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第17話
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エリスが加わってから、宿舎はますます活気にあふれていた。ルナはエリスの歌声と踊りが大好きで、いつも目を輝かせていた。セシリアもリリアも、そんな賑やかな雰囲気を楽しんでいるようだった。俺自身も、彼女たちの笑顔に囲まれていると、この異世界での生活が本当に充実していると感じる。
◇
ある日、俺たちはギルドで新たなクエストを受けた。
「今回のクエストは、王都周辺の森に自生する、希少な薬草の採集です。採取できる場所がかなり奥地になるので、強力な魔物も出現する可能性があります。それに、最近は森の民との小競り合いも報告されていますから、十分注意してくださいね」
リリアが眉を下げて説明する。彼女は俺たちの身を案じているのだろう。
「森の民、か。その話は聞いたことがあるな」
セシリアが興味深そうに呟いた。森の奥深くに住み、独自の文化を持つ種族だと。外界との交流をあまり持たず、森への侵入者には容赦ないとされていた。
「大丈夫だよ、リリア。俺たちが付いてるんだから」
俺はリリアの肩を軽く叩いた。セシリアも頷いた。
「ケンタの言う通りだ。我々ならば問題ない」
そうして俺たちは、希少な薬草の採集依頼を受けることになった。ルナは宿舎にリリアとセシリアが見てくれることになった。
◇
数日後、俺はセシリアと共に森の奥深くへと足を踏み入れていた。木々が生い茂り、昼間でも薄暗い。鳥の声さえ聞こえず、森全体が奇妙な静けさに包まれている。
「ケンタ、このあたりから薬草の反応が強くなっている。だが、同時に魔物の気配も濃い。慎重に進め」
セシリアの言葉に従い、俺はさらに奥へと進んだ。その時だった。
ヒュッ!
突然、何かが風を切る鋭い音がした。とっさに身をかがめると、すぐ頭上を矢がかすめていく。
「何だ!?」
俺が顔を上げると、木々の影から一人の女性が現れた。その手には弓が構えられている。しなやかな体つき、森の色に溶け込むような緑色の衣装。彼女は間違いなく、森の民だった。
警戒しながらも、俺はその女性の顔を見て、はっと息をのんだ。彼女の顔には、どこか見覚えがあった。
その女性と俺の目が合った瞬間、脳裏にあの感覚が走った。
「スキル『魅了』が発動しました」
女性の表情が、一瞬で和らいだ。警戒していた鋭い眼差しが、どこか穏やかなものに変わる。彼女は弓をゆっくりと下ろした。
「……貴方……は……?」
女性は戸惑ったように呟いた。俺は彼女の顔を改めてじっと見た。間違いない。彼女は、エリスにどこか似ている。エリスから、故郷の森に姉がいると聞いたことがあったのを思い出した。まさか……。
「もしかして、お前……エリスの姉さんか?」
俺が尋ねると、女性は目を見開いた。
「なぜ、私の妹の名前を……?」
「やっぱり……!俺はケンタだ。エリスとは最近、知り合ったんだ」
その時、背後からセシリアが剣を構えながら近づいてきた。
「ケンタ、何事だ?この者が森の民か」
「ああ、セシリア。多分、この人はエリスの姉さんだよ」
セシリアは訝しげに女性を見つめている。彼女の顔には、まだ警戒の色が濃い。
「私の名はリシア。貴方が、エリスの……?」
リシアは俺の顔をじっと見つめた。その瞳には、混乱と、かすかな期待が入り混じっていた。
「ああ、俺はケンタ。エリスの友人だ。今は一緒に暮らしてるんだ」
俺がそう言うと、リシアの表情に、微かな安堵が浮かんだように見えた。
王都に戻った俺たちは、リシアを連れて宿舎へと向かった。リリアとルナが驚く中、エリスを呼んだ。
「エリス、ちょっと来てくれ」
俺の声に、エリスが首を傾げながら部屋に入ってきた。
「ケンタさん、どうしたんですか?」
エリスが部屋の奥に目を向けた瞬間、彼女の体が硬直した。そこに立っていたのは、紛れもない、彼女の姉、リシアだった。
「……姉様……!?」
エリスの声が震える。リシアもまた、エリスの姿に目を見張っていた。
「エリス……本当に、お前なのか……?」
長年の時を経て、姉妹は再会を果たした。だが、リシアの心には、森の民としての矜持と、妹への深い愛情が複雑に絡み合っているようだった。
◇
ある日、俺たちはギルドで新たなクエストを受けた。
「今回のクエストは、王都周辺の森に自生する、希少な薬草の採集です。採取できる場所がかなり奥地になるので、強力な魔物も出現する可能性があります。それに、最近は森の民との小競り合いも報告されていますから、十分注意してくださいね」
リリアが眉を下げて説明する。彼女は俺たちの身を案じているのだろう。
「森の民、か。その話は聞いたことがあるな」
セシリアが興味深そうに呟いた。森の奥深くに住み、独自の文化を持つ種族だと。外界との交流をあまり持たず、森への侵入者には容赦ないとされていた。
「大丈夫だよ、リリア。俺たちが付いてるんだから」
俺はリリアの肩を軽く叩いた。セシリアも頷いた。
「ケンタの言う通りだ。我々ならば問題ない」
そうして俺たちは、希少な薬草の採集依頼を受けることになった。ルナは宿舎にリリアとセシリアが見てくれることになった。
◇
数日後、俺はセシリアと共に森の奥深くへと足を踏み入れていた。木々が生い茂り、昼間でも薄暗い。鳥の声さえ聞こえず、森全体が奇妙な静けさに包まれている。
「ケンタ、このあたりから薬草の反応が強くなっている。だが、同時に魔物の気配も濃い。慎重に進め」
セシリアの言葉に従い、俺はさらに奥へと進んだ。その時だった。
ヒュッ!
突然、何かが風を切る鋭い音がした。とっさに身をかがめると、すぐ頭上を矢がかすめていく。
「何だ!?」
俺が顔を上げると、木々の影から一人の女性が現れた。その手には弓が構えられている。しなやかな体つき、森の色に溶け込むような緑色の衣装。彼女は間違いなく、森の民だった。
警戒しながらも、俺はその女性の顔を見て、はっと息をのんだ。彼女の顔には、どこか見覚えがあった。
その女性と俺の目が合った瞬間、脳裏にあの感覚が走った。
「スキル『魅了』が発動しました」
女性の表情が、一瞬で和らいだ。警戒していた鋭い眼差しが、どこか穏やかなものに変わる。彼女は弓をゆっくりと下ろした。
「……貴方……は……?」
女性は戸惑ったように呟いた。俺は彼女の顔を改めてじっと見た。間違いない。彼女は、エリスにどこか似ている。エリスから、故郷の森に姉がいると聞いたことがあったのを思い出した。まさか……。
「もしかして、お前……エリスの姉さんか?」
俺が尋ねると、女性は目を見開いた。
「なぜ、私の妹の名前を……?」
「やっぱり……!俺はケンタだ。エリスとは最近、知り合ったんだ」
その時、背後からセシリアが剣を構えながら近づいてきた。
「ケンタ、何事だ?この者が森の民か」
「ああ、セシリア。多分、この人はエリスの姉さんだよ」
セシリアは訝しげに女性を見つめている。彼女の顔には、まだ警戒の色が濃い。
「私の名はリシア。貴方が、エリスの……?」
リシアは俺の顔をじっと見つめた。その瞳には、混乱と、かすかな期待が入り混じっていた。
「ああ、俺はケンタ。エリスの友人だ。今は一緒に暮らしてるんだ」
俺がそう言うと、リシアの表情に、微かな安堵が浮かんだように見えた。
王都に戻った俺たちは、リシアを連れて宿舎へと向かった。リリアとルナが驚く中、エリスを呼んだ。
「エリス、ちょっと来てくれ」
俺の声に、エリスが首を傾げながら部屋に入ってきた。
「ケンタさん、どうしたんですか?」
エリスが部屋の奥に目を向けた瞬間、彼女の体が硬直した。そこに立っていたのは、紛れもない、彼女の姉、リシアだった。
「……姉様……!?」
エリスの声が震える。リシアもまた、エリスの姿に目を見張っていた。
「エリス……本当に、お前なのか……?」
長年の時を経て、姉妹は再会を果たした。だが、リシアの心には、森の民としての矜持と、妹への深い愛情が複雑に絡み合っているようだった。
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