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第23話 名字は変わらなくても、関係は変わる
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区役所の入り口で、俺たちは一度だけ立ち止まった。
「……本当に、これでいいんだな?」
「今さら何言ってんだよ。そっちが言い出したんだろ?」
笑いながらも、少しだけ手のひらが汗ばんでいる。
遥の手を強く握ると、彼もぎゅっと返してくれた。
パートナーシップ制度。
法的な結婚とは違うけれど、“家族としての公的な証明”が得られる。
それは、世間に対する意思表示でもあり、
同時に――俺自身にとっても“本気の覚悟”だった。
「書類、ちゃんと持ってきた?」
「うん。昨日の夜、君が5回チェックしたやつな」
「うるさい」
受付で名前を呼ばれ、提出へと進む。
小さな記入欄にふたりの名前を並べて書くという、それだけの行為が、やけに重たく感じた。
けれどそれは、不安ではなく――責任だった。
「これで、君は“俺の家族”になった」
遥が、ぽつりとそう言った。
「名字は変わらなくても、関係は変わるよな」
「うん。世界の見え方まで、変わる気がする」
届出を終えた後、区役所の外で小さな記念写真を撮った。
人に頼むのは少し恥ずかしくて、スマホでふたり並んで自撮りした。
画面の中の俺たちは、少し緊張していて、でもちゃんと笑っていた。
「なあ、遥」
「ん?」
「俺たちってさ、“運命”って言葉はあんまり似合わないよな」
遥は少し考えてから、こう答えた。
「……運命じゃなくて、“選んだ道”って感じだな。俺も、君も」
その言葉に、自然と目元が熱くなった。
何度もすれ違って、
それでも選び続けて、ようやくここまで来た。
恋人を超えて、
“生涯の相棒”になる日。
特別じゃない。でも確かに、今日が――俺たちの記念日だった。
「……本当に、これでいいんだな?」
「今さら何言ってんだよ。そっちが言い出したんだろ?」
笑いながらも、少しだけ手のひらが汗ばんでいる。
遥の手を強く握ると、彼もぎゅっと返してくれた。
パートナーシップ制度。
法的な結婚とは違うけれど、“家族としての公的な証明”が得られる。
それは、世間に対する意思表示でもあり、
同時に――俺自身にとっても“本気の覚悟”だった。
「書類、ちゃんと持ってきた?」
「うん。昨日の夜、君が5回チェックしたやつな」
「うるさい」
受付で名前を呼ばれ、提出へと進む。
小さな記入欄にふたりの名前を並べて書くという、それだけの行為が、やけに重たく感じた。
けれどそれは、不安ではなく――責任だった。
「これで、君は“俺の家族”になった」
遥が、ぽつりとそう言った。
「名字は変わらなくても、関係は変わるよな」
「うん。世界の見え方まで、変わる気がする」
届出を終えた後、区役所の外で小さな記念写真を撮った。
人に頼むのは少し恥ずかしくて、スマホでふたり並んで自撮りした。
画面の中の俺たちは、少し緊張していて、でもちゃんと笑っていた。
「なあ、遥」
「ん?」
「俺たちってさ、“運命”って言葉はあんまり似合わないよな」
遥は少し考えてから、こう答えた。
「……運命じゃなくて、“選んだ道”って感じだな。俺も、君も」
その言葉に、自然と目元が熱くなった。
何度もすれ違って、
それでも選び続けて、ようやくここまで来た。
恋人を超えて、
“生涯の相棒”になる日。
特別じゃない。でも確かに、今日が――俺たちの記念日だった。
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