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迷子の会社員、無事に居場所を見つけました①
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フェルと引き離されて無理矢理連れてこられたのは王城だった。連れてきたのは王女様の近衛兵たちに、だ。
玉座を前にして私は膝をつき首元にを槍の柄で押さえられていた。目の前には王女の使用したと思われる壊れた禁忌の魔具がいくつか。その罪を擦り付けられたらしい。
「……っ」
睨み付けるように見上げた先にはアミーラ様がいる。今はベールを纏っていたけど、それでも口元の笑みは隠せていない。
初めから結果は変わらない。そう仕組まれていた。手の平で転がされていたのが悔しくて、唇を噛み締める。
あの後──この世界に戻ってきたらアミーラ様の近衛兵たちに囲まれた。
― 王女の命により本件を謀った偽者を捕らえる ―
淡々としたその言葉に息を呑んだのを思い出す。
アミーラ様が一連のことを私のせいにしようとしていると、そこで理解したから。
おかしな話じゃない。王宮で起きたことがアミーラ様ではなく、実は別人が仕掛けたことだとすれば簡単だ。
だって、一国の王女がそんなことをするなんて誰も思わないもの。
私が元の世界に戻ったなら、それでも良いし、そうじゃないなら、罪をでっち上げて消してしまおうというところだろう。
そして私は、見事にその策にはまったということだ。
「…………」
今はただ、断罪の時を待つ。あまりに重い罪故に、王女様自ら裁くと、なんとも滑稽な状況にさせられた。
たとえどんな罰だろうと、フェルに会えなくなるのはきっと変わらない。それが彼女の望みだから。
シンと静まり返る中、足音が掠めた。
直後、バンッと扉の開く音が響く。けど、動くことが出来なかったから、気配だけを感じていた。
入ってきた人物はツカツカと寄ってくると、隣へと跪いた。
わずかに視線を動かしたら、知った顔。彼は黒髪を揺らし、真っ直ぐ玉座を見据えた。
「バンリル騎士団所属、アンバル・デューク。殿下へ発言の許可を」
「……」
間を置いて「話してみなさい」と声がする。
すかさずアンバル様が口を開く。
「捕らえられたこの者が殿下を偽り謀った罪。ですが、その事実はありません」
「証拠は?」
「なくとも分かること」
アンバル様の言葉を王女様は、考えるような間を空ける。
けどすぐに、肩を震わせ笑い始めた。
「ふふっ……………ははっ………あはははは!」
「王女殿下?」
怪訝な声を出したアンバル様に王女様は鼻で笑う。
「ハッ! 証拠がないのに事実がない? 我が国の騎士が呆れたものね。これを見ても、まだそう言えるのかしら?」
ベールを取った瞬間、場にいた誰もが息を呑んだ。
同じ顔だ、と誰かが言った。
それを皮切りに、次々に言葉が行き交う。
やはり、あの者が行ったのだ、と。
黙っていられなくて、思わず声を上げる。
「ちが……っ!」
すかさず押さえられる。息が苦しい。
この雰囲気ではもはや言い訳すら届かない。
そんな中、空気を断ち切るような鋭い声が響いた。
玉座を前にして私は膝をつき首元にを槍の柄で押さえられていた。目の前には王女の使用したと思われる壊れた禁忌の魔具がいくつか。その罪を擦り付けられたらしい。
「……っ」
睨み付けるように見上げた先にはアミーラ様がいる。今はベールを纏っていたけど、それでも口元の笑みは隠せていない。
初めから結果は変わらない。そう仕組まれていた。手の平で転がされていたのが悔しくて、唇を噛み締める。
あの後──この世界に戻ってきたらアミーラ様の近衛兵たちに囲まれた。
― 王女の命により本件を謀った偽者を捕らえる ―
淡々としたその言葉に息を呑んだのを思い出す。
アミーラ様が一連のことを私のせいにしようとしていると、そこで理解したから。
おかしな話じゃない。王宮で起きたことがアミーラ様ではなく、実は別人が仕掛けたことだとすれば簡単だ。
だって、一国の王女がそんなことをするなんて誰も思わないもの。
私が元の世界に戻ったなら、それでも良いし、そうじゃないなら、罪をでっち上げて消してしまおうというところだろう。
そして私は、見事にその策にはまったということだ。
「…………」
今はただ、断罪の時を待つ。あまりに重い罪故に、王女様自ら裁くと、なんとも滑稽な状況にさせられた。
たとえどんな罰だろうと、フェルに会えなくなるのはきっと変わらない。それが彼女の望みだから。
シンと静まり返る中、足音が掠めた。
直後、バンッと扉の開く音が響く。けど、動くことが出来なかったから、気配だけを感じていた。
入ってきた人物はツカツカと寄ってくると、隣へと跪いた。
わずかに視線を動かしたら、知った顔。彼は黒髪を揺らし、真っ直ぐ玉座を見据えた。
「バンリル騎士団所属、アンバル・デューク。殿下へ発言の許可を」
「……」
間を置いて「話してみなさい」と声がする。
すかさずアンバル様が口を開く。
「捕らえられたこの者が殿下を偽り謀った罪。ですが、その事実はありません」
「証拠は?」
「なくとも分かること」
アンバル様の言葉を王女様は、考えるような間を空ける。
けどすぐに、肩を震わせ笑い始めた。
「ふふっ……………ははっ………あはははは!」
「王女殿下?」
怪訝な声を出したアンバル様に王女様は鼻で笑う。
「ハッ! 証拠がないのに事実がない? 我が国の騎士が呆れたものね。これを見ても、まだそう言えるのかしら?」
ベールを取った瞬間、場にいた誰もが息を呑んだ。
同じ顔だ、と誰かが言った。
それを皮切りに、次々に言葉が行き交う。
やはり、あの者が行ったのだ、と。
黙っていられなくて、思わず声を上げる。
「ちが……っ!」
すかさず押さえられる。息が苦しい。
この雰囲気ではもはや言い訳すら届かない。
そんな中、空気を断ち切るような鋭い声が響いた。
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