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10.サシャ
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学園での勉強は難しかった。
いなかの村ではやらないから、計算は嫌いだし、文字なんて書くことがないので文法や単語を覚えられない。国の歴史を知ってどうなるのだろう?これがどう役にたつの?
はっきり言って治療院にいる時の方が楽だった。
でもおデブ義父様は貴族のツテ?を作れという。
王太子殿下を落とせーと。
確かに王太子殿下はすっっっごくかっこいい方だった。それに婚約者のメリアーナ様も綺麗でキラキラしている。
どんなにかっこいい令息たちにちやほやされてもわたしが田舎者丸出しに見えて、情けなく思えた。
なんの進展もなく夏休みに入る。
毎日治療院に通い、怪我人や病気の人を治す。しばらく同じような毎日が続くかと最悪だ。
そんな夏休みに入っすぐ、わたしも知っている女性がベールをかぶってやって来た。
ベールを上げ顔を見せた時、とてつもなく驚く。
なぜなら、ミリア・アスローディ伯爵令嬢だったから。
アルト・ブライド公爵子息の婚約者で、とても仲の良い二人として有名だった。
現に学園では、よく一緒にいるのを見たことがある。優しく見つめあっているのがうらやましく思えた。
そんなミリア様がわざわざこんな治療院にくることをおどろずにはいられない。
「初めましてかしら?」
「ミリア・・・様」
彼女は穏やかな顔でわたしを見た。
「あの・・・なんで、ここに?」
お貴族様は屋敷に呼び寄せるのが普通なのだ。こんな汚いところに来るなんて・・・。
ミリア様は綺麗に笑う。
「お忍びというのをしてみたかったのよ」
「へぇ~・・・って、じゃなくて・・・」
「ふふっ。冗談よ。ここ最近頭痛が酷くて、聖女様であるサシャ様に治してもらいたくて来たの」
ー頭痛?
にこやかな顔を見ても信じられない。
よく頭が痛くてくる人は眉を顰め眉間やこめかみを抑えているものだ。なのにミリア様の表情は変わらない。
「嘘じゃないわ。顔には出さないようにしてるのだけなの。貴族の中では女は女の戦いがあって、自分の表情や体調までもが弱点になることがあるのよ。わたしは小さなころから教えられているから我慢できるの」
少し棘があるようにも感じたが、彼女の柔和な顔を見ると嫌味ではないように思えた。
彼女の後ろに控えていた侍女が袋に入ったお布施をシスターに渡す。
シスターがわずかに頷くのを見た。
ーうん。それなりに頑張ろうかしら。
わたしはいざ、ミリア様の治療をした。
ーあれ?ちょっと頑固?
いつもの頭痛を治すより力がいる。
ーうーん。なんでだろう?
集中ができなかった。
そのため、適当にした。
ーまぁ、いっか。次にしようか。
「ミリア様。何回かに分ける方がよりよく治せますので、一週間後に来てくれますか?」
シスターが説明するより先にわたしが口にした。
「今すぐには治らないのですか!?」
後ろにいた侍女がイラついたような口調で言ってくる。
「マヤ」
「お嬢様っ!」
「侍女が失礼しました。少し時間が空いてもよろしいかしら」
「えっ?」
「二週間ほど領地に帰ることになっていますの」
「えっと・・・別に構いませんが・・・」
「では、二週間ほどしてまたきますわね」
彼女はそう言って帰って行った。
その夜、おデブ義父様にミリア様のことを話すと、ぜひにでも友人になるように進めてきた。
その時になって初めて聞く。
ミリア様の評判と、婚約者であるアルト様が王太子と幼馴染であることを。
ー上手くいけば?お近づきになれる??
おデブ義父様の話を聞いてわくわくしてきた。
ミリア様とお友達・・・、すごく素敵。
その夜、わたしは興奮で眠れなかった。
いなかの村ではやらないから、計算は嫌いだし、文字なんて書くことがないので文法や単語を覚えられない。国の歴史を知ってどうなるのだろう?これがどう役にたつの?
はっきり言って治療院にいる時の方が楽だった。
でもおデブ義父様は貴族のツテ?を作れという。
王太子殿下を落とせーと。
確かに王太子殿下はすっっっごくかっこいい方だった。それに婚約者のメリアーナ様も綺麗でキラキラしている。
どんなにかっこいい令息たちにちやほやされてもわたしが田舎者丸出しに見えて、情けなく思えた。
なんの進展もなく夏休みに入る。
毎日治療院に通い、怪我人や病気の人を治す。しばらく同じような毎日が続くかと最悪だ。
そんな夏休みに入っすぐ、わたしも知っている女性がベールをかぶってやって来た。
ベールを上げ顔を見せた時、とてつもなく驚く。
なぜなら、ミリア・アスローディ伯爵令嬢だったから。
アルト・ブライド公爵子息の婚約者で、とても仲の良い二人として有名だった。
現に学園では、よく一緒にいるのを見たことがある。優しく見つめあっているのがうらやましく思えた。
そんなミリア様がわざわざこんな治療院にくることをおどろずにはいられない。
「初めましてかしら?」
「ミリア・・・様」
彼女は穏やかな顔でわたしを見た。
「あの・・・なんで、ここに?」
お貴族様は屋敷に呼び寄せるのが普通なのだ。こんな汚いところに来るなんて・・・。
ミリア様は綺麗に笑う。
「お忍びというのをしてみたかったのよ」
「へぇ~・・・って、じゃなくて・・・」
「ふふっ。冗談よ。ここ最近頭痛が酷くて、聖女様であるサシャ様に治してもらいたくて来たの」
ー頭痛?
にこやかな顔を見ても信じられない。
よく頭が痛くてくる人は眉を顰め眉間やこめかみを抑えているものだ。なのにミリア様の表情は変わらない。
「嘘じゃないわ。顔には出さないようにしてるのだけなの。貴族の中では女は女の戦いがあって、自分の表情や体調までもが弱点になることがあるのよ。わたしは小さなころから教えられているから我慢できるの」
少し棘があるようにも感じたが、彼女の柔和な顔を見ると嫌味ではないように思えた。
彼女の後ろに控えていた侍女が袋に入ったお布施をシスターに渡す。
シスターがわずかに頷くのを見た。
ーうん。それなりに頑張ろうかしら。
わたしはいざ、ミリア様の治療をした。
ーあれ?ちょっと頑固?
いつもの頭痛を治すより力がいる。
ーうーん。なんでだろう?
集中ができなかった。
そのため、適当にした。
ーまぁ、いっか。次にしようか。
「ミリア様。何回かに分ける方がよりよく治せますので、一週間後に来てくれますか?」
シスターが説明するより先にわたしが口にした。
「今すぐには治らないのですか!?」
後ろにいた侍女がイラついたような口調で言ってくる。
「マヤ」
「お嬢様っ!」
「侍女が失礼しました。少し時間が空いてもよろしいかしら」
「えっ?」
「二週間ほど領地に帰ることになっていますの」
「えっと・・・別に構いませんが・・・」
「では、二週間ほどしてまたきますわね」
彼女はそう言って帰って行った。
その夜、おデブ義父様にミリア様のことを話すと、ぜひにでも友人になるように進めてきた。
その時になって初めて聞く。
ミリア様の評判と、婚約者であるアルト様が王太子と幼馴染であることを。
ー上手くいけば?お近づきになれる??
おデブ義父様の話を聞いてわくわくしてきた。
ミリア様とお友達・・・、すごく素敵。
その夜、わたしは興奮で眠れなかった。
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