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離縁してください
【7】
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最近アレックは帰って来なくなった。
ううん、帰っては来ているらしい。
わたしが仕事に行っている間に。夜は泊まりがけでほとんど王城に居て、わたしが仕事に行く間たまに帰ってきて仮眠してまた仕事に行っているらしい。
ーーう~ん、わたしのことを避けているのかしら?
でも……第二部隊に顔を出すし……その時は疲れた顔をしているからあまり眠れていないのかしら?避けられているかもしれないのに、やはり彼のことが心配になってしまう。
最近他の部署から回ってくる書類不備が増えた。
ううん、わたしがした仕事の時だけ、何故か他の部署へ回したら数枚足りなくなっている。
決済のところにはわたしのサインがある、封筒に入れて封をして回す。その時にはしっかり確認をしていた。なのに、足りなくなっているらしい。
一度不備があってからは先輩達に確認してもらってから封をしている。
なのに……足りないことがある。
「シルビア、どうしてかしら?ちゃんと確認はしてるわ」
先輩達もそう言ってくれる。
だって最近は女性三人で確認してるんだもの。
団長にそのことを伝えると
「シルビアが最近仕事を怠けて男達ウケのためにお菓子作りばかりしている」と噂が立っている。
「え?何?それ?」
先輩二人も驚いていた。
「わたし……が?」
お菓子作りは、確かにしている。でもこれは第二部隊以外の人もみんな知っている。
だってたまに頼まれて簡単な焼き菓子なら他の部隊の分も作っているもの。
混ぜて焼くだけなら。
まるでお菓子屋さんの気分になる時があるわ。
わたし仕事を蔑ろにしているつもりはない。その日の与えられた仕事はきちんとやっているつもり。
「シルビア、しばらくこの噂は放置する。みんなお前のことはわかっている、だからこそ犯人を見つけるためにも油断させたい。必ず捕まえるから少しだけ耐えてくれ」
「………わかりました」
ーー悔しい。一生懸命に頑張っているのに……でも職場のみんなはわたしがきちんと仕事をしていることを知ってくれている。
みんなが信じてくれてるなら……今は耐えるしかない。
そんな日々の中で、わたしを知らない人はわたしの表面の噂だけを聞いて嗤う。
「あ、あの人よ、アレック様の奥様……アレック様に相手にされないから騎士達に媚を売ってるらしいわ」
「いやね?モテない女は」
クスクスと嗤う声。
わかっていても耳を塞ぎたくなる。
アレックに相手にされない。それは……反論できない。だって本当だもの……
団長が犯人探しをしてくれている。それもわかってる………
だけど……周囲の目が気になる。
アレックがたまに第二部隊に現れる。わたしの噂を聞いているかしら?わたしがそんな人だと思っているかしら?
諦められずにいる恋心……彼の目が心の中が気になるのに……彼からの拒絶……もう何度も心が壊れているのに……
ほんと、恋って悔しいけど、勝手には消えてくれない。
あと一年で離縁するのに……早くなくなってしまえ!
「あっ、君、第二部隊の人だよね?」
この制服は……近衛騎士?かな……
「はい?あの、何か?」
「第二部隊から鍛錬用の防具をいくつか借りることになっているんだけど倉庫を開けてくれないか?」
ーーわたし?
確かに倉庫の鍵は事務室にもある。だけど普通は騎士達の控え室にある鍵で自由に開けられるから騎士達がする仕事。
事務室からわざわざ開けることはないのだけど……
「ほら!早くしてくれ」
「わかりました」
少し怖い声で急かされて慌てて事務室から倉庫の鍵を取り、急いで倉庫へ向かった。
倉庫の中は雑然としている。
たまに女性職員の三人で片付けをするので防具が置かれている場所は知っている。
後ろに騎士が待っているから急いで防具を手に取る。
「これであってますか?」
防具を見せると「うん、あと3個いるんだよね」と言われた。
「わかりました、取ってきますね」
また中に入り防具を手に取る。
ーーうん?後ろから人の気配……
振り向くと知らない騎士が数人ニヤニヤしながらわたしを見ていた。
「へぇ、男好きの事務官ってこの子のこと?」
「そうらしいぜ、倉庫に男を誘って待ってるくらいだからな」
ーーえっ?さっきの近衛騎士はどこに行ったの?この人達は誰?
わたしの口を一人の騎士が押さえた。
ーーうっ………やっ!な、なに?
ううん、帰っては来ているらしい。
わたしが仕事に行っている間に。夜は泊まりがけでほとんど王城に居て、わたしが仕事に行く間たまに帰ってきて仮眠してまた仕事に行っているらしい。
ーーう~ん、わたしのことを避けているのかしら?
でも……第二部隊に顔を出すし……その時は疲れた顔をしているからあまり眠れていないのかしら?避けられているかもしれないのに、やはり彼のことが心配になってしまう。
最近他の部署から回ってくる書類不備が増えた。
ううん、わたしがした仕事の時だけ、何故か他の部署へ回したら数枚足りなくなっている。
決済のところにはわたしのサインがある、封筒に入れて封をして回す。その時にはしっかり確認をしていた。なのに、足りなくなっているらしい。
一度不備があってからは先輩達に確認してもらってから封をしている。
なのに……足りないことがある。
「シルビア、どうしてかしら?ちゃんと確認はしてるわ」
先輩達もそう言ってくれる。
だって最近は女性三人で確認してるんだもの。
団長にそのことを伝えると
「シルビアが最近仕事を怠けて男達ウケのためにお菓子作りばかりしている」と噂が立っている。
「え?何?それ?」
先輩二人も驚いていた。
「わたし……が?」
お菓子作りは、確かにしている。でもこれは第二部隊以外の人もみんな知っている。
だってたまに頼まれて簡単な焼き菓子なら他の部隊の分も作っているもの。
混ぜて焼くだけなら。
まるでお菓子屋さんの気分になる時があるわ。
わたし仕事を蔑ろにしているつもりはない。その日の与えられた仕事はきちんとやっているつもり。
「シルビア、しばらくこの噂は放置する。みんなお前のことはわかっている、だからこそ犯人を見つけるためにも油断させたい。必ず捕まえるから少しだけ耐えてくれ」
「………わかりました」
ーー悔しい。一生懸命に頑張っているのに……でも職場のみんなはわたしがきちんと仕事をしていることを知ってくれている。
みんなが信じてくれてるなら……今は耐えるしかない。
そんな日々の中で、わたしを知らない人はわたしの表面の噂だけを聞いて嗤う。
「あ、あの人よ、アレック様の奥様……アレック様に相手にされないから騎士達に媚を売ってるらしいわ」
「いやね?モテない女は」
クスクスと嗤う声。
わかっていても耳を塞ぎたくなる。
アレックに相手にされない。それは……反論できない。だって本当だもの……
団長が犯人探しをしてくれている。それもわかってる………
だけど……周囲の目が気になる。
アレックがたまに第二部隊に現れる。わたしの噂を聞いているかしら?わたしがそんな人だと思っているかしら?
諦められずにいる恋心……彼の目が心の中が気になるのに……彼からの拒絶……もう何度も心が壊れているのに……
ほんと、恋って悔しいけど、勝手には消えてくれない。
あと一年で離縁するのに……早くなくなってしまえ!
「あっ、君、第二部隊の人だよね?」
この制服は……近衛騎士?かな……
「はい?あの、何か?」
「第二部隊から鍛錬用の防具をいくつか借りることになっているんだけど倉庫を開けてくれないか?」
ーーわたし?
確かに倉庫の鍵は事務室にもある。だけど普通は騎士達の控え室にある鍵で自由に開けられるから騎士達がする仕事。
事務室からわざわざ開けることはないのだけど……
「ほら!早くしてくれ」
「わかりました」
少し怖い声で急かされて慌てて事務室から倉庫の鍵を取り、急いで倉庫へ向かった。
倉庫の中は雑然としている。
たまに女性職員の三人で片付けをするので防具が置かれている場所は知っている。
後ろに騎士が待っているから急いで防具を手に取る。
「これであってますか?」
防具を見せると「うん、あと3個いるんだよね」と言われた。
「わかりました、取ってきますね」
また中に入り防具を手に取る。
ーーうん?後ろから人の気配……
振り向くと知らない騎士が数人ニヤニヤしながらわたしを見ていた。
「へぇ、男好きの事務官ってこの子のこと?」
「そうらしいぜ、倉庫に男を誘って待ってるくらいだからな」
ーーえっ?さっきの近衛騎士はどこに行ったの?この人達は誰?
わたしの口を一人の騎士が押さえた。
ーーうっ………やっ!な、なに?
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