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第19話: 伝えられない想い
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お互いが、かけがえのない、特別な存在。
友情という言葉では、もう収まりきらないこの感情が、恋なのだと晶は自覚していた。
授業中に、ふと結の横顔に目を奪われる。休み時間に、無意識に彼の姿を探してしまう。部屋で二人きりになると、心臓が少しだけ速くなる。
この気持ちを、伝えたい。
けれど、その想いを告げることで、ようやく安定し始めたこの穏やかな関係が、壊れてしまうのではないか。
ピアノに触れるという、大きな一歩を踏み出したばかりの結の心を、自分の身勝手な感情で乱したくなかった。
晶は、募る想いを胸の奥に押し込めて、今まで通りの「一番の理解者」でいることを選んだ。
一方、結もまた、晶に対して抱く特別な感情に戸惑っていた。
晶の隣は、世界で一番、安心できる場所だ。彼の笑顔を見ると、胸の奥が温かくなる。彼が他の誰かと親しげに話していると、胸がちくりと痛む。
こんな感情、今まで知らなかった。
でも、自分に、彼の隣にいる資格があるのだろうか。
過去に縛られ、未来も見えない、空っぽの自分。太陽のように明るい彼の隣に、影しかない自分がいていいはずがない。
晶の優しさに甘えてはいけない。そう思うのに、心が彼を求めてしまう。
視線が合うたびに、どちらからともなく、ふっと逸らしてしまう。
触れたいのに、触れられない。
伝えたいのに、伝えられない。
一番近くにいるのに、その心が一番遠い。
302号室には、言葉にならない想いが満ちて、もどかしい日々だけが、静かに過ぎていった。
友情という言葉では、もう収まりきらないこの感情が、恋なのだと晶は自覚していた。
授業中に、ふと結の横顔に目を奪われる。休み時間に、無意識に彼の姿を探してしまう。部屋で二人きりになると、心臓が少しだけ速くなる。
この気持ちを、伝えたい。
けれど、その想いを告げることで、ようやく安定し始めたこの穏やかな関係が、壊れてしまうのではないか。
ピアノに触れるという、大きな一歩を踏み出したばかりの結の心を、自分の身勝手な感情で乱したくなかった。
晶は、募る想いを胸の奥に押し込めて、今まで通りの「一番の理解者」でいることを選んだ。
一方、結もまた、晶に対して抱く特別な感情に戸惑っていた。
晶の隣は、世界で一番、安心できる場所だ。彼の笑顔を見ると、胸の奥が温かくなる。彼が他の誰かと親しげに話していると、胸がちくりと痛む。
こんな感情、今まで知らなかった。
でも、自分に、彼の隣にいる資格があるのだろうか。
過去に縛られ、未来も見えない、空っぽの自分。太陽のように明るい彼の隣に、影しかない自分がいていいはずがない。
晶の優しさに甘えてはいけない。そう思うのに、心が彼を求めてしまう。
視線が合うたびに、どちらからともなく、ふっと逸らしてしまう。
触れたいのに、触れられない。
伝えたいのに、伝えられない。
一番近くにいるのに、その心が一番遠い。
302号室には、言葉にならない想いが満ちて、もどかしい日々だけが、静かに過ぎていった。
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