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第五章
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しおりを挟む王宮に行くと待ち時間もなく、すんなりと宰相室に案内してもらった。
お父様とユーリ様はまだ仕事で手が離せないので、宰相室の隣の部屋にある休憩室で待たせてもらう。
宰相室には貴重な書類等も沢山あるのに、一応は部外者の私がこんなに簡単に入っていいのかしら?
1時間ぐらいしてから、お父様が休憩室に入ってきた。
「イリーナお待たせ。今日は急にどうしたんだい?最近は何か調べ物をしてるのは知ってるけど、何かあったのかい?」
「お父様とユーリ様に大切な相談があるんです。ですからユーリ様が来てから話します」
「分かったよ。呼んでくるから待ってなさい」
「はい」
………緊張する。
私の話を聞いて、2人はどんな反応をするのかしら?
すぐにお父様はユーリ様を連れてきてくれて、ユーリ様とお父様は私の前の席に並んで座る。
「やっと私達に話してくれる気になったのかな?イリーナが何か悩んでるのは分かってたけど、イリーナが話したくなさそうにしてるから、無理やり聞き出すのに躊躇してたんだけど、相談してくれる気になったら嬉しいよ」
ユーリ様には敵わないわね。
何も話してないのに、私の状況を何となく察してくれてるのね。
「ユーリが許可するまで、この部屋に誰も近付けないように指示してくれてるから安心しなさい」
「ありがとうございます。これから言うことは何の確証もない、私の勝手な予測だって思ってもらいたいです。私の話を聞いて2人に判断して欲しいんです。それで陛下に知らせるか決めてもらいたいです」
「かなり大事になりそうな話だね」
「私の予想が当たりなら危険だと思います。………お父様とユーリ様はテイラー伯爵令嬢が、学園で多くの人に支持されてるのは知ってますか?」
私は魅了の魔法を調べてる間に、レイチェルにテイラー令嬢の監視をお願いしていた。
レイチェルが彼女に狙われないように、遠くから観察してもらってるだけだから、どうやって沢山の人から支持をされてるのかは分からないけど、この1か月で10人以上は新しく取り巻きが増えている。
「その報告なら聞いてるよ。テイラー伯爵令嬢はミハイルと親しいから、その関係で近付いてる生徒も多いみたいだね。学園の教師も彼女には強く出れないってことが報告に上がってるよ」
今の状況だと判断が難しいわね。
テイラー令嬢の取り巻きが魅力魔法で取り巻きになってるのか、ミハイル様のお気に入りだから、媚を売って出世を狙って取り巻きになってるのか判断が難しい。
「ミハイル様狙いで彼女の取り巻きになってる人も居ると思います、でもそれだけだとは思えないんです」
「イリーナ嬢の意見には私も同感だよ。彼女の取り巻きの中には、彼女の取り巻きには絶対になるはずがない者も混ざっている。あの者は自分より身分が下の者の取り巻きになるとは思えない。ミハイルに夢中の彼女があの子の取り巻きになるとは考えられない」
「それはパトリシア様ですよね?」
「イリーナ嬢は、パトリシア嬢がテイラー伯爵令嬢の取り巻きになってることを知ってるみたいだね」
私もレイチェルから聞いてビックリしたのよね。
あの子の取り巻きの1人に、パトリシア様が混ざってる何て想像もしてなかった。
テイラー令嬢の取り巻きは学園の生徒ばかりだから、まだ学園に入学してないパトリシア様が取り巻きになってるなんて、レイチェルに教えてもらうまで想像もしてなかった。
パトリシア様はプライドが高い人だから、自分より身分が下の者の伯爵令嬢に媚を売るなんてあり得ない。
しかもパトリシア様は本気でミハイル様を好きだから、ミハイル様を誘惑したテイラー令嬢を許すはずがない。
普段の彼女なら絶対にテイラー令嬢を排除してるはずなのよね。
「これから言うことは夢物語って思うかもしれません。現実味がない話です………」
「うん」
「…………テイラー伯爵令嬢は、もしかしたら魅了魔法を使ってるんじゃないでしょうか?」
言っちゃった。
2人がどんな顔をしてるのか知るのが怖い。
私は恐怖で顔を俯かせたまま、顔を上げることが出来ない。
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