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レグルス編
45 復讐と幸福
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side ノア=オーガスト
「俺の本当の名前は、カナタ=ミステーロ。百年前に滅びた国の、王族だ」
日中にも関わらず薄暗いこの狭い部屋で、目の前に座るカナタは自分を卑下するように嘲笑した。初めて出会った時に比べたら、当然のように生気がない。視線はテーブルに向いたまま、姿勢は丸く、あの気丈な態度が嘘のようだった。
「てことは……エルフ?!?!」
勾留所の一室にオレの声が響いた。
やべ、また大きな声出しちまった……!
反射的に口元を手で覆ったが、時すでに遅しである。
エルフって、あのエルフかよ!もうこの世界にはいないとされてるはずの、もはや伝説級の存在じゃんか!オレの大好きな本、アルマーの冒険に出てきた美しさを体現したかのような種族。それがエルフ族だ。
まさか本当に会えるなんて……!
『彼らは百年前、大帝国グランドベゼルと軍事国家ファランクスの戦争の巻き添いで滅んだ神秘国ミステーロを治めていたわけですが、なんとその生き残りがとある街にいるという噂があるのです』
嬉しさでいっぱいだった脳内に、突如今の今まで完全に忘れていたあの仮面の男の軽快な声が響いた。ウッキウキだった心に、砂利のような小さな異物が混入した気分だ。
『ふふふ。それがなんと、ノア様が向かうご予定のレグルスの中心地、王都スターライトなんです』
……めっちゃ癪だけど、あのサイコパス仮面野郎の言う通りになったな……。ほんっっっとに癪だけどな。
「俺と同じ、国を治める立場の人間だったか。それにエルフとは……これは予想外だ」
椅子から立ち上がったオレとは対照的に、レオン叡王は落ち着いた態度で何か考え込むように顎をさすっている。
「はっ、まあ驚くわな。エルフ族はもう、俺とカイトだけが唯一の生き残りだからな」
「……ならカナタたちは、百年前の戦争から生き延びることができたってことだよな」
オレは何事もなかったかのように座り、真摯にカナタと向き合う。
「ああ……その、通りだ……っ」
歯を食いしばるように吐き出された言葉に、胸が痛くなる。仲間が大勢死んだんだ。こうなるのは当然だ。
「死舞血海戦争。祖父が叡王だった頃に起きた大きな戦争で、多くの命が失われたと、幼い頃に祖父から聞き及んだが……この時代に生き証人がいたとはな」
「わりぃな。この手で復讐を果たすまで、俺たちは、ぜってえに死ねねぇんだわ」
目玉だけがギロッとこちらを向いた。決して光などない、暗い復讐の炎を宿すその目。オレはその目に見覚えがあった。ここにはいない、ノアズアークの一員。あの人の目も、時々こんな風に底の見えない深淵のような暗闇で溢れていた。
ただ明るいだけの光や炎なんて、あっという間に飲み込まれる。恐ろしいの一言では決して言い表せないような、深い、深い……炎の闇だ。
「復讐に取り憑かれたか、異国の王よ。その泥沼は、決してお前を……お前たちエルフ族を幸福な未来に導くことはない。その身を預ける場所をはき違えてはーーー」
「だまれぇぇぇええええっっっ!!!!!」
思わず耳を塞ぎたくなるような、掠れ上擦った悲痛な怒号が無機質な部屋の中を駆け巡った。
「お前たちに……歴史の勝利者に俺たち敗北者の気持ちなどわかってたまるか……!もがいて、あがいて、苦しんだ先……俺たちの道はそこにしか残ってねぇんだよ。わかったような口をきいてんじゃねぇぞ、若造がっ!」
手負の獰猛な獣が鋭く睨むが如く、カナタはレオン叡王に嫌悪の刃を突き立てる。普通なら萎縮して声も出せなそうなものだけど……。
「確かに俺の生きた年数など、あなたと比べればはるかに少ないだろう。しかし、俺が愛する国のために、愛しき民のために費やした時間と労力は、誰であろうと……例えばハクタク様であろうとも、侮辱される謂れはない。この国を導くひとりとして、私はがむしゃらに突き進み、幸福な未来を掴み取るのだ」
「っ……」
「それこそが俺の生き甲斐。俺の矜持。俺の……誇りだ」
カナタの目が見開き、少しだけ顔を引きつらせる。レオン叡王の強靭な精神と揺るぎない想いには、いち冒険者のオレの心にもグッとくるものがあった。
「異国の王、カナタ=ミステーロよ。あなたは何のために生きる。絶望に打ちひしがれたその先で、何を為さんとする」
国を、民を任された王としての威厳。その風格は、まさに一国を導くに足るものだ。一国とまではいかずとも、オレだって仲間を導く立場の人間だ。いつか、この人のようにでっかくてカッケー背中で、みんなを導けたらいいと、そう強く思った。
「お、れは……」
くぐもった戸惑いの声。下方を向いたままの目線はどこを見たいわけでもなく、ただ当てもなく泳ぎ、揺らぐ。
「あなたには、寄り添う友はいなかったのか」
「っ!」
「差し伸べる手は、なかったのか」
「っ……」
カナタの口の端からぷつりと血が流れた。
同じ復讐の鬼と化したものたちにしか真の意味ではわからない、絶望に染まった深淵。ぬくぬくとあったかい場所で暮らしてきた今のオレには、そこへ辿り着くことすらできない。
だけど、カナタにはカイトさんがいる。寄り添う友という意味では、カイトさんほど当てはまる人物はたぶんいない。秀にとっての湊で、湊にとっての秀みたいな感じだと思う。
でも、カイトさんは手を伸ばして深淵から引っ張り上げてくれる存在とは言えないんじゃないかと、オレは思う。あのカイトさんならきっと、カナタと一緒に堕ちて堕ちて、どこまででも堕ち続けてくれる。きっとそんな人だ。
ただそれは何の解決にもならない。闇の中をどこまで進んでも闇が広がり続けていることを悟るだけ。それがわかっているからこそ、レオン叡王は別の存在についても聞いたんだろう。
差し伸べる手……それはあの子しかいない。カナタとカイトさんが、自分たちの手を汚してでも取り戻そうとした、唯一の光。闇の中でも輝きを失わない、まさに希望の朝日。
「……っ…………」
闇間をのぞくその小さな光を見失わない限り、カナタならきっと大丈夫だ。
「いや愚問だったな。忘れてくれ」
「クソッ……!」
苦しそうに、悔しそうに吐き捨てたその一言に、オレは一度目を閉じ、口角を少し上げた。
ほらやっぱり。
カナタなら絶対、幸せな未来をつかみ取れる……!
「よし!」
パンッ、と軽い音が一度鳴る。振り向くレオン叡王と下を向いたままのカナタを他所に、オレは言葉を続ける。
「問題!この国の人間じゃないオレが、ここにいる理由はなんでしょうっ」
真っ直ぐにカナタを見ていれば、ゆっくりと上体を起こしたカナタと目が合う。無表情そのものではあったけど、さっきよりは落ち着いていそうだ。
「……俺に、礼を言わせに来たんじゃねぇの?」
「んんん?」
何故そうなった?
「何だよそれ。別に礼を言ってもらうようなことは……あっ」
あったわ。オレが直接どうにかしたわけじゃないけど、クロエが助かってカナタたちがこれ以上子どもたちを誘拐せずに済んだのは、客観的に見たらノアズアークのおかげってなるのか。それが自分よりも大切な存在なら、なおさらだ。
でもなー。オレとしてはむしろカナタに礼を言いたいぐらいなんだよなー。
「うーん。まあオレ的にはどっちかって言うと、オレらのことを信じて頼ってくれたことを感謝したいね」
「は?」
何言ってんだこいつ、という顔をされた。悲しい。あーでも、ちょっとセツナに似てるかも。
「ま、まあまあ、一旦それは置いといて。カナタの解答は全くもって不正解!」
「…………」
「正解はー……おめでとう!カナタとカイトさんは、本日仲良く釈放!自由の身となりました!」
立ち上がって両手を広げるオレに、カナタは呆然とひと文字だけ、「は……?」と困惑を吐露した。
「あれ?聞こえなかったか?しょうがないなー、もっかい言ってやるから、耳の穴かっぽじってよーく聞けよなー……。おめでとうっ!カナタとカイトさんは本日この日を持って、晴れて自由のーーー」
「っ、ありえねぇだろ?!」
もう一度両手を広げようとした瞬間、バンッ、とテーブルを叩く音のすぐ後に、大きな驚愕の声が上がった。予想通りの反応に、オレは嬉しさを必死に隠そうと立て続けに言葉を紡ぐ。
「いやー、それがさ、ここに居られるレオン叡王の懐ってもんが、とーっても大きくてなー」
レオン叡王に視線を送ってみる。めっちゃテキトーなパスだけど、きっと一国の王ならどうにかしてくれるはず!
「仮にも国を治めるトップに立つ者が、犯罪者をこんなあっさり解放すんのか?正気の沙汰じゃねぇぞ?!」
カナタは驚きすぎてるのか、いい意味でいつもの調子に戻ってきている。やっぱカナタはこうでなくちゃな。
「…………」
内心ひとりで頷いていると、レオン叡王からひとつ目配せをもらった。何の意図が含まれてるのか全くわからなかったが、とりあえず頷いておいた。
「あっさり、ではないさ。たとえ国家転覆級の大犯罪者を捕らえた人徳者の頼みであろうと、国の利益にならないような、ましてや損害を被るような事態を引きおこす可能性があるのならば、俺は決して聞き入れはしない」
「……なら、なんだって釈放なんつう話が通ってやがる。死刑や無期懲役ならいざ知らず、極悪人を野に放つなんざ愚王のすることだ」
「その最大の理由を話す前に、まずはこの国の処罰の方法について話しておこうか。この国には牢獄と呼ばれるような施設はない。犯罪者を一時的に拘束する勾留所……今俺たちがいるこの施設こそが、犯罪者を捕らえておく唯一の場所だ」
「それは知ってる。新しい国に入る時は、必ずその国の文化や風習を先に調べるんでな」
おお。秀と同じことしてる人初めて見たわ。調べる理由は違うかもだけど。
「ほう。この国のことを知ろうとしてくれるのはありがたいな。……んんっ。ともかく、何故長期間捕え続けられる施設を作らないのかについては、色々あるんでな、今回は割愛するが、釈放すなわち野放しというのは見当違いな話だ」
「何……?」
「どんなに更生の色が見えようと、一度犯罪を犯したものはどうにも歯止めが効かなくなっているものだ。下手をすれば国家を揺るがすほどの脅威を持ち込んでくるかもしれない。だからこそ、解放した犯罪者には必ず監視をつけ、再び悪の道に手を出した瞬間に抹殺する。これがこの国の処罰のやり方だ」
「へぇ。オレも初めて聞いたけど、割とえげつないんだな……」
「もちろん、犯罪を犯すまで永遠に見張り続けるようなマネはしないがな」
そんな任務、仮に神様にやれと言われたって誰もやりたがらないだろ。苦行にもほどがある。
「さて、この国の犯罪者に対する処罰の下し方は、だいたいわかっただろう。だが、今回は特例としてカナタ、カイト両名に監視はつけないものとした」
「は……?それじゃ何の意味もーーー」
「だからこそ、この男に感謝するといい。それこそ、たとえ一生分かけたとて足りぬほどの感謝をな」
「っ……?!」
「へ?」
目を見開くカナタとマヌケな顔をするオレ。
「またなのか、ノア……。またお前たちが、どうしよもねぇ俺たちを…………」
「ちょ、レオン叡王?!それは言わない約束じゃなかったっけ?!」
予定外の暴露にオレはたじたじとなった。
「それとはどれのことだ?」
「だからオレたちがカナタたちの釈放を訴えたって話……あっ」
「やはり素直な奴だな、お前は。アイザックから聞いた話通りの男だ」
「へぇー、アイザック皇帝陛下と仲がよろしいんですねー……って、じゃなくて!はぁーっ!やっちまった!!」
オレは両の手のひらいっぱいに顔を覆って天を見上げた。
あーもう完全にやらかした!
レオン叡王の話術にまんまと嵌められた!
カナタたちに言う気はこれっぽっちもなかったのに!
「くそーっ……!」
「ノアのこの反応から察せはしているだろうが、罪人であるお前たちを救ったのは、紛れもなくノアズアークの者たちだ。個人的にはノアひとりの影響は計り知れないと踏んでいるが……いずれにせよ、ノアズアークがいなければこの未来に至る選択肢は万が一にもなかっただろう」
「……そう、か…………」
もごもごと後悔の叫びを漏らしていると、事の仔細を述べるレオン叡王の声がかすかに届く。だが、もうそんなことはどうでもよいのである。己の失態を恥じることに今は精一杯なのだ。
「言われずとも、もともと俺にできる最大限の感謝をするつもりだった。だがその前に、ひとつ聞きてぇ。俺らを釈放するに足る国益とは何だ?どんな理由があろうと、罪を犯した人間を逃すってのは、どうにも俺には合わない考え方だ」
「……この国が建国したその日から……いやそれ以前からだ。それこそ永遠と思えるほどに、長い長い時の中で複雑に絡み合った憎しみや苦しみ、嫌悪や殺意が、親から子、子から子へと脈々と受け継がれてきた。そして今でも俺たちの身体中にこびりつき、何度洗い流そうとも水泡に帰すばかり……だった。つい三日前までは」
「……?」
「これはこの国で最も人気の情報誌だ。この国に来たのならば、まずは手に取って欲しい一冊といえる」
「ふぅぅぅ……あ、この雑誌、カズハが昨日の夜から朝方まで読み漁ってたやつじゃん。ページめくるたんびに、美味しそうー!って、ずーーーっと言ってたんだよ」
ひとり懺悔を終えたオレが席に着くと、テーブルには見覚えのある本があった。思わず手に取りたくなるような絵イラストやキャッチフレーズが特徴的らしく、昨日一緒に食事をした気のいい亜人の冒険者にオススメされたのだ。
その結果、食事の帰りにカズハがグルメ雑誌を買い漁り、宿で読み耽っていたのだ。しかも特集として数ページだけ載ってるやつも買ってたんだよなー。好奇心オバケと言われたオレでさえあまりに膨大な雑誌の量に、ちょっと引いたもんな、うん。
しかも危うくオレも朝まで付き合わされかけた。エルがうまーく言いくるめてくれたおかげでオレは食べ物地獄から抜け出せたけど、代わりにエルが……。
今日か明日にはリオンに珍しい薬草がないか聞いておかないとな。
「この国内情報誌を開いた最初のページ。そこにあなたが求める答えが載っている」
レオン叡王が手を伸ばし、情報誌を軽く滑らせる。目の前にやってきたそれに一瞬間を置きつつも、カナタは手をかけてぺらりとめくる。
オレの視点からじゃ逆さまになってるからよくはわからんけど、リアルなハクタクの絵が載ってるのは見えた。あの時の盲信ぶりというか熱狂っぷりを見るに、ハクタクがいるってだけでこの国だったらその商品はバカ売れしそうだよな。
オレたち冒険者で例えるなら、世界で数えるほどしかいないっていうSランク冒険者みたいなもんだろ。
「…………なっ……?!」
目線を横や下にずらしながら、じっくりと読み進めていたカナタから驚きの声が漏れた。
「オレまだその巻は読んでないんだけど、何の話が載ってるんだ?」
「その一面を飾るのは、『EDENの冒険者パーティノアズアーク、歴史上初めて亜人たちの友人となる』というフレーズだ」
「……んん?…………マジ?」
「ああ。マジ、だ」
レオン叡王の至って真剣な面持ちに呆気に取られる。
「んーと……友達になるのって、こんな仰々しいというか大々的に宣伝されるもんだっけ?」
国が違えば文化は違うって肌で感じてはいるし、レグルスでは友だちの誓いみたいなのをお互いに宣言し合う……みたいな風習があるのかもしれん。やっぱオレも秀みたいに、初めからしっかり調査した方がいいのか?
「本当に全てを真正面から受け止めるんだな、ノアは。できることならば、そのまま育って欲しいものだな」
「はい?」
どゆ意味?
「さて、カナタ。あなたにはこの一文がこの国にとっていかに有意義で利益的なものかはわかっているだろう。だが、真に俺が歓喜したのは、その後のページだ」
目をパチパチさせるオレを置いて、レオン叡王はカナタに次のページを読むように促す。そこにはたくさんの吹き出しと文字が書かれてるっぽいけど、流石にこの距離と方向じゃ何が書いてあるかはさっぱりだ。
「これは……!」
「そう、それは多くの国民の声が掲載された、いわば寄せ書きのようなもの。この雑誌記者は本当に有能でな、いつも国民の心の声を書き留めてくれている。俺の手の届かない、国の端から端までありとあらゆる声を拾ってくれている」
「へぇー、すごいなその人。なあカナタ、亜人のみんなはオレたちのことなんて言ってるんだ?」
「ノアズアークって怖い人ばっかだったな。いつか食い殺されちまうかも」
「ええ?!そんなこと思われてたのかよ!いくらカズハがグルメオタクだからって、人間食べるほど頭と腹がおかしくはなってないぞっ?!」
「ははっ、冗談だ……冗談だよ、ノア」
「なんだよもうー。びっくりさせんなよなー」
「ほんとっ、お前ってからかい甲斐があるよなぁ、弟と違ってよ」
「シンはクールでスタイリッシュなオレの自慢の弟だからな。オレに足りないとこはぜーんぶ補ってくれてるのだー」
「どうせ弟に頼ってばっかなんじゃねぇのか?お兄ちゃん?」
「ぐっ……言い返せねぇ!」
「はははっ」
心につっかえていた棘が取れたような、憂いが晴れたような笑顔に、オレも自然と嬉しくなった。
身も心も燃料にして燃やし続けていた復讐の炎は、今や見る影もない。たかだか人生のうちの数分っぽっちの会話……エルフからしたら何の記憶にも残らないような僅かな時間だったかもしれないけど、少しくらいは消化できたんだろうか。あとはカイトさんや……クロエに託そう。
「まあなんだ、今回の事件を解決に導いた立役者に対しての感謝の言葉はもちろんだが、俺なりに一言でまとめるなら……良き友人、良き隣人としてこれからよろしくな、だ」
「っ!!そんなのあったりまえじゃん!こっちこそよろしく頼むぜ!」
「いや俺に言われてもな」
「あ、そっか、じゃあレオン叡王に……それも微妙か?」
「できればその言葉は俺ではなく国民のみなに届けて欲しいものだな」
「んー……っ!なら噂の雑誌記者を紹介してくれよ!オレらの声も書き留めてもらいたいし!」
雑誌記者に会って話も聞いてみたいし、一石二鳥の名案じゃね?
「ふむ、よい案だ。この雑誌ともども、国の重要文化遺産として認定しよう」
「ええ?!」
「一躍時の人だな、ノア?」
「マジ……?」
こうしてオレたちは亜人たちの友人として認定?されたわけなんだが、まさかこの雑誌が国外にも発売されて、行く先々で知られることになるなんて、この時のオレには全く想像がつかなったのであった。
「俺の本当の名前は、カナタ=ミステーロ。百年前に滅びた国の、王族だ」
日中にも関わらず薄暗いこの狭い部屋で、目の前に座るカナタは自分を卑下するように嘲笑した。初めて出会った時に比べたら、当然のように生気がない。視線はテーブルに向いたまま、姿勢は丸く、あの気丈な態度が嘘のようだった。
「てことは……エルフ?!?!」
勾留所の一室にオレの声が響いた。
やべ、また大きな声出しちまった……!
反射的に口元を手で覆ったが、時すでに遅しである。
エルフって、あのエルフかよ!もうこの世界にはいないとされてるはずの、もはや伝説級の存在じゃんか!オレの大好きな本、アルマーの冒険に出てきた美しさを体現したかのような種族。それがエルフ族だ。
まさか本当に会えるなんて……!
『彼らは百年前、大帝国グランドベゼルと軍事国家ファランクスの戦争の巻き添いで滅んだ神秘国ミステーロを治めていたわけですが、なんとその生き残りがとある街にいるという噂があるのです』
嬉しさでいっぱいだった脳内に、突如今の今まで完全に忘れていたあの仮面の男の軽快な声が響いた。ウッキウキだった心に、砂利のような小さな異物が混入した気分だ。
『ふふふ。それがなんと、ノア様が向かうご予定のレグルスの中心地、王都スターライトなんです』
……めっちゃ癪だけど、あのサイコパス仮面野郎の言う通りになったな……。ほんっっっとに癪だけどな。
「俺と同じ、国を治める立場の人間だったか。それにエルフとは……これは予想外だ」
椅子から立ち上がったオレとは対照的に、レオン叡王は落ち着いた態度で何か考え込むように顎をさすっている。
「はっ、まあ驚くわな。エルフ族はもう、俺とカイトだけが唯一の生き残りだからな」
「……ならカナタたちは、百年前の戦争から生き延びることができたってことだよな」
オレは何事もなかったかのように座り、真摯にカナタと向き合う。
「ああ……その、通りだ……っ」
歯を食いしばるように吐き出された言葉に、胸が痛くなる。仲間が大勢死んだんだ。こうなるのは当然だ。
「死舞血海戦争。祖父が叡王だった頃に起きた大きな戦争で、多くの命が失われたと、幼い頃に祖父から聞き及んだが……この時代に生き証人がいたとはな」
「わりぃな。この手で復讐を果たすまで、俺たちは、ぜってえに死ねねぇんだわ」
目玉だけがギロッとこちらを向いた。決して光などない、暗い復讐の炎を宿すその目。オレはその目に見覚えがあった。ここにはいない、ノアズアークの一員。あの人の目も、時々こんな風に底の見えない深淵のような暗闇で溢れていた。
ただ明るいだけの光や炎なんて、あっという間に飲み込まれる。恐ろしいの一言では決して言い表せないような、深い、深い……炎の闇だ。
「復讐に取り憑かれたか、異国の王よ。その泥沼は、決してお前を……お前たちエルフ族を幸福な未来に導くことはない。その身を預ける場所をはき違えてはーーー」
「だまれぇぇぇええええっっっ!!!!!」
思わず耳を塞ぎたくなるような、掠れ上擦った悲痛な怒号が無機質な部屋の中を駆け巡った。
「お前たちに……歴史の勝利者に俺たち敗北者の気持ちなどわかってたまるか……!もがいて、あがいて、苦しんだ先……俺たちの道はそこにしか残ってねぇんだよ。わかったような口をきいてんじゃねぇぞ、若造がっ!」
手負の獰猛な獣が鋭く睨むが如く、カナタはレオン叡王に嫌悪の刃を突き立てる。普通なら萎縮して声も出せなそうなものだけど……。
「確かに俺の生きた年数など、あなたと比べればはるかに少ないだろう。しかし、俺が愛する国のために、愛しき民のために費やした時間と労力は、誰であろうと……例えばハクタク様であろうとも、侮辱される謂れはない。この国を導くひとりとして、私はがむしゃらに突き進み、幸福な未来を掴み取るのだ」
「っ……」
「それこそが俺の生き甲斐。俺の矜持。俺の……誇りだ」
カナタの目が見開き、少しだけ顔を引きつらせる。レオン叡王の強靭な精神と揺るぎない想いには、いち冒険者のオレの心にもグッとくるものがあった。
「異国の王、カナタ=ミステーロよ。あなたは何のために生きる。絶望に打ちひしがれたその先で、何を為さんとする」
国を、民を任された王としての威厳。その風格は、まさに一国を導くに足るものだ。一国とまではいかずとも、オレだって仲間を導く立場の人間だ。いつか、この人のようにでっかくてカッケー背中で、みんなを導けたらいいと、そう強く思った。
「お、れは……」
くぐもった戸惑いの声。下方を向いたままの目線はどこを見たいわけでもなく、ただ当てもなく泳ぎ、揺らぐ。
「あなたには、寄り添う友はいなかったのか」
「っ!」
「差し伸べる手は、なかったのか」
「っ……」
カナタの口の端からぷつりと血が流れた。
同じ復讐の鬼と化したものたちにしか真の意味ではわからない、絶望に染まった深淵。ぬくぬくとあったかい場所で暮らしてきた今のオレには、そこへ辿り着くことすらできない。
だけど、カナタにはカイトさんがいる。寄り添う友という意味では、カイトさんほど当てはまる人物はたぶんいない。秀にとっての湊で、湊にとっての秀みたいな感じだと思う。
でも、カイトさんは手を伸ばして深淵から引っ張り上げてくれる存在とは言えないんじゃないかと、オレは思う。あのカイトさんならきっと、カナタと一緒に堕ちて堕ちて、どこまででも堕ち続けてくれる。きっとそんな人だ。
ただそれは何の解決にもならない。闇の中をどこまで進んでも闇が広がり続けていることを悟るだけ。それがわかっているからこそ、レオン叡王は別の存在についても聞いたんだろう。
差し伸べる手……それはあの子しかいない。カナタとカイトさんが、自分たちの手を汚してでも取り戻そうとした、唯一の光。闇の中でも輝きを失わない、まさに希望の朝日。
「……っ…………」
闇間をのぞくその小さな光を見失わない限り、カナタならきっと大丈夫だ。
「いや愚問だったな。忘れてくれ」
「クソッ……!」
苦しそうに、悔しそうに吐き捨てたその一言に、オレは一度目を閉じ、口角を少し上げた。
ほらやっぱり。
カナタなら絶対、幸せな未来をつかみ取れる……!
「よし!」
パンッ、と軽い音が一度鳴る。振り向くレオン叡王と下を向いたままのカナタを他所に、オレは言葉を続ける。
「問題!この国の人間じゃないオレが、ここにいる理由はなんでしょうっ」
真っ直ぐにカナタを見ていれば、ゆっくりと上体を起こしたカナタと目が合う。無表情そのものではあったけど、さっきよりは落ち着いていそうだ。
「……俺に、礼を言わせに来たんじゃねぇの?」
「んんん?」
何故そうなった?
「何だよそれ。別に礼を言ってもらうようなことは……あっ」
あったわ。オレが直接どうにかしたわけじゃないけど、クロエが助かってカナタたちがこれ以上子どもたちを誘拐せずに済んだのは、客観的に見たらノアズアークのおかげってなるのか。それが自分よりも大切な存在なら、なおさらだ。
でもなー。オレとしてはむしろカナタに礼を言いたいぐらいなんだよなー。
「うーん。まあオレ的にはどっちかって言うと、オレらのことを信じて頼ってくれたことを感謝したいね」
「は?」
何言ってんだこいつ、という顔をされた。悲しい。あーでも、ちょっとセツナに似てるかも。
「ま、まあまあ、一旦それは置いといて。カナタの解答は全くもって不正解!」
「…………」
「正解はー……おめでとう!カナタとカイトさんは、本日仲良く釈放!自由の身となりました!」
立ち上がって両手を広げるオレに、カナタは呆然とひと文字だけ、「は……?」と困惑を吐露した。
「あれ?聞こえなかったか?しょうがないなー、もっかい言ってやるから、耳の穴かっぽじってよーく聞けよなー……。おめでとうっ!カナタとカイトさんは本日この日を持って、晴れて自由のーーー」
「っ、ありえねぇだろ?!」
もう一度両手を広げようとした瞬間、バンッ、とテーブルを叩く音のすぐ後に、大きな驚愕の声が上がった。予想通りの反応に、オレは嬉しさを必死に隠そうと立て続けに言葉を紡ぐ。
「いやー、それがさ、ここに居られるレオン叡王の懐ってもんが、とーっても大きくてなー」
レオン叡王に視線を送ってみる。めっちゃテキトーなパスだけど、きっと一国の王ならどうにかしてくれるはず!
「仮にも国を治めるトップに立つ者が、犯罪者をこんなあっさり解放すんのか?正気の沙汰じゃねぇぞ?!」
カナタは驚きすぎてるのか、いい意味でいつもの調子に戻ってきている。やっぱカナタはこうでなくちゃな。
「…………」
内心ひとりで頷いていると、レオン叡王からひとつ目配せをもらった。何の意図が含まれてるのか全くわからなかったが、とりあえず頷いておいた。
「あっさり、ではないさ。たとえ国家転覆級の大犯罪者を捕らえた人徳者の頼みであろうと、国の利益にならないような、ましてや損害を被るような事態を引きおこす可能性があるのならば、俺は決して聞き入れはしない」
「……なら、なんだって釈放なんつう話が通ってやがる。死刑や無期懲役ならいざ知らず、極悪人を野に放つなんざ愚王のすることだ」
「その最大の理由を話す前に、まずはこの国の処罰の方法について話しておこうか。この国には牢獄と呼ばれるような施設はない。犯罪者を一時的に拘束する勾留所……今俺たちがいるこの施設こそが、犯罪者を捕らえておく唯一の場所だ」
「それは知ってる。新しい国に入る時は、必ずその国の文化や風習を先に調べるんでな」
おお。秀と同じことしてる人初めて見たわ。調べる理由は違うかもだけど。
「ほう。この国のことを知ろうとしてくれるのはありがたいな。……んんっ。ともかく、何故長期間捕え続けられる施設を作らないのかについては、色々あるんでな、今回は割愛するが、釈放すなわち野放しというのは見当違いな話だ」
「何……?」
「どんなに更生の色が見えようと、一度犯罪を犯したものはどうにも歯止めが効かなくなっているものだ。下手をすれば国家を揺るがすほどの脅威を持ち込んでくるかもしれない。だからこそ、解放した犯罪者には必ず監視をつけ、再び悪の道に手を出した瞬間に抹殺する。これがこの国の処罰のやり方だ」
「へぇ。オレも初めて聞いたけど、割とえげつないんだな……」
「もちろん、犯罪を犯すまで永遠に見張り続けるようなマネはしないがな」
そんな任務、仮に神様にやれと言われたって誰もやりたがらないだろ。苦行にもほどがある。
「さて、この国の犯罪者に対する処罰の下し方は、だいたいわかっただろう。だが、今回は特例としてカナタ、カイト両名に監視はつけないものとした」
「は……?それじゃ何の意味もーーー」
「だからこそ、この男に感謝するといい。それこそ、たとえ一生分かけたとて足りぬほどの感謝をな」
「っ……?!」
「へ?」
目を見開くカナタとマヌケな顔をするオレ。
「またなのか、ノア……。またお前たちが、どうしよもねぇ俺たちを…………」
「ちょ、レオン叡王?!それは言わない約束じゃなかったっけ?!」
予定外の暴露にオレはたじたじとなった。
「それとはどれのことだ?」
「だからオレたちがカナタたちの釈放を訴えたって話……あっ」
「やはり素直な奴だな、お前は。アイザックから聞いた話通りの男だ」
「へぇー、アイザック皇帝陛下と仲がよろしいんですねー……って、じゃなくて!はぁーっ!やっちまった!!」
オレは両の手のひらいっぱいに顔を覆って天を見上げた。
あーもう完全にやらかした!
レオン叡王の話術にまんまと嵌められた!
カナタたちに言う気はこれっぽっちもなかったのに!
「くそーっ……!」
「ノアのこの反応から察せはしているだろうが、罪人であるお前たちを救ったのは、紛れもなくノアズアークの者たちだ。個人的にはノアひとりの影響は計り知れないと踏んでいるが……いずれにせよ、ノアズアークがいなければこの未来に至る選択肢は万が一にもなかっただろう」
「……そう、か…………」
もごもごと後悔の叫びを漏らしていると、事の仔細を述べるレオン叡王の声がかすかに届く。だが、もうそんなことはどうでもよいのである。己の失態を恥じることに今は精一杯なのだ。
「言われずとも、もともと俺にできる最大限の感謝をするつもりだった。だがその前に、ひとつ聞きてぇ。俺らを釈放するに足る国益とは何だ?どんな理由があろうと、罪を犯した人間を逃すってのは、どうにも俺には合わない考え方だ」
「……この国が建国したその日から……いやそれ以前からだ。それこそ永遠と思えるほどに、長い長い時の中で複雑に絡み合った憎しみや苦しみ、嫌悪や殺意が、親から子、子から子へと脈々と受け継がれてきた。そして今でも俺たちの身体中にこびりつき、何度洗い流そうとも水泡に帰すばかり……だった。つい三日前までは」
「……?」
「これはこの国で最も人気の情報誌だ。この国に来たのならば、まずは手に取って欲しい一冊といえる」
「ふぅぅぅ……あ、この雑誌、カズハが昨日の夜から朝方まで読み漁ってたやつじゃん。ページめくるたんびに、美味しそうー!って、ずーーーっと言ってたんだよ」
ひとり懺悔を終えたオレが席に着くと、テーブルには見覚えのある本があった。思わず手に取りたくなるような絵イラストやキャッチフレーズが特徴的らしく、昨日一緒に食事をした気のいい亜人の冒険者にオススメされたのだ。
その結果、食事の帰りにカズハがグルメ雑誌を買い漁り、宿で読み耽っていたのだ。しかも特集として数ページだけ載ってるやつも買ってたんだよなー。好奇心オバケと言われたオレでさえあまりに膨大な雑誌の量に、ちょっと引いたもんな、うん。
しかも危うくオレも朝まで付き合わされかけた。エルがうまーく言いくるめてくれたおかげでオレは食べ物地獄から抜け出せたけど、代わりにエルが……。
今日か明日にはリオンに珍しい薬草がないか聞いておかないとな。
「この国内情報誌を開いた最初のページ。そこにあなたが求める答えが載っている」
レオン叡王が手を伸ばし、情報誌を軽く滑らせる。目の前にやってきたそれに一瞬間を置きつつも、カナタは手をかけてぺらりとめくる。
オレの視点からじゃ逆さまになってるからよくはわからんけど、リアルなハクタクの絵が載ってるのは見えた。あの時の盲信ぶりというか熱狂っぷりを見るに、ハクタクがいるってだけでこの国だったらその商品はバカ売れしそうだよな。
オレたち冒険者で例えるなら、世界で数えるほどしかいないっていうSランク冒険者みたいなもんだろ。
「…………なっ……?!」
目線を横や下にずらしながら、じっくりと読み進めていたカナタから驚きの声が漏れた。
「オレまだその巻は読んでないんだけど、何の話が載ってるんだ?」
「その一面を飾るのは、『EDENの冒険者パーティノアズアーク、歴史上初めて亜人たちの友人となる』というフレーズだ」
「……んん?…………マジ?」
「ああ。マジ、だ」
レオン叡王の至って真剣な面持ちに呆気に取られる。
「んーと……友達になるのって、こんな仰々しいというか大々的に宣伝されるもんだっけ?」
国が違えば文化は違うって肌で感じてはいるし、レグルスでは友だちの誓いみたいなのをお互いに宣言し合う……みたいな風習があるのかもしれん。やっぱオレも秀みたいに、初めからしっかり調査した方がいいのか?
「本当に全てを真正面から受け止めるんだな、ノアは。できることならば、そのまま育って欲しいものだな」
「はい?」
どゆ意味?
「さて、カナタ。あなたにはこの一文がこの国にとっていかに有意義で利益的なものかはわかっているだろう。だが、真に俺が歓喜したのは、その後のページだ」
目をパチパチさせるオレを置いて、レオン叡王はカナタに次のページを読むように促す。そこにはたくさんの吹き出しと文字が書かれてるっぽいけど、流石にこの距離と方向じゃ何が書いてあるかはさっぱりだ。
「これは……!」
「そう、それは多くの国民の声が掲載された、いわば寄せ書きのようなもの。この雑誌記者は本当に有能でな、いつも国民の心の声を書き留めてくれている。俺の手の届かない、国の端から端までありとあらゆる声を拾ってくれている」
「へぇー、すごいなその人。なあカナタ、亜人のみんなはオレたちのことなんて言ってるんだ?」
「ノアズアークって怖い人ばっかだったな。いつか食い殺されちまうかも」
「ええ?!そんなこと思われてたのかよ!いくらカズハがグルメオタクだからって、人間食べるほど頭と腹がおかしくはなってないぞっ?!」
「ははっ、冗談だ……冗談だよ、ノア」
「なんだよもうー。びっくりさせんなよなー」
「ほんとっ、お前ってからかい甲斐があるよなぁ、弟と違ってよ」
「シンはクールでスタイリッシュなオレの自慢の弟だからな。オレに足りないとこはぜーんぶ補ってくれてるのだー」
「どうせ弟に頼ってばっかなんじゃねぇのか?お兄ちゃん?」
「ぐっ……言い返せねぇ!」
「はははっ」
心につっかえていた棘が取れたような、憂いが晴れたような笑顔に、オレも自然と嬉しくなった。
身も心も燃料にして燃やし続けていた復讐の炎は、今や見る影もない。たかだか人生のうちの数分っぽっちの会話……エルフからしたら何の記憶にも残らないような僅かな時間だったかもしれないけど、少しくらいは消化できたんだろうか。あとはカイトさんや……クロエに託そう。
「まあなんだ、今回の事件を解決に導いた立役者に対しての感謝の言葉はもちろんだが、俺なりに一言でまとめるなら……良き友人、良き隣人としてこれからよろしくな、だ」
「っ!!そんなのあったりまえじゃん!こっちこそよろしく頼むぜ!」
「いや俺に言われてもな」
「あ、そっか、じゃあレオン叡王に……それも微妙か?」
「できればその言葉は俺ではなく国民のみなに届けて欲しいものだな」
「んー……っ!なら噂の雑誌記者を紹介してくれよ!オレらの声も書き留めてもらいたいし!」
雑誌記者に会って話も聞いてみたいし、一石二鳥の名案じゃね?
「ふむ、よい案だ。この雑誌ともども、国の重要文化遺産として認定しよう」
「ええ?!」
「一躍時の人だな、ノア?」
「マジ……?」
こうしてオレたちは亜人たちの友人として認定?されたわけなんだが、まさかこの雑誌が国外にも発売されて、行く先々で知られることになるなんて、この時のオレには全く想像がつかなったのであった。
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