氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第2章 新たな商売

19話 未知の領域に入る

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 ショウは一息ついて、よっこいしょういち!っと言いながら立ち上がる。

「ご主人様・・・なんですかそれ?」
「あ~すまんすまん。俺の年代はこういった事をついいっちまうんだ」
「なんか、おじさんみたいなんで止めた方がいいですよ」
「なっ、なにをぉ~!俺はおじさんなんだからしょうがないだろ!それにアリサそんな事言ってたら後悔する事になるからな」
「後悔ってなんですか?」
「お前だっていまは二十歳じゃないか!」
「失礼な!あたしはまだ19です。それに女性に年齢の事をいうなんてデリカシーがなさすぎです!これだからおじさんは!」
「お前だって後数十年もすれば、中年のおばさんになるんだぜ。おじさんを馬鹿にするな!」
「なっ!あたしがおばさんになるわけないじゃないですか」
「馬鹿な事を!お前はエルフか!」

 ショウとアリサが言い合いになると、周りは呆れていてヨシノが2人の間に割って入る。

「はいはい。仲がいいのはわかるがここはダンジョンの中です。2人共痴話喧嘩なら帰ってからやってください」
「「ヨシノ(さん)!アリサ(ご主人様)が悪いんだろ(でしょ)!」」
「・・・・・・・・・いい加減にしないと怒りますわよ」
「「うっ・・・ごめんなさい」」

 ヨシノ・・・怖ぇ~~~~~腹でも減ったのか?

 ショウがそんな事を考えていると、にこやかに笑うヨシノがこちらをみてくる。

「ご主人様・・・何を考えているのですか?」
「な、なんの事だ・・・俺は何も考えてないぞ」

 ヨシノの笑顔にショウは首が千切れるかというほど横に振って否定したのだった。そして、ショウはヨシノの事は置いてミラーシーンの死骸を時空間倉庫に収納する。

「この額の宝石を使えば新たなマジックアイテムが作れるかもな」
「おじちゃん。どんなアイテムを作るつもりなの?」
「こいつはイチョウに役立つアイテムになるだろうが、まずは俺のレベルを50まで引き上げないと扱えないかもな」
「じゃあ!早くあげてよ!」
「レベルを上げるのはそんな簡単じゃないぞ」
「だけどあたしが使えるアイテムだって・・・」
「まぁ、ミラーシーンのように透明になれるかも知れないアイテムだからな」
「あたしが透明に?」
「そうなればイチョウの諜報員としての能力は格段と上がるのは間違いないだろ?」
「す、凄い!あたしが透明になれるの?おじちゃん本当になれるの!?」
「多分だぞ!まだ、ちゃんと調べてからだがミラーシーンの特徴からしてそう思っただけだ」
「なぁ~んだ・・・期待しちゃったよ・・・」
「まぁ、期待させて悪いな。だが、このミラーシーンって魔物は今まで知られていない魔物だから、なにかしら良いものが出来ると思うぞ」
「イチョウ、透明になれるマジックアイテムだけではないかもしれないわよ」
「スミエどういう事?」
「だって、ミラーシーンって二足歩行の羊の魔物だよ。この大きな角だってどんな武器にだって利用できそうじやない」
「た、確かに・・・」
「まぁそれも主様あるじさまのレベルを上げないといけないんですけどね」
「スミエ・・・そんなプレッシャーかけるなよ」
「今回のダンジョン遠征はレベル上げが目的とすると主様あるじさまが言ったんじゃありませんか?それは主様あるじさまも例外ではありません」
「うっ・・・た、確かに・・・」
「まぁ、でもここなら、主様あるじさまもレベルは上がりやすいかと思いますわ」
「そうなのか?」
「はい!先程の戦闘でわたくしのレベルが上がりましたからね」
「スミエ本当か?」
「はい!1レベルあがり86レベルになりました」

 それを聞いてスミエの周りにアスカ達が集まり湧き上がるのだった。そして、全員が高揚しながら6階層の奥に進むのだった。

「多分、6階層は入り口付近しか捜索されていないからな。ここからは未開の地になるから慎重にいこう」
「わかった・・・」

 ここでも先頭はイチョウの役目になる。フィールドエリアの為、罠の心配はまず大丈夫だが魔物の気配を感じ取りパーティーを安全に進行させる役目となる。

「おじちゃん・・・左に魔物の気配がする。多分、フォースダークマンティス」
「この辺はカマキリの生息が多いみたいだな」
「こんだけ多いからあの冒険者はカマキリの素材ばかり持って帰ってたんだな」

 この状況がわかり、アスカが感心したように納得していた。

「ここが6階層の鉱山か・・・」
「ショウ!2階層と全然違うね?」
「アユミ、そりゃ当然だ。採掘師がこの階層まで来れはできまい」
「ホントだ。おじちゃんここはおじちゃんの専用鉱山だね」
「カホはいい事言うなぁ!だけど、ここは俺専用というよりシスティナのオアネド専用鉱山と言った方がいいな」 
「確かに!」
「じゃあ、みんな!今から採掘を始めるから、周りの警護をよろしく頼む。システィナ、オアネドに魔宝石の位置が分かるか聞いてみてくれるか?」
「「「「「「「「はい!」」」」」」」」

 ショウはシスティナと共に、オアネドが魔宝石の位置を感じ取れた場所に行き、ショウは山肌の土を時空間倉庫に収納していく。

「ご主人様ありましたか?」
「いや、まだ無いな・・・もっと掘り進めてみようか」

 時空間倉庫で掘り進めると山肌に洞窟が短時間で出来上がってしまう。そして、アユミ達は洞窟の入り口付近で魔物の出現に気を使う。

「システィナ、悪いがこのランタンを持っていてくれるか?」
「はい。わかりました」

 システィナがランタンに明かりを灯すと洞窟内は明るくなる。

●魔導ランタン
 ランタンの中に光属性の魔石が設置してあり、取っ手の部分に魔力を込めると光属性の魔石が光り輝く。ランタンを中心に半径5メートルを照らす事が可能。

「このランタン明るいですね」
「ああ。結構な値段だったが買って置いて正解だったな。あっ!あった!システィナ、オアネドお手柄だ」
「ありましたか?」
『あったようじゃの・・・』

 ショウがびっくりするのは当然だった。ルビーにエメラルド、それにサファイアが大量に時空間倉庫に収納されたからだ。

『ここにはもう魔宝石は無いようじゃのう』
「ご主人様。オアネドがここにはもう無いと言っています」
「わかった。じゃあ洞窟から出ようか」

 ショウは洞窟から出ながら、時空間倉庫に収納された土砂を捨てながら洞窟から脱出したのだった。
 時空間倉庫には大量の魔宝石と、紫魔鉄鉱石やミスリル鉱石や金鉱石銀鉱石銅鉱石が収納されていた。
 ショウは地球とは違う鉱石の採れ方におどろいていた。

「さすが異世界のダンジョンだな・・・適当に採掘したのに地層と関係なく色んな鉱石が掘れるんだな・・・」
「ご主人様の元の世界では違うんですか?」
「まあな。説明は出来ないが地層というものがあってそこからは1種類のものしか採掘は出来ないのが基本だからな」
「へぇ~そういう物なんですね」
「だから、びっくりだわ!」

 洞窟を埋めながら外に出たショウ達は、次の場所をオアネドに案内されながら採掘を繰り返していく。そして、その作業を5時間するのだった。その間、アユミ達は何もする事はないわけではなく、当然魔物が何回か襲って来ている。

「みんなよくやった!君たちのおかげで安全に採掘が出来たありがとう!」

 ショウは、未知の領域でみんなに頭を下げて礼を言ったのだった。そして、周りに集められた魔物の死骸を時空間倉庫に収納し、その日はこの場所にハウスを出し泊まる事にするのだった。
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