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お祖父様編②
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ダイアナはエレファ以上に美しく成長していった。
だがダニエルはわたしを屋敷に近づけようとしなかった。守りは硬く常に剛腕な騎士達を何人も護衛につけていた。
ミリアに監視させていたが、ミリアや子供達にも厳しくダイアナと接しないように言い渡していてダイアナと接するのは難しかった。
仕方なく随時報告だけはさせるように言っていた。
ダイアナに手が出せないでイライラさせられるなか、王妃はさらに自分のところにダイアナを置き、わたしが手を出せないようにした。
何度となくダイアナのためと言ってわたしが気にいる婚約者を勧めた。
しかしダニエルは首を縦に振らない。
「ダニエル、ダイアナのためにいい嫁ぎ先を見つけてやろうと思わないのか?」
「ダイアナにはわたしと同じように恋愛結婚をしてもらいたいと思っているんです。無理強いはさせたくありません」
「お前が碌でもない女と結婚したから、跡取りすら産むこともできなかったんだ。顔だけの女で娘だけ産んでさっさと死んで、ろくな嫁じゃなかった。ミリアはそれに比べれば跡取りを産んだ。才女のミリアとお前の子供なら優秀な跡取りが育つだろう」
「父上、エレファはブラン王国の王女です、碌でもないなどと言わないでください」
「男を体で繋ぎ止めることもできなかった女のくせに。お前は結局ミリアと浮気してミリアに子供を産ませたんだ。何が恋愛だ!」
「ミリアとは確かに…だけど愛していたのはエレファだけです。今も彼女だけを愛しています」
「口で何を言っても無駄だ。ミリアに子供を産ませているくせに」
わたしはダニエルの物言いになぜか腹が立った。
エレファをひと目見て焦がれるほどの気持ちを持ったのはわたしも同じ。エレファの美しさは思わず目で追ってしまう。気品と美しさ、そして知性がありそれが自然に立ち振る舞いに出ている、誰もが認める王女としての魅力。
「欲しい」
わたしは息子の嫁を自分のものにしたかった。たとえ悪魔に魂を売ろうとエレファを自分だけのものにできるなら構わないと思った。
そのエレファが亡くなって喪失感で虚しい日々を送っていた時、まだ幼いがいずれは花ひらくであろうダイアナの美しさに目が止まった。
エレファは亡くなったがそれ以上の原石がここにある。
どれだけ興奮したことか。それもわたしにとっては孫。孫とならいくら接触してもまわりが変に捉えることはない。
そう思っていたのに、ダニエルは何度「ダイアナと会って話したい」と言っても聞き入れなかった。
わたしの言葉は絶対のはずなのに。
そして16歳の時、キース・ネヴァンスと婚約した。しかも陛下から声がかかっての婚約。断ることすらできない。
忌々しい気持ちでいっぱいだが、逆らうことはできないでいた。キースは侯爵家の次男で、父親があの生意気なデヴィッドだと知った時は、腹が立ちすぎて屋敷の書斎の机をひっくり返しても怒りはおさまらなかった。
あの若造は昔からダニエルの近くにいてわたしを軽蔑したかのような目で見ていた。
公爵であるわたしを馬鹿にしたかのような態度に、ダニエルには何度かデヴィッドとの付き合いはやめるように助言した。
その息子とダイアナが婚約など許せるわけがない。
だからこそわたしはダイアナにとって一番いい嫁ぎ先を見つけてやったのだ。
ただダニエルには拒絶されたので、仕方なくグランディル子爵にダイアナを連れてくるように指示した。
もう鉱山の権利書ももらい、金も受け取っている。今更ダイアナは連れてこれませんなど絶対にあってはならない。
仕方なく朝日が昇ったのを見てすぐに息子の屋敷へと向かった。
ダイアナを直接渡してもらうように言うつもりだ。
ほんと使いものにならない息子だ。一度は譲った公爵の名だが取り上げると脅せばダイアナのこともすぐに渡すだろう。
だがダニエルはわたしを屋敷に近づけようとしなかった。守りは硬く常に剛腕な騎士達を何人も護衛につけていた。
ミリアに監視させていたが、ミリアや子供達にも厳しくダイアナと接しないように言い渡していてダイアナと接するのは難しかった。
仕方なく随時報告だけはさせるように言っていた。
ダイアナに手が出せないでイライラさせられるなか、王妃はさらに自分のところにダイアナを置き、わたしが手を出せないようにした。
何度となくダイアナのためと言ってわたしが気にいる婚約者を勧めた。
しかしダニエルは首を縦に振らない。
「ダニエル、ダイアナのためにいい嫁ぎ先を見つけてやろうと思わないのか?」
「ダイアナにはわたしと同じように恋愛結婚をしてもらいたいと思っているんです。無理強いはさせたくありません」
「お前が碌でもない女と結婚したから、跡取りすら産むこともできなかったんだ。顔だけの女で娘だけ産んでさっさと死んで、ろくな嫁じゃなかった。ミリアはそれに比べれば跡取りを産んだ。才女のミリアとお前の子供なら優秀な跡取りが育つだろう」
「父上、エレファはブラン王国の王女です、碌でもないなどと言わないでください」
「男を体で繋ぎ止めることもできなかった女のくせに。お前は結局ミリアと浮気してミリアに子供を産ませたんだ。何が恋愛だ!」
「ミリアとは確かに…だけど愛していたのはエレファだけです。今も彼女だけを愛しています」
「口で何を言っても無駄だ。ミリアに子供を産ませているくせに」
わたしはダニエルの物言いになぜか腹が立った。
エレファをひと目見て焦がれるほどの気持ちを持ったのはわたしも同じ。エレファの美しさは思わず目で追ってしまう。気品と美しさ、そして知性がありそれが自然に立ち振る舞いに出ている、誰もが認める王女としての魅力。
「欲しい」
わたしは息子の嫁を自分のものにしたかった。たとえ悪魔に魂を売ろうとエレファを自分だけのものにできるなら構わないと思った。
そのエレファが亡くなって喪失感で虚しい日々を送っていた時、まだ幼いがいずれは花ひらくであろうダイアナの美しさに目が止まった。
エレファは亡くなったがそれ以上の原石がここにある。
どれだけ興奮したことか。それもわたしにとっては孫。孫とならいくら接触してもまわりが変に捉えることはない。
そう思っていたのに、ダニエルは何度「ダイアナと会って話したい」と言っても聞き入れなかった。
わたしの言葉は絶対のはずなのに。
そして16歳の時、キース・ネヴァンスと婚約した。しかも陛下から声がかかっての婚約。断ることすらできない。
忌々しい気持ちでいっぱいだが、逆らうことはできないでいた。キースは侯爵家の次男で、父親があの生意気なデヴィッドだと知った時は、腹が立ちすぎて屋敷の書斎の机をひっくり返しても怒りはおさまらなかった。
あの若造は昔からダニエルの近くにいてわたしを軽蔑したかのような目で見ていた。
公爵であるわたしを馬鹿にしたかのような態度に、ダニエルには何度かデヴィッドとの付き合いはやめるように助言した。
その息子とダイアナが婚約など許せるわけがない。
だからこそわたしはダイアナにとって一番いい嫁ぎ先を見つけてやったのだ。
ただダニエルには拒絶されたので、仕方なくグランディル子爵にダイアナを連れてくるように指示した。
もう鉱山の権利書ももらい、金も受け取っている。今更ダイアナは連れてこれませんなど絶対にあってはならない。
仕方なく朝日が昇ったのを見てすぐに息子の屋敷へと向かった。
ダイアナを直接渡してもらうように言うつもりだ。
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