王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました

さこの

文字の大きさ
21 / 36

寄り添いたい

しおりを挟む



「本当に?ほんと?夢じゃないよね…」
ミレイユの顔を真剣な眼差しで見つめるレナード
「冗談はやめてくれよ」
こくんと頷くミレイユ

「レナード様が、わたくしの心に寄り添いたいと言ってくださって…嬉しかった。レナード様がわたくしの心の枷を取り除いてくれました、貴方と、一緒にいられるのなら、貴方が望んでくれるのなら…」

泣きそうになる。自分の気持ちを伝えるだけなのに、それすらも…勇気がいる
気持ちを抑えるのに慣れてしまっていたから

「あぁ、泣かないでミレイユ」

「クロヴィス殿下と婚約を解消したばかりで、世間体も悪いと思うんです。でも両親や弟が反対してもレナード様と過ごしていけたなら…」


レナードがミレイユを優しく抱きしめ
「急に触れてごめん、でも我慢が出来なくて…」
耳元で囁くように話をするレナードの腕をギュッと掴む
「嬉しくて、ごめん言葉が出てこないんだ」
お互いの心臓がばくばくと音を立てるのが分かる
数分間抱きしめられていたが幸せすぎて時が止まればいいのに…と思った
少し落ち着いたレナードがゆっくりとミレイユから身体を離す

「近いうちに侯爵と話をしてくるよ」
「うん」
「俺の家族にもあって欲しい。話はちゃんとしてあるから」
「うん」
「侯爵や夫人、弟が反対してもって言っていたけど、そんな事にならないように俺は真摯に話をしてくるから安心してほしい」
「ありがとう、その言葉が嬉しいの」
レナードを見つめるミレイユ

「はぁ、かわいい俺のミレイユ」
「恥ずかしいから、」
そっと距離を取ろうとすると腰を掴まれ近くに寄せられた
思わず涙が頬を伝う
「なんで泣くの?」
「分からないけど、」

チュっと音を立ててミレイユの目元に優しくキスをする
「恥ずかしい、ですよ」
「うん、可愛いすぎるミレイユが悪い」
「恥ずかしくて死にそう」
「死なれたら困る…一緒に幸せになろう」
「そこは幸せにするよじゃないのね」
ふふっと二人で笑う

「二人で幸せになるんだ、片方だけじゃ意味がない」
「レナード様のそう言うところ素敵、前向きになれるから」
「俺は幼い頃からミレイユが好きだったんだけど、再会してから一緒に過ごすうちに今のミレイユの方が魅力的で大好きだと知った」
「ありがとう」

「惚れなおした?」
「うん」
「冗談だったのに…」

「レナード様は思いやりがありますね」
「そうかな?」
「王子様なのに、偉そうじゃないし、プレゼントしてくださる物もわたくしに合わせてくださるから」
「おねだりして欲しいくらいだけどね」
ふるふると頭を振る

「リボンもブックカバーもお菓子もわたくしを見てプレゼントしてくださったんですもの。嬉しい」
「うーん。ドレスもプレゼントしたいんだけど、ダメかなぁ…?」

「レナード様が選んでくださるなら」
こつんとミレイユのおでこと自分のおでこをくっつけるレナード

「その言葉忘れないで」

イケメンのドアップに心臓が口から飛び出るかと思った。一気に顔が赤くなる…
「はぁかわいったら…困ったね」

初めてイチャイチャと過ごすお茶会はあっという間に過ぎたのだった

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

王太子とさようならしたら空気が美味しくなりました

きららののん
恋愛
「リリエル・フォン・ヴァレンシュタイン、婚約破棄を宣言する」 王太子の冷酷な一言 王宮が凍りついた——はずだった。

婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい

恋愛
婚約者には初恋の人がいる。 王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。 待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。 婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。 従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。 ※なろうさんにも公開しています。 ※短編→長編に変更しました(2023.7.19)

王命を忘れた恋

須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』  そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。  強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?  そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。

【書籍化決定】愛など初めからありませんが。

ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。 お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。 「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」 「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」 「……何を言っている?」 仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに? ✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。

私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?

きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。 しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……

平民とでも結婚すれば?と言われたので、隣国の王と結婚しました

ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・ベルフォード、これまでの婚約は白紙に戻す」  その言葉を聞いた瞬間、私はようやく――心のどこかで予感していた結末に、静かに息を吐いた。  王太子アルベルト殿下。金糸の髪に、これ見よがしな笑み。彼の隣には、私が知っている顔がある。  ――侯爵令嬢、ミレーユ・カスタニア。  学園で何かと殿下に寄り添い、私を「高慢な婚約者」と陰で嘲っていた令嬢だ。 「殿下、どういうことでしょう?」  私の声は驚くほど落ち着いていた。 「わたくしは、あなたの婚約者としてこれまで――」

俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた

ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」 「嫌ですけど」 何かしら、今の台詞は。 思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。 ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。 ✻ゆるふわ設定です。 気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。 ✻R-15は保険です。

恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ

恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。 王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。 長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。 婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。 ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。 濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。 ※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています

処理中です...