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もう一人の面接者?! 1
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書類を受け取り美月が署名をし終わると、緑雨理事長からは明日の試験を頑張ってくださいと穏やかに励まされた。
それに対し、美月は恐縮しつつも精一杯頑張りますと答える。
「……お手数をおかけしてしまい、すみませんでした!また、明日からもよろしくお願いします」
美月は資料その他の入った封筒を胸に抱えながら理事長に向かって深く一礼し、それでは失礼します、と声をかけて退出した。
(はいはい、また明日~!)
扉を閉める瞬間に聞こえた、理事長に似つかわしくない声と口調に美月は首を傾げるも、無事終わった安堵感から顔をほころばせ、足取り軽く廊下を歩きだした。
「……だいぶ、待たせちゃったかな?翠ちゃんの所まで、急がなくちゃ」
そう呟き、急ぎ足になる美月。
その姿は相変わらずで、自分を注視する周りに佇む異形達には全く気づいていなかった……。
「彼女は外れ、と……」
扉の内では緑雨が低く呟き、美月の調査書の一欄に×を書き込む。
そして、その下にさらさらと何行か書き足した。
(残念じゃったのう。春の坊や)
(いや~わしも残念じゃ。あの子はもう、普通クラスなのじゃろ?)
(それは、残念)(我も)(わたしも)(僕も)(吾も)
滅多に見ない旧友達のその姿に、緑雨は目を見開き、少し考えてから、また何かを美月の調査書に書き加えた。
「いくら何でも、坊呼ばわりは止めてください」
(なに、我らから見れば、お主など何時までたっても小僧のままよ)
(ほんに、口だけはいつの間にか回るようになったがな)
(そうだ)(そう)(そうね)(全く)
愛情のこもったその言葉と眼差しに、緑雨は肩をすくめた。
(して、今年の面接は、もう終わりか?)
その言葉に、緑雨は軽く首を振る。
「いえ、もう一人います。……しばらくしたら、来ます。皆様、また先程のようにお願いします」
一方、退出した美月が急いで廊下を進んでいると、先程大森と別れた龍の像の向こうから、人の話し声がした。
(この子は外れだって)
(外れか、残念)
(今年も駄目か)(ダメ)(駄目みたい)
……ダメって何が?!この子って、誰のこと?陰口?!
美月は思わず耳を押さえてきょろきょろと辺りを見回す。
(お?何か態度がおかしい)
(聴こえてるの?おお~い!)
けれども、周りを見渡した美月の目に飛び込んできたのは、金髪碧眼の少年だった。
美月と少年の目が合った途端、少年はガイドらしき女性を置いて、美月の方へ駆け寄って来る。
「Hello~!」
片手を上げて気さくに近寄って来る、キラキラしい少年にパニくった美月は、
「あ、……I can’t speak English!」
と思いっきりお約束をやらかし、少年にげらげらと笑われた……。
それに対し、美月は恐縮しつつも精一杯頑張りますと答える。
「……お手数をおかけしてしまい、すみませんでした!また、明日からもよろしくお願いします」
美月は資料その他の入った封筒を胸に抱えながら理事長に向かって深く一礼し、それでは失礼します、と声をかけて退出した。
(はいはい、また明日~!)
扉を閉める瞬間に聞こえた、理事長に似つかわしくない声と口調に美月は首を傾げるも、無事終わった安堵感から顔をほころばせ、足取り軽く廊下を歩きだした。
「……だいぶ、待たせちゃったかな?翠ちゃんの所まで、急がなくちゃ」
そう呟き、急ぎ足になる美月。
その姿は相変わらずで、自分を注視する周りに佇む異形達には全く気づいていなかった……。
「彼女は外れ、と……」
扉の内では緑雨が低く呟き、美月の調査書の一欄に×を書き込む。
そして、その下にさらさらと何行か書き足した。
(残念じゃったのう。春の坊や)
(いや~わしも残念じゃ。あの子はもう、普通クラスなのじゃろ?)
(それは、残念)(我も)(わたしも)(僕も)(吾も)
滅多に見ない旧友達のその姿に、緑雨は目を見開き、少し考えてから、また何かを美月の調査書に書き加えた。
「いくら何でも、坊呼ばわりは止めてください」
(なに、我らから見れば、お主など何時までたっても小僧のままよ)
(ほんに、口だけはいつの間にか回るようになったがな)
(そうだ)(そう)(そうね)(全く)
愛情のこもったその言葉と眼差しに、緑雨は肩をすくめた。
(して、今年の面接は、もう終わりか?)
その言葉に、緑雨は軽く首を振る。
「いえ、もう一人います。……しばらくしたら、来ます。皆様、また先程のようにお願いします」
一方、退出した美月が急いで廊下を進んでいると、先程大森と別れた龍の像の向こうから、人の話し声がした。
(この子は外れだって)
(外れか、残念)
(今年も駄目か)(ダメ)(駄目みたい)
……ダメって何が?!この子って、誰のこと?陰口?!
美月は思わず耳を押さえてきょろきょろと辺りを見回す。
(お?何か態度がおかしい)
(聴こえてるの?おお~い!)
けれども、周りを見渡した美月の目に飛び込んできたのは、金髪碧眼の少年だった。
美月と少年の目が合った途端、少年はガイドらしき女性を置いて、美月の方へ駆け寄って来る。
「Hello~!」
片手を上げて気さくに近寄って来る、キラキラしい少年にパニくった美月は、
「あ、……I can’t speak English!」
と思いっきりお約束をやらかし、少年にげらげらと笑われた……。
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