迷子の会社員、異世界で契約取ったら騎士さまに溺愛されました!?

翠月 瑠々奈

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おはようございます③

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 入口付近の派手なドレスと真逆で、落ち着いた色味のドレスやカジュアルなワンピースが並んでいる。その中から気になった一着を引っ張り出した。

 全体が淡い水色でところどころ使われる青がアクセントになっている。首元はリボンのボーカラー、きゅっと衿がつまってリボンがついている。袖は七分のバルーン袖だけど外は寒くないので問題ない。スカートは柔らかい生地でくるぶしまである。

 これなら私が着ていても違和感ないはず。

 着るものが決まり、ひとまずざっと身支度を進める。着替えが済んでからガルシアさんへと声をかけた。

 彼は私を見ると目を瞬かせたものの、すぐにニコッと笑った。

「そちらを選ばれたのですね」
「やっぱりお母様のものですか?」
「ええ。ですが、ずいぶん前から使われておりません。ルミ様が着てくだされば大奥さまも喜ばれると思いますよ」

 そう言ったガルシアさんは、流れるような所作で部屋の奥のドレッサーへと導く。

「では、髪を整えましょうか」
「え、ガルシアさんが整えてくださるんですか?」
「もちろん。お任せください」

 柔らかく笑うガルシアさんが慣れた様子でドレッサーに備え付けられた棚をあける。中から櫛や小瓶やらの小物を出してきた。

 それが目の前に並ぶ。

 促されるままにスツールへ腰かけると、彼は髪を優しく掬い上げ櫛を通した。

「なんだかホントにお姫様になった気分です」

 って思わずこぼしてハッとする。一瞬ガルシアさんの手が止まり、でもすぐにフフッと笑う声がした。

「それは光栄ですね」
「なんだか恥ずかしいですね、はしゃいじゃって」

 年甲斐もなく、と続けようとしたら「そんなことありません」と声が重なる。

「それだけ気を許して頂いてるということですから、嬉しい限りです」
「ガルシアさん……」
「さて、では失礼しますね」

 と、彼は手袋を外した。
 
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