氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!

本条蒼依

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第2章 新たな商売

20話 冒険者ギルド沸き上がる

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ショウは6階層の鉱石で拓けた場所に、ハウスを展開したのだった。

「ご主人様の家は本当に便利ですね」
「まあな。これも神様じいさんに感謝だな」
「でも、それならこの場所に始めからハウスを展開してたら楽でよかったのに」
「アリサそれは違うぞ。この場所にハウスを展開してたら魔物は結界に弾かれてしまうからな」
「だから楽でいいかと思います」
「何回も言うがここに来た目的はレベル上げがある。魔物を討伐しないでレベルは上がらないだろ?」
「な、なるほど・・・失礼しました」
「理解したならいい。アリサやシスティナは特にレベル上げの必要があるからな。頑張ってほしい」
「「はい」」

 そう言ってショウは、この場所にハウスを建て中に入るのだった。そして、ショウはミラーシーンの解体をイチョウに1体分頼んで、その素材を使ってマジックアイテムを製作したのだが、錬成段階でレベルが足りず素材が無駄になってしまった。

「くはっ!失敗したぁ・・・」
「おじちゃん・・・透明になれるマジックアイテム出来なかったの?」
「すまん・・・この6階層の魔物の素材を使うにはそれ相応のレベルが必要みたいだ・・・」
「おじちゃんもレベル上げを頑張ってね」
「はい・・・頑張ります」

 ショウはイチョウにハッパをかけられ、明日は魔物の討伐を頑張ろうと思ったのだった。そして、ハウスの中に入る魔物は全て結界に阻まれて、安全に休みを取れたショウ達は次の日は万全の状態で魔物を討伐するのだった。

「アユミ!前方からミラーシーンがくる」
「はい!」
「スミエ!左にいるぞ!」
「わかりました!」

 ショウの指示でアユミ達ホムンクルスの連携は強固なものになり、ミラーシーンは次々と討伐される事になった。

「よっしゃあ!俺のレベルが上がったぞ!」
「「あたし(わたし)も上がった!」」

 ショウやシスティナアリサはレベルが低い為、ミラーシーンの討伐で面白いようにレベルが上がった。また、アユミ達50レベルだった、カオリとヨシノの3人もまたレベルが上昇していく。

「次の精霊はどんな子がアクセスしてくるかな?」
『システィナよ。我々精霊はそう簡単には契約はできんからそんなに焦る必要はない』
「だったらオアネドはなんであたしと契約してくれたの?」
『ワシは変わり者だからじゃよ。普通の精霊の生活は物足りんかったからじゃ』
「そうなんだ・・・」
「精霊はまず姿を見せんからな。よほど興味がないとエルフにすら警戒して接触はせんからな」
「な、なるほど・・・太古の昔の事が尾を引いているのね」
「そういう事じゃな」

 システィナはレベルが上がった事で精霊が接触してきてくれると思っていたがそう甘くはないとオアネドに教えられるのだった。



 そして、ショウ達がダンジョンでレベル上げをしている間、地上では闇ギルドのアサシン達がショウの私有地に潜入をしていた。

「いったいこれはどういう事だ・・・」
「まさか我々のことに勘付き身を隠したのか?」
「まさか・・・我々の計画が漏れるとは思えん」
「しかし、奴らはいったいどこに行ったと言うのだ」

 夜中にショウの私有地に侵入したアサシン達は、何もない土地で立ち尽くすしかなかった。暗殺する対象が家ごといなくなってしまったからだ。

「奴らの家はダンジョン産のハウスなのだろう・・・」
「それなら辻褄が合うな」
「しかし、ダンジョン産のハウスなど高ランク冒険者しか持たないアイテムだぞ?」
「奴らはたしかFランク冒険者だったはず・・・」
「その情報は確かだが、先輩達が全滅されたんだ。高ランク冒険者として考えた方がいい」
「「「「「確かにそうだな」」」」」
「とにかく、この事は闇ギルドに報告しなければ」
「わかった。お前達はギルドに報告。俺はこの場所で奴らが帰還するのを待つとする」
「「「「「わかった!」」」」」
「ただし、先走りはするなよ」
「わかっている。俺達の卒業試験がかかっているんだからな」
「じゃあ頼んだぞ」

 そう言ってアサシン達は、1人を残して闇に消えたのだった。そして、マートンの町でもショウの私有地から家ごと消えた噂が飛び交っていたのだった。


 ショウ達がダンジョンに潜った頃、冒険者ギルドに冒険者が慌てて飛び込んて来たのだった。

「た、大変だ!」
「な、何があったのですか?」
「ま、魔道士様達が居なくなった!」
「は、はぁあ!?どういう事ですか?」
「どうもこうもないです!魔道士様の私有地に家ごと消えて、魔道士様や奴隷はおろか護衛の女性達もいないんですよ」
「ひょっとしてシャーロットさんがこの間、魔道士様に無茶な事を言ったから本当に・・・」
「た、たしかにあの時魔道士様は町を離れる検討も視野にいれると・・・」
「ちょっとちょっと変な事を言わないでよ!」
「「「「「だけど・・・」」」」」
「魔道士様がマートンの町を離れるわけが!」
「なんでそんな事言えるのですか?魔道士様は確かに冒険者ギルドでは異質の存在ですが、冒険者は基本自由を好む存在ですよ」
「ちょっと変な事言わないでください!」
「だが、俺達もこの間のホールでの会話は聞いていた。あの後、シャーロットさんはギルマスに無茶苦茶怒られていただろ?」
「確かに私はいきすぎて叱られましたが、その後魔道士様はポーションやアクセサリーの納品をしていただいております」
「それがなんなんだよ!Aランク冒険者が帰還しなくなくなってからダンジョンの規制が高まり、6階層にいけなくなったんだぞ」

 冒険者ギルドでは、最深レコードを出したAランク冒険者が帰還しない事が問題になりあれからギルドは5階層までとしていたのだ。当然自己責任である冒険者は、絶対行ってはならないとギルドが命令はできないのだが、高ランク冒険者は命の危険は避ける傾向にありほとんどの高ランク冒険者はギルドの指示に従っていた。
 そこに今回の事件が起こったのである。魔道士であるショウのギルドへの貢献は皆が認めるものであり、ショウが居なくなれば、ポーションの供給はなくなりダンジョン攻略は以前の階層までしか行けなくなるのは明らかにわかる事だった。

「私のせいじゃ・・・」

 シャーロットはギルドにいた全員から責められ目から涙が溢れそうになる。

「ちょっとシャーロットさん泣かないでくださいよ」
「だってあなた達まで私が悪いって・・・」
「だって、事実あんな事があった直後に魔道士様が居なくなれば疑うのは当然じゃないですか」
「だけど、魔道士様はポーションもアクセサリーもちゃんと納品してくれていたのよ。嫌になって町を離れるなら納品も最初からしないでしょ!」
「だけど実際、魔道士様は家ごといなくなってしまったんでしょ?」

 そこにダンジョンから帰ってきた冒険者パーティーが数組帰ってきて、ギルド内の異様な雰囲気にたじろぐのだった。

「な、何かあったのか?」
「ひょっとしてスタンピードか?」
「そうじゃないんだ。それより大変な事が起こったんだよ」
「シャーロットさんが泣くようなことか?それも変だよな?」
「まぁシャーロットさんも関わっているかもしれないからな・・・」
「はぁあ?いったい何があったんだよ!」
「魔道士様がマートンの町から居なくなったんだよ」
「はぁあ!?」
「お前も知ってんだろ?この間魔道士様に無茶な提案してシャーロットさんがギルマスに叱られただろ?あの時魔道士様が町から離れる検討も視野にいれると・・・」
「いやいや!?魔道士様なら俺達見たぜ」

 ダンジョンから帰ってきた冒険者パーティーがショウの事を見た言ったのを聞き、ギルド内の冒険者やギルド職員が一斉に集まってくるのだった。その中でもシャーロットが凄い勢いで駆け寄り、冒険者の胸ぐらをつかむのだった。

「どこで見たのですか?」
「シャーシャーロットさん・・・く、苦しい・・・」
「あっ。ご、ごめんなさい・・・」
「魔道士様なら俺達ダンジョンであったんだよ」
「「「「「「ダンジョンで!」」」」」」
「ああ・・・俺達はいつも通り3階層で魔物の素材を集めてたんだがな。しかし、魔道士様のパーティーはとんでもないスピードでダンジョンを攻略してたんだよ。今までは2階層のフィールドエリアで鉱石や薬草採取をしてたから3階層に来てたからびっくりしたんだよ」
「それで魔道士様達は?」
「そこまでは知らない。あのスピードは俺達にはついて行ける訳がなかったからな」
「ああ!俺達もみたぜ。俺達は4階層のボス部屋で帰還したんだが、魔道士様達はそのまま5階層に降りてったよ」
「ご、5階層!?いきなり5階層まで行ったって事ですか?」
「俺達にはわからねぇが4階層のボス部屋に入った瞬間すぐに攻略されて、すぐにボス部屋に入れたんだ」
「すぐにってどれくらいだよ」
「魔道士様のボス部屋の攻略時間は一分もなかったぜ」
「「「「「「嘘だろ?!」」」」」」
「多分だが、魔道士様達は5階層じゃなく6階層に行ったんじゃないか?知らんけど・・・」
「「「「「「「「6階層!?」」」」」」」」
「Fランク冒険者が6階層に行ったのか?」
「魔道士様達がFランクの実力じゃないのはみんな知ってんだろ?」
「確かにそうだけど・・・」
「俺達は4階層のボス部屋攻略時間を魅せつけられ、多分魔道士様達は最深レコードを更新するんじゃないかと思うぜ」

 ベテラン冒険者が言った情報を聞いて、冒険者ギルドは沸き上がったのだった。
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