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第二部 死闘
第27話 崩れる病棟
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――――――――――――――――
残り時間――6時間56分
残りデストラップ――9個
残り生存者――9名
死亡者――2名
重体によるゲーム参加不能者――2名
――――――――――――――――
床が揺れ、壁が揺れ、天井が揺れ、病院全体が悲鳴をあげるように震動する。
スオウはイツカのそばに行きたかったが、体を動かす余裕がなかった。
天井の照明がいっせいに切れた。暗闇が一瞬生まれて、すぐに非常灯が点く。
「やだ……やだ……やめて……やめて……やめてよ……」
薫子の悲鳴が途切れ途切れに聞こえる。
蛍光灯が床に落下し、パンッという破裂音があがった。
さらにグラついていたテレビが、まるでスローモーションの映像を見ているかのようにゆっくりと棚の上から落下しく。
ちょうどその下に五十嵐の姿があった。
「うぐわっ!」
五十嵐が悲鳴をあげる。どこかを強打したのかもしれないが、暗くて様子が分からない。
とにかく、この揺れがおさまるのを待つしかなかった。動くのはそれからだ。
スオウは腹ばいの姿勢のまま、じっと耐え続けた。
――――――――――――――――
ヒロトはイスでヒロユキに殴りかかった。
イケる。
そう思ったが、イスの脚はヒロユキの顔をわずかにかすめて、床をガツンと叩いていた。地震の揺れで、目測を誤ってしまったのだ。
「ハズレだぜ!」
ヒロユキがニタリと嫌な笑いを浮かべた。握り締めた右拳を、ヒロトのがら空きになったわき腹に向けて飛ばす。ヒロトのわき腹にヒロユキの拳がめり込む。
「ぐうっ」
口から声が漏れ出た。痛みの為、手からイスが離れる。
地震の揺れがさらに激しさを増していく。
もはやケンカどころの状況ではない。
「トドメをさしてやるぜっ!」
この期に及んでもなおケンカを止めようとしないヒロユキが、猛然と突っ掛かってきた。
立っているのもやっとの状態だったヒロトは、ヒロユキに体を掴まれてしまった。そのまま、二人はもつれるようにして床に倒れこんだ。
様々な物が破壊される音が聞こえてくる中、二人の体の上にひときわ大きな物体が降ってきた。
三階の天井が抜け落ちて、二人の体を直撃したのだった。
――――――――――――――――
瓜生は愛莉を体の下で守りながら、揺れがおさまるのを待ち続けた。もっとも、動こうにも動けなかった。それぐらい揺れの激しさが増していたのだ。
震度5……いや、もしかしたらそれ以上か……。
職業柄、こんな状況でもついそんなことを考えてしまう。
天井の照明はとっくに消えていた。非常灯が点いているが、あたり一面埃が舞っているせいか、視界が利かなかった。
近くでガラスが割れる音がした。ほぼ同時に左太ももに鋭い痛みが走った。
「――――!」
瓜生はグッと奥歯を噛みしめて堪えた。
――――――――――――――――
数十秒後、ようやく揺れがおさまった。
スオウは恐る恐る立ち上がった。
非常灯の明かりの下、ホールの姿は一変していた。
窓ガラスは窓枠を残して、すべて砕け散っている。イスはすべて倒れており、テーブルは壁際でひとまとめになっている。天井の一部が崩落していて、天井パネルが床に転がっている。地震によって一度落ちた電源が復旧したのか、点いている蛍光灯もあったが、大半の蛍光灯は落下していて、明かりはまばらたった。
イツカは……?
薄闇の中、イツカの姿を探す。テーブルの下に埋まるようにして、イツカとミネの姿があった。地震の揺れで、テーブルと一緒に壁際まで押しやられたらしい。
「イツカ! イツカ! 大丈夫か!」
スオウはテーブルを脇にどかして、二人を助け出した。
ミネは呼吸は荒いままだが、目立った傷はなかった。一方、イツカは額のあたりに擦って出来たような傷があった。幸い出血はしておらず、命に別状はないと思われた。
「ああ、スオウ君……助けてくれたんだ……」
額を押さえながらイツカがスオウを見た。
「助けたなんて大袈裟だよ。おれはテーブルをどかしただけだからさ」
「それでも助けてくれたことにかわりはないでしょ。ありがとう。――そうだ! ミネさんは?」
「大丈夫だよ。怪我はしてないみたいだから」
「そう、良かった。それで他の人は?」
「そうだった。五十嵐さんだ!」
イツカのことばかり気になっていて、テレビの落下の直撃を受けたらしい五十嵐のことを忘れていた。床に転がっているテレビに目をやった。倒れたテレビの下から、小さなうめき声が聞こえる。
「五十嵐さん! 大丈夫ですか!」
スオウは倒れたテレビの元に走った。五十嵐の頭部はテレビで隠れてしまっていて見えない。
「今、テレビをどかしますから」
幸い薄型テレビだったので、スオウの力でも簡単に持ち上げられた。そのまま脇にテレビを動かす。
五十嵐の頭部が見えた。こめかみの辺りに出血があった。こういうときは、下手に動かすのは危険だと習ったことを思い出した。軽く肩を擦りながら声をかける。
「五十嵐さん、五十嵐さん、五十嵐さん」
三度目の呼びかけに、五十嵐が反応した。
「う、う、うーん……」
五十嵐が目をしばたたかせた。
「良かった。意識はあるみたいですね」
「スオウ君……だよね?」
「はい、そうです。五十嵐さん、起き上がれますか?」
「ああ……ちょっと待ってくれ……」
五十嵐は上半身だけ起き上がった。
「どこか痛むところはありますか?」
「そうだな……ここが、ちょっと……」
手を伸ばしたのは出血している箇所である。
「他にはありますか?」
「他? いや……他は、大丈夫みたいだ……」
「分かりました」
スオウはポケットからハンカチを取り出すと、出血している箇所にあてがった。
「ここを手で押さえておいて下さい」
「ああ、分かったよ」
五十嵐がハンカチを自分の手で押さえる。
とりあえず五十嵐は大丈夫のようである。あと残っているのは薫子と瑛斗の二人だ。
二人の姿は窓際にあった。お腹を中心にして体を丸めた薫子。その薫子の体を守るように、手足を大きく広げて薫子に覆いかぶさっている瑛斗。
ひょっとして、あの女の人を守ったのか?
今までの瑛斗の行動からは考えられなかったので、スオウは驚いてしまった。しかも瑛斗は窓ガラスの破片を浴びたらしく、左手の前腕から出血をしていた。
「おい、大丈夫なのか?」
「…………」
瑛斗がスオウの方に顔を向けた。それから、なにも言わずに薫子から離れていく。その間、視線は薫子の腹部に向けられたままであった。
その様子がなんとも不気味に見えた。そういえば薫子が妊婦であると告白してからというもの、瑛斗の様子がどことなくおかしくなったように思えた。
もっとも、瑛斗が薫子を守ったことは確かなので、今は質問するのはやめにした。
とりあえず、これでホールにいる全員の無事は確認出来た。
――――――――――――――――
地震の揺れがおさまった。レストランにいた二人は、落ちてきた天井パネルの下敷きになってしまっていた。さらにその上には、穴の開いた天井から落ちてきたのであろう医療器具が、山のように積み重なっていた。中には数十キロはありそうな巨大な器具が混じっている。惨状といってもよい有様である。
電気配線から聞こえるジジジという電流の音。
空気が抜けるようなシューシューという音。
天井の穴に引っかかっていたガレキがときおり落ちる音。
しばらくすると、ガレキの下から低いうめき声が聞こえてきた。
さらにしばらくすると、ガゴリガゴリという歪な音が聞こえてきた。何者かが重いガレキの下で必死に這いずろうとしているのだ。
「くそくそくそくそくそくそ………………」
まるで誰かに対する呪詛のような声が、ガレキの下から聞こえてきた。
少なくともひとりは意識を取り戻したのだ。
――――――――――――――――
揺れがおさまるのを待って、瓜生が最初にしたのは愛莉の体の状態の確認だった。浅い呼吸を繰り返す愛莉の顔色は、さっきよりもさらに蒼白くなっていた。呼吸に伴う胸の動きも弱い。全身は細かく震えている。一刻でも早く病院に連れて行かないとマズイ状態だ。
次に瓜生は自分の足に目をやった。左太ももがザックリと抉られたように切れていた。出血量こそ少なかったが、ジンジンとした痛みが絶え間なく続いている。なんとか体を動かすことは出来そうだったが、普段通りの動きはとてもじゃないが出来そうにない。
「ゴ、ゴブッ……ゴボ、ゴボボ……」
病人特有の咳き込む音が聞こえた。
瓜生は音の出所に目をやった。壁にもたれた円城が苦しそうに咳き込んでいる。
「おい……大丈夫か?」
自分でも弱々しいと分かる声で訊いた。
「ゴホッ、ゴブッ……ゴボ……ああ……大丈夫、だ……」
「おいおい、大丈夫にはとても見えないぜ」
「それは……ゴボッゴホ……お互い様……ゴブッ……だろう……」
円城が苦しげな表情のまま、口元にだけ笑みを浮かべた。
「ああ、それはいえてるな……」
瓜生は足の痛みに耐えながら苦笑を浮かべた。
そのとき、ゲーム参加者にメールが送信されてきた。
『 残り時間――6時間53分
残りデストラップ――8個
残り生存者――9名
死亡者――2名
重体によるゲーム参加不能者――2名 』
残り時間――6時間56分
残りデストラップ――9個
残り生存者――9名
死亡者――2名
重体によるゲーム参加不能者――2名
――――――――――――――――
床が揺れ、壁が揺れ、天井が揺れ、病院全体が悲鳴をあげるように震動する。
スオウはイツカのそばに行きたかったが、体を動かす余裕がなかった。
天井の照明がいっせいに切れた。暗闇が一瞬生まれて、すぐに非常灯が点く。
「やだ……やだ……やめて……やめて……やめてよ……」
薫子の悲鳴が途切れ途切れに聞こえる。
蛍光灯が床に落下し、パンッという破裂音があがった。
さらにグラついていたテレビが、まるでスローモーションの映像を見ているかのようにゆっくりと棚の上から落下しく。
ちょうどその下に五十嵐の姿があった。
「うぐわっ!」
五十嵐が悲鳴をあげる。どこかを強打したのかもしれないが、暗くて様子が分からない。
とにかく、この揺れがおさまるのを待つしかなかった。動くのはそれからだ。
スオウは腹ばいの姿勢のまま、じっと耐え続けた。
――――――――――――――――
ヒロトはイスでヒロユキに殴りかかった。
イケる。
そう思ったが、イスの脚はヒロユキの顔をわずかにかすめて、床をガツンと叩いていた。地震の揺れで、目測を誤ってしまったのだ。
「ハズレだぜ!」
ヒロユキがニタリと嫌な笑いを浮かべた。握り締めた右拳を、ヒロトのがら空きになったわき腹に向けて飛ばす。ヒロトのわき腹にヒロユキの拳がめり込む。
「ぐうっ」
口から声が漏れ出た。痛みの為、手からイスが離れる。
地震の揺れがさらに激しさを増していく。
もはやケンカどころの状況ではない。
「トドメをさしてやるぜっ!」
この期に及んでもなおケンカを止めようとしないヒロユキが、猛然と突っ掛かってきた。
立っているのもやっとの状態だったヒロトは、ヒロユキに体を掴まれてしまった。そのまま、二人はもつれるようにして床に倒れこんだ。
様々な物が破壊される音が聞こえてくる中、二人の体の上にひときわ大きな物体が降ってきた。
三階の天井が抜け落ちて、二人の体を直撃したのだった。
――――――――――――――――
瓜生は愛莉を体の下で守りながら、揺れがおさまるのを待ち続けた。もっとも、動こうにも動けなかった。それぐらい揺れの激しさが増していたのだ。
震度5……いや、もしかしたらそれ以上か……。
職業柄、こんな状況でもついそんなことを考えてしまう。
天井の照明はとっくに消えていた。非常灯が点いているが、あたり一面埃が舞っているせいか、視界が利かなかった。
近くでガラスが割れる音がした。ほぼ同時に左太ももに鋭い痛みが走った。
「――――!」
瓜生はグッと奥歯を噛みしめて堪えた。
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数十秒後、ようやく揺れがおさまった。
スオウは恐る恐る立ち上がった。
非常灯の明かりの下、ホールの姿は一変していた。
窓ガラスは窓枠を残して、すべて砕け散っている。イスはすべて倒れており、テーブルは壁際でひとまとめになっている。天井の一部が崩落していて、天井パネルが床に転がっている。地震によって一度落ちた電源が復旧したのか、点いている蛍光灯もあったが、大半の蛍光灯は落下していて、明かりはまばらたった。
イツカは……?
薄闇の中、イツカの姿を探す。テーブルの下に埋まるようにして、イツカとミネの姿があった。地震の揺れで、テーブルと一緒に壁際まで押しやられたらしい。
「イツカ! イツカ! 大丈夫か!」
スオウはテーブルを脇にどかして、二人を助け出した。
ミネは呼吸は荒いままだが、目立った傷はなかった。一方、イツカは額のあたりに擦って出来たような傷があった。幸い出血はしておらず、命に別状はないと思われた。
「ああ、スオウ君……助けてくれたんだ……」
額を押さえながらイツカがスオウを見た。
「助けたなんて大袈裟だよ。おれはテーブルをどかしただけだからさ」
「それでも助けてくれたことにかわりはないでしょ。ありがとう。――そうだ! ミネさんは?」
「大丈夫だよ。怪我はしてないみたいだから」
「そう、良かった。それで他の人は?」
「そうだった。五十嵐さんだ!」
イツカのことばかり気になっていて、テレビの落下の直撃を受けたらしい五十嵐のことを忘れていた。床に転がっているテレビに目をやった。倒れたテレビの下から、小さなうめき声が聞こえる。
「五十嵐さん! 大丈夫ですか!」
スオウは倒れたテレビの元に走った。五十嵐の頭部はテレビで隠れてしまっていて見えない。
「今、テレビをどかしますから」
幸い薄型テレビだったので、スオウの力でも簡単に持ち上げられた。そのまま脇にテレビを動かす。
五十嵐の頭部が見えた。こめかみの辺りに出血があった。こういうときは、下手に動かすのは危険だと習ったことを思い出した。軽く肩を擦りながら声をかける。
「五十嵐さん、五十嵐さん、五十嵐さん」
三度目の呼びかけに、五十嵐が反応した。
「う、う、うーん……」
五十嵐が目をしばたたかせた。
「良かった。意識はあるみたいですね」
「スオウ君……だよね?」
「はい、そうです。五十嵐さん、起き上がれますか?」
「ああ……ちょっと待ってくれ……」
五十嵐は上半身だけ起き上がった。
「どこか痛むところはありますか?」
「そうだな……ここが、ちょっと……」
手を伸ばしたのは出血している箇所である。
「他にはありますか?」
「他? いや……他は、大丈夫みたいだ……」
「分かりました」
スオウはポケットからハンカチを取り出すと、出血している箇所にあてがった。
「ここを手で押さえておいて下さい」
「ああ、分かったよ」
五十嵐がハンカチを自分の手で押さえる。
とりあえず五十嵐は大丈夫のようである。あと残っているのは薫子と瑛斗の二人だ。
二人の姿は窓際にあった。お腹を中心にして体を丸めた薫子。その薫子の体を守るように、手足を大きく広げて薫子に覆いかぶさっている瑛斗。
ひょっとして、あの女の人を守ったのか?
今までの瑛斗の行動からは考えられなかったので、スオウは驚いてしまった。しかも瑛斗は窓ガラスの破片を浴びたらしく、左手の前腕から出血をしていた。
「おい、大丈夫なのか?」
「…………」
瑛斗がスオウの方に顔を向けた。それから、なにも言わずに薫子から離れていく。その間、視線は薫子の腹部に向けられたままであった。
その様子がなんとも不気味に見えた。そういえば薫子が妊婦であると告白してからというもの、瑛斗の様子がどことなくおかしくなったように思えた。
もっとも、瑛斗が薫子を守ったことは確かなので、今は質問するのはやめにした。
とりあえず、これでホールにいる全員の無事は確認出来た。
――――――――――――――――
地震の揺れがおさまった。レストランにいた二人は、落ちてきた天井パネルの下敷きになってしまっていた。さらにその上には、穴の開いた天井から落ちてきたのであろう医療器具が、山のように積み重なっていた。中には数十キロはありそうな巨大な器具が混じっている。惨状といってもよい有様である。
電気配線から聞こえるジジジという電流の音。
空気が抜けるようなシューシューという音。
天井の穴に引っかかっていたガレキがときおり落ちる音。
しばらくすると、ガレキの下から低いうめき声が聞こえてきた。
さらにしばらくすると、ガゴリガゴリという歪な音が聞こえてきた。何者かが重いガレキの下で必死に這いずろうとしているのだ。
「くそくそくそくそくそくそ………………」
まるで誰かに対する呪詛のような声が、ガレキの下から聞こえてきた。
少なくともひとりは意識を取り戻したのだ。
――――――――――――――――
揺れがおさまるのを待って、瓜生が最初にしたのは愛莉の体の状態の確認だった。浅い呼吸を繰り返す愛莉の顔色は、さっきよりもさらに蒼白くなっていた。呼吸に伴う胸の動きも弱い。全身は細かく震えている。一刻でも早く病院に連れて行かないとマズイ状態だ。
次に瓜生は自分の足に目をやった。左太ももがザックリと抉られたように切れていた。出血量こそ少なかったが、ジンジンとした痛みが絶え間なく続いている。なんとか体を動かすことは出来そうだったが、普段通りの動きはとてもじゃないが出来そうにない。
「ゴ、ゴブッ……ゴボ、ゴボボ……」
病人特有の咳き込む音が聞こえた。
瓜生は音の出所に目をやった。壁にもたれた円城が苦しそうに咳き込んでいる。
「おい……大丈夫か?」
自分でも弱々しいと分かる声で訊いた。
「ゴホッ、ゴブッ……ゴボ……ああ……大丈夫、だ……」
「おいおい、大丈夫にはとても見えないぜ」
「それは……ゴボッゴホ……お互い様……ゴブッ……だろう……」
円城が苦しげな表情のまま、口元にだけ笑みを浮かべた。
「ああ、それはいえてるな……」
瓜生は足の痛みに耐えながら苦笑を浮かべた。
そのとき、ゲーム参加者にメールが送信されてきた。
『 残り時間――6時間53分
残りデストラップ――8個
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死亡者――2名
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