社畜のおじさん過労で死に、異世界でダンジョンマスターと なり自由に行動し、それを脅かす人間には容赦しません。

本条蒼依

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9話 モーレン村

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 マサル達は、次の町まで徒歩で向かってそこから乗合馬車を使いモーレンの村に向かった。乗合馬車がいく町までいき、そこからモーレンの村までは徒歩で行かなければならなかった。

 そして、マサル達は一番近い町から徒歩で2日かけて、モーレンの村に到着したのだった。モーレンの村は、のんびりしたところで町とは違い、ゆっくり時間が流れているようだった。

 村には申し訳程度に木の柵があり、魔物が襲ってきても役に立つのかと疑問視するようなものだった。村の門?の前には中年のおじさんが3名程立っていて、マサル達が村に入ろうとしたらおじさん達に話しかけられた。

「この村に何ようだ?」

「はじめまして。僕はマサルと言います。この村に移住をしたいと思い、ここまで来たのですが村長に会わせていただきたいのですが」

「はっ?この村に移住がしたいって本当か?」

「はい。実は、僕の仲間にこの村が住みやすいって聞いて、ここまで来たんですよ」

「住みやすいって誰から聞いたんだよ?この村は何にもないとこだぞ」

 門番をしていたおじさんは、マサルに誰から聞いたんだという顔をした。すると、マサルの横にいたルナが話に割って入ってきた。

「ルーデンスのおじさん、お久しぶりです」

「お前ルナか?なんだお前、奴隷になっているじゃないか?」

「はい。今はマサル様の奴隷になっています」

「お前何やってんだよ。いつから奴隷になった?」

「まあ、冒険でちょっとへまをやってしまってですね……まあ、そんな事はいいじゃないですか。それより、ご主人様を村長に会わせてもらえませんか?」

「まあ、お前の主人なら大丈夫だと思うが、この村は本当に何もないぞ?」

「でも、村の中では人口も多い方だし、行商人も多く来ていますよね?」

「まあ、他の村に比べたら人口は多い方だが、こんな村に進んで住もうと思うのは、俺みたいに冒険者を引退した中年ぐらいだと思うぞ」

「そうなのかもしれませんが、どこに住むかはその人の自由だと思うのですが」

「それは確かにそうだが、マサルさんみたいに若い人間は町に住んだ方がいいんじゃないのか?若い人間にはいろんな可能性があると思うぞ」

「ルーデンスのおじさん。どういう生活をするかはその人によるでしょ?おじさんみたいに若いころ冒険者でバリバリ稼ぐ人ばかりじゃないんだよ?それに、マサル様がここで生活すれば、絶対に村の役に立つのは間違いないと思うよ!」

「分かったよ!お前がそこまで言うなら、村に入るのを許可してやるよ」

 ルーデンスの行動はこれが普通である。田舎という場所は住むには結構大変である。大きい村だとは言うが、よそ者はなかなか受け入れられなく近所づきあいがたいへんなのだ。
 ルーデンスは引退に近づき、この村の依頼を何回も受けて顔を売っていた為、すんなり受け入れられたがマサルのようにいきなりきた場合、やはり日々の生活が大変になるのは容易に予想が出来たのだ。

 マサルは、ルーデンスに案内されて村長の家に入った。

「村長。ちょっといいか?」

「ルーデンス何か問題でも起こったのか?」

「いや、問題ではないんだが。このマサルさんが、この村に移住したいと言ってきてだな」

「なんじゃと?この村にそんな若い人間が?」

「はじめまして。マサルと言います。これからここで生活したいと思うのですが、これからよろしくお願いします」

「それはご丁寧にどうも。村長のマーカスじゃ」

「それで、この村に住みたいのですが、許可をしていただけませんか?」

「わしとしては、君のような若者が住んでくれるのはありがたいとは思うのだが本当にいいのか?もっとでかい町で生活した方が、君にとっても生活しやすいかと思うのだが……ここにいるルーデンスのように、引退を見据えてこの村の依頼を受けて、顔を売っていたなら生活も普通にしやすいと思うんだが……やはりここは田舎の村だから、村の人間が、君に気を許すまで時間がかかると思うぞ?」

「多分、それなら大丈夫かと思います」

「おいおい、マサルさんや……君の言う大丈夫と言うのが、ルナの事を言っているのなら、ちょっと甘いかと思う。ルナは確かに顔見知りだが、そこまで浸透しているとは思えん……」

 マーカスは、ルナの顔を知っていた。

「マーカスさん、僕はこの村でマッタリお店をしたいと思うんです。その商品で村の人達の役に立てると確信しているんですよ」

「ちょっと待つのじゃ。お店をするならこんな村でやるより、やはり町に出た方が……」

「いえ……もう一人の仲間のソフィアに聞いたのですが、目立つことはしたくないのです。だから、この村なら人口は多い方だし、行商人も多い方だと聞きここまできたんです」

「しかし……お店を開くと言っても、ここの村では自給自足が普通だし、買ってくれるような特別な商品があるとは思えんのだが……」

「いえ、村の人には絶対必要なものがあるはずですよ」

「それはなんだ?」

「僕は錬金術師なんですよ。だから、この村でポーションを売って生活をしたいと思っています」

「何じゃと⁉君は錬金術師なのか?」

「はい。ソフィアに聞けば、錬金術師は貴族の方に目をつけられると聞きます。自分としてはそういうお抱えではなく、自由にのんびり生活が出来ればいいと考えているんですよ」

「確かに錬金術師ならば、怪我をした時に助かる命が多くなるし、村の者も歓迎するはずじゃ」

 その説明を聞き、ルーデンスも驚き言葉を発していなかった。それもそのはずで、錬金術師は本当に数が少ない。ルーデンスも長い間冒険者をやって各地に出向いたが、今まで錬金術士にあったのは片手で十分数えれるぐらいだったからだ。

 村長は、この村にも初めて錬金術師が在住することに、喜びを隠せなかったのだ。

「わかった!君が錬金術士と言うのなら話は別じゃ。空き家ならいくらでもある。好きな家を選んだらええ!」

「ゲンキンな村長さんだなあ……」

「ルナ。う、うるさいぞ……」

「でも、ご主人様良かったですね」
「ホント、わたしも安心しました」

「ああ!僕も安心したよ。あのままじゃ、村に住めなくて他の土地を探さなきゃいけないと思ったよ」

 村長は、マサル達を村に歓迎し、空き家をいくつか案内したのだった。そして、マサルは3人で生活するには、十分な広さの家を譲ってもらったのだった。

 
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