婚約破棄された地味伯爵令嬢は、隠れ錬金術師でした~追放された辺境でスローライフを始めたら、隣国の冷徹魔導公爵に溺愛されて最強です~

ふわふわ

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第24話: 告白の夜

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第24話: 告白の夜

辺境の領地に、最初の雪が降り始めた夜。

屋敷の暖炉は明るく燃え、窓の外では白い雪片が静かに舞っている。  
エルカミーノとラクティスは、二人きりの応接間で紅茶を飲んでいた。  
セシルとガレンは「邪魔にならないように」と早々に引き上げ、屋敷はしんと静まり返っている。

ラクティスはいつもより少し緊張した様子で、カップを置いた。

「……エルカミーノ。  
話がある」

エルカミーノは彼の紫の瞳を見て、どきりと胸が高鳴った。

「なに……?」

ラクティスは立ち上がり、彼女の前に跪いた。  
長身の魔導公爵が膝をつく姿は、どこか不釣り合いで、それでいて神聖ですらあった。

「僕はもう、待てない。  
君をエルドラントへ連れていきたい。  
今すぐ、正式に」

彼は懐から小さな箱を取り出し、開けた。  
中には、深い紫の宝石が輝くリング。  
魔力が強く込められており、二人の魔力を永遠に繋ぐ誓いの指輪だった。

「エルカミーノ・フォン・リンデル。  
僕の妻になってくれ。  
一生、君だけを愛し、守り、幸せにする」

ストレートで、飾らない告白。  
腹黒で冷徹と言われた男が、ただ真っ直ぐに想いを伝える。

エルカミーノの目から、ぽろりと涙がこぼれた。

「……ラクティス」

彼女は立ち上がり、彼の頰に両手を添えた。

「私も、ずっとあなたと一緒にいたい。  
王都のこと、過去のこと、もう全部置いてきた。  
あなたがいる場所が、私の居場所だから」

ラクティスは息を吐き、優しく彼女を抱きしめた。

「ありがとう……本当に、ありがとう」

彼はリングをエルカミーノの左手の薬指にそっと嵌めた。  
指輪が淡く光り、二人の魔力が共鳴するように温かくなった。

「これで、君は正式に僕のものだ」

エルカミーノは笑って涙を拭い、  
今度は自分から彼の唇に軽く触れた。

「私も、あなたを離さない。  
ずっと、ラクティスのそばにいる」

二人は暖炉の前で深くキスを交わし、  
雪の降る夜を、ただ互いの温もりだけで過ごした。

外では雪が積もり始め、  
辺境の小さな領地は白銀の世界に変わっていく。

――その頃、王都では、  
ソルスティスの最後の計画が動き出そうとしていた。  
しかし、二人はもう、  
そんな嵐など気にも留めていなかった。

ただ、互いの鼓動と、  
未来への約束だけを感じながら。

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