「そうだよね?!翠ちゃん!」
と、美月は、がばっと起き上がった。
「そうだね、後は汚名挽回に努めるしかない。やる、わたしはやるよ、翠ちゃん!」
一旦は心底落ち込むものの、立ち直りも早い美月は、既に前を向き、やる気に満ち溢れていた……。
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