燃ゆるローマ  ――夜光花――

文月 沙織

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 リィウスは、後ろをゆっくりと刺激され、のけぞった。
「ああ……、もう!」
 もう、止めてくれ! と叫びたかったが、その声をどう取ったか、タルペイアがわざとらしく笑った。
「もう、欲しいの? しょうのない子ね。仕方ないわね、今日はちょっと大きめの道具を入れてあげるわ」
 リィウスは不自由な体勢のまま飛び跳ねそうになった。
「や、やめてくれ!」
 指でさえこれほど切ないのに、このうえ、さらに大きな物を入れられたら、どうなってしまうのか。想像して、あまりの恐ろしさに本格的に泣いてしまった。
「も、もう無理だ! 入らない! やめてくれ!」
「なに言っているのよ? 本番ではどんな相手が客になるのかわからないのよ。道具の大きな客だったらどうするの?」
 パシン、とまるで幼児に仕置きをするかのようにタルペイアがその繊手せんしゅで、リィウスの張りつめた白い尻を打った。
「くぅっ!」
 なにげなく与えられたあまりの侮辱に、リィウスは耳朶まで緋色に燃やしたが、その様子を見て、リキィンナがわざとらしく甲高い嬌笑きょうしょうをあげてのけぞる。
 ややはなれたところで控えているアスクラが、手練てだれの娼婦二人の残酷さと陰険さに内心舌を巻くような表情をしているが、リィウスのあられもない淫らな姿から目をはなせないでいる。彼の凝視を感じてリィウスはまた頬を染めた。
 淫婦たちとはちがって、宦官の彼の視線に晒されることもまたリィウスにとってはべつの屈辱をもたらすのだ。
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