【完結済み】私達はあなたを決して許しません

asami

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 わたしは、かつて美しい夢の中にいた。父の地位と母の優雅さを受け継ぎ、家族の期待に応える令嬢として。だが、その夢は突如として崩れ去った。婚約者である皇太子が、私の妹と密かに愛を交わしていたのだ。許されざる裏切りに心が引き裂かれ、私は深い闇へと沈んでいった。



気がつくと、薄暗い部屋の中で目を覚ました。白いカーテンが風に揺れ、まるで私の心の動揺を映し出しているかのようだった。私の名前はアリス。王族の家に生まれ、何不自由なく育ったはずの令嬢。しかし、今やそのすべてが無に帰した。



婚約破棄の知らせを受けた瞬間、私は自らの存在意義を失った。皇太子の愛を失っただけではない。妹エリザベスの裏切りにより、私の心は冷酷な復讐を誓う決意で満たされた。







私の心に渦巻く暗い感情は、日々強くなっていった。エリザベスはその美しさと純真さで周囲の者を魅了し、皇太子は彼女に夢中になり、私を捨てた。彼女の笑顔は、私の心をさらに抉り取る。だが、私はもう迷わない。この苦しみを誰かに伝えなければならない。



夜が深まると、私は自室の書斎にこもり、復讐の計画を練った。まずは妹を孤立させ、彼女の心の支えを奪うことにした。友人や家族から疑念を抱かせるよう仕向けることで、彼女は次第に孤独に苛まれるだろう。



その夜、夢の中で再び皇太子の姿を見た。彼は、私の手を取って微笑んでいた。しかし、その背後には不気味な影が忍び寄っていた。私は目を覚まし、恐れと興奮が交錯する中、復讐の火が燃え上がるのを感じた。






次の日、私は策略を実行に移した。エリザベスが友人と楽しそうに話しているところを見計らって、彼女の元へ向かった。微笑みを浮かべながら、私は彼女に向けてさりげなく話しかけた。



「エリザベス、最近は皇太子様とよくお話ししているの?私もあなたの話を聞きたいな。」



彼女は笑顔で「もちろん、アリス。彼は素晴らしい方よ。」と答えた。その瞬間、私の心の中に冷たい笑いが響いた。彼女の無邪気な言葉が私をさらに煽り立てている。



その後、私は彼女の友人たちに耳打ちした。何気ない会話の中で、彼女が皇太子との関係を隠しているとほのめかした。友人たちの視線が徐々にエリザベスに向けられ、彼女は次第に孤立していく。私はその様子を遠くから見守り、静かに満足感を味わった。







だが、復讐の喜びは長く続かなかった。ある晩、私は再び不気味な夢を見た。夢の中で、エリザベスは私を責め立て、皇太子も私を見捨てていた。彼らの声が耳をつんざくように響く。私は恐怖で目が覚め、胸の鼓動が激しくなる。



その日、エリザベスが姿を消した。彼女の行方を心配した母が私を責め立て、家中が騒然となった。私の心に一瞬の不安がよぎる。まさか、私の復讐が彼女に何かをもたらしたのだろうか?



数日後、城の外れで彼女の姿が見つかった。無惨に倒れた彼女の姿に、私は言葉を失った。周囲には、彼女の愛していた皇太子の影がちらついていた。私の心に広がる罪悪感。復讐は終わったはずなのに、その後に待ち受けていたのは、恐ろしい現実だった。







皇太子は悲しみに暮れ、私の仕業だと疑われた。家族からも、私の心の闇を恐れられ、孤立無援となった。心の中に渦巻く復讐の意志は、次第に自己嫌悪と恐怖に変わっていった。



夜が訪れるたびに、私はエリザベスの声を聞く。彼女は私を呼び、恨みを込めた目で見つめる。その視線に耐えきれず、私は次第に精神を病んでいった。



最終的に、私は自らの手で自らの運命を決めることにした。城の最上階から身を投げ、エリザベスと再会することを願った。暗闇に落ちる瞬間、彼女の声が耳に響く。「復讐は終わったのに、どうして私の側に来てくれなかったの?」



その言葉が、私の心を貫いた。私の復讐は、決して完結することはなかったのだ。永遠に続く恐怖の中で、私は妹と共に彷徨い続けることとなった。
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