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4.アルト
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僕はその後すぐにミリアに会いに彼女の屋敷に行ったが、追い返された。
会ってさえくれない。
どうしたというのだ。
ミリアの兄・・・バードがマルクス殿下の護衛騎士として働いているので、王宮に会いにいく。
「何があったのですか?」
「いや、わたしも知らない。ミリアにはここしばらく会っていないんだ」
彼に先日のミリアの様子を話しても、首を捻るばかりだった。
「夏休みに保養を兼ねて領地に帰っていたのは知っているんだが、それから会ってくれない。両親からもなにも聞いていない」
領地に行っていたことは僕も知っている。
手紙のやり取りをしていた。だが、半月ほどすると手紙のやり取りが少なくなっていたので疑問には思ってはいたが、僕もこれからはマルクス殿下の右腕になれるよう勉強していたのもあってあまり気にしていなかった。
もっと注意するべきだったのか?
「ほんとうにしらないのか?」
「アルトからこうやって聞かされるまで知らなかった。今晩は非番になっているから帰って聞いてみる・・・」
「はい。よろしくお願いします」
彼に託す。
僕に言えなくても、家族になら打ち明けられることもあるだろう。
だが、それは打ち砕かれた。
翌日翌日、彼は殿下や僕が利用している学園の生徒会室にわざわざ来て謝まってくる。
「すまない。両親からは何も教えてくれなかった。ミリアにさえ会うことができなかった」
可哀想なくらい彼は落胆していた。
「そうですか・・・」
ミリアは何か隠しているのか?
学園でも彼女は僕を避けている。どんなに会おうとしても目さえ合わせてくれず、逃げるようにいなくなる。
なにより、隣にはあのサシャがいるので近づきにくい。
平民まるだしの常識さえしらないような騒がしい女と楽しそうに話をしている。
何を喋っている?
だれもがそんな二人を奇異の目を向けていた。
そうだろう。
あのミリアが、だれもが憧れるミリアがあんな低俗な女の傍でいるのだから。
何故だ?
マナーだってメリアーナ嬢が感心するくらい上品で、成績も五位以内をキープするほど聡明なミリアのお眼鏡にかなうような女なのか?
誰が見ても違うというに決まっている。
まさか、その女に洗脳されているのではないのか!!
きっとそうだ。
そうでなければ、説明がつかない。
僕はミリアが一人になるのを待って、呼び止めると、腕をひっぱり誰もいない中庭へと連れ込んだ。
「痛いですわ!離してください!」
強い口調で言われ急いで腕を離した。
「どうしたんだ。ミリア」
僕の問いに彼女はすっと視線を外した。
なにか隠している?
ミリアが僕の顔を見てくれない時は隠し事がある。
「なにを隠してるんだ」
「なにもないわ」
「いや、君は僕の目を見てくれない。ならば、君は隠し事をしている証拠だ」
言い切ってみれば、彼女の目が僅かに揺らいでいた。
だが、まだ僕を見てくれない。
いつもなら優しい眼差しで、「もう、あなたに隠し事ができないんだから」と笑って言ってくれるのに。
ミリア・・・。
「言えないのか・・・」
「・・・そうね。言いたくないわ」
言えない、じゃない。
僕に「言いたくない」と言った。
「隠し事はしない約束だったよね?」
「そう、だった?忘れたわ」
なぜ、心無い言葉が言える?
僕の知っているミリアじゃないようだった。
「それだけ?私は忙しいの」
踵を返し、逃げるように去っていく。
ミリアは最後まで僕を見ようとしなかった。
そんなこと一度もなかったから、ショックで立ち尽くす。
彼女を追いかけることができなかった。
会ってさえくれない。
どうしたというのだ。
ミリアの兄・・・バードがマルクス殿下の護衛騎士として働いているので、王宮に会いにいく。
「何があったのですか?」
「いや、わたしも知らない。ミリアにはここしばらく会っていないんだ」
彼に先日のミリアの様子を話しても、首を捻るばかりだった。
「夏休みに保養を兼ねて領地に帰っていたのは知っているんだが、それから会ってくれない。両親からもなにも聞いていない」
領地に行っていたことは僕も知っている。
手紙のやり取りをしていた。だが、半月ほどすると手紙のやり取りが少なくなっていたので疑問には思ってはいたが、僕もこれからはマルクス殿下の右腕になれるよう勉強していたのもあってあまり気にしていなかった。
もっと注意するべきだったのか?
「ほんとうにしらないのか?」
「アルトからこうやって聞かされるまで知らなかった。今晩は非番になっているから帰って聞いてみる・・・」
「はい。よろしくお願いします」
彼に託す。
僕に言えなくても、家族になら打ち明けられることもあるだろう。
だが、それは打ち砕かれた。
翌日翌日、彼は殿下や僕が利用している学園の生徒会室にわざわざ来て謝まってくる。
「すまない。両親からは何も教えてくれなかった。ミリアにさえ会うことができなかった」
可哀想なくらい彼は落胆していた。
「そうですか・・・」
ミリアは何か隠しているのか?
学園でも彼女は僕を避けている。どんなに会おうとしても目さえ合わせてくれず、逃げるようにいなくなる。
なにより、隣にはあのサシャがいるので近づきにくい。
平民まるだしの常識さえしらないような騒がしい女と楽しそうに話をしている。
何を喋っている?
だれもがそんな二人を奇異の目を向けていた。
そうだろう。
あのミリアが、だれもが憧れるミリアがあんな低俗な女の傍でいるのだから。
何故だ?
マナーだってメリアーナ嬢が感心するくらい上品で、成績も五位以内をキープするほど聡明なミリアのお眼鏡にかなうような女なのか?
誰が見ても違うというに決まっている。
まさか、その女に洗脳されているのではないのか!!
きっとそうだ。
そうでなければ、説明がつかない。
僕はミリアが一人になるのを待って、呼び止めると、腕をひっぱり誰もいない中庭へと連れ込んだ。
「痛いですわ!離してください!」
強い口調で言われ急いで腕を離した。
「どうしたんだ。ミリア」
僕の問いに彼女はすっと視線を外した。
なにか隠している?
ミリアが僕の顔を見てくれない時は隠し事がある。
「なにを隠してるんだ」
「なにもないわ」
「いや、君は僕の目を見てくれない。ならば、君は隠し事をしている証拠だ」
言い切ってみれば、彼女の目が僅かに揺らいでいた。
だが、まだ僕を見てくれない。
いつもなら優しい眼差しで、「もう、あなたに隠し事ができないんだから」と笑って言ってくれるのに。
ミリア・・・。
「言えないのか・・・」
「・・・そうね。言いたくないわ」
言えない、じゃない。
僕に「言いたくない」と言った。
「隠し事はしない約束だったよね?」
「そう、だった?忘れたわ」
なぜ、心無い言葉が言える?
僕の知っているミリアじゃないようだった。
「それだけ?私は忙しいの」
踵を返し、逃げるように去っていく。
ミリアは最後まで僕を見ようとしなかった。
そんなこと一度もなかったから、ショックで立ち尽くす。
彼女を追いかけることができなかった。
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